企業年金は企業が独自に行う年金制度です。一般に従業員であった者の退職金の一部と認識されています。
①確定給付・確定拠出
年金制度は、一般に、加入者が掛け金や保険料を拠出して、運営元がその拠出された掛け金等を基にして給付行います。年金の運営方法として、給付を約束(確定)して運営するか、それとも確定している拠出額を基に運用した結果を給付するかによって、確定給付型の年金制度と確定拠出型の年金制度に大別される。
確定給付型 | 給付を約束して運営する制度です。確定給付企業年金が確定給付型にあたります。給付が約束されているので、従業員としては安心していられる反面、約束額が確保できない場合には運営元(企業等)が差額を負担しなけばならない。 |
確定拠出型 | 拠出を確定させて運営する制度です。確定拠出年金が確定拠出型にあたります。拠出額が確定しているので、運営元に追加負担が発生することは原則としてありませんが、その反面、給付額は資金の運用結果等によって変動することになります。 |
②確定給付企業年金・確定拠出年金
(1)確定給付企業年金
・基金型確定給付企業年金
事業主とは別法人の企業年金基金を設立し、基金が年金資産の管理・運用を行います。
・規約型確定給付企業年金
労使合意の年金規約に基づき、事業主が外部機関と契約を結び、企業外で年金資産の管理・運用を行います。
②確定拠出年金
平成13年に施行されました。拠出された掛け金が個人ごとに区分されていて、各個人はその分の勘定分につき、自分で運用指図して運用します。その結果得られたものを、後々、年金として受給します。自ら指図した運用の結果に基づいて受給することになるので、自己責任型の年金といえます。個人型の確定拠出年金と企業型の確定拠出年金があります。個人方の確定拠出年金は個人ごとに加入します。企業型の確定拠出年金は企業年金として企業が導入して、従業員が加入することになります。