ビジネス書類(契約書・業務委託書・企画書など)作成の際の共通ルール(暗黙の了解)についてまとめます。
- 一、ビジネス文書の構造
- ・頭語と結語の組み合わせ
- ・前文について
- ・主文について
- ・末文について
- 二、社外文書の基本構成
- 三、社内文書の基本構成
- 四、封筒のマナー
- 五、はがきのマナー
- 六、FAXのマナー
- 七、押印のマナー
- 八、文字フォントと文字サイズ
- 九、ビジネスメールのマナー
ビジネス文書の基本構造
1、前文 | ①頭語 | 例 拝啓 |
②時候の挨拶 | 例 陽春の候 | |
③慶賀の挨拶 | 例 貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。 | |
④感謝の挨拶 | 例 平素は何かとご厚諠を賜りまして、心よりお礼申し上げます。 | |
2、主文 | ⑤起辞 | 例 さて |
⑥お礼や用件 | 例 先日は貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございました。 | |
3、末文 | ⑦繁栄を祈る言葉 | 例 末筆ながら皆様のますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。 |
⑧今後の厚諠を願う言葉 | 例 今後とも末永くお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。 | |
⑨締めの言葉 | 例 まずは書面をもってお礼申し上げます。 | |
⑩結語 | 例 敬具 | |
4、宛先と署名 | ⑪日付 | 例 平成○年四月一日 |
⑫署名 | 例 大鷲株式会社 鈴木 太郎 | |
⑬宛名と敬称 | 例 ウミガメ株式会社
代表取締役 田中 一郎様 |
頭語と結語の組み合わせ
頭語とは、社外文書の冒頭に書く「こんにちは」、結語とは手紙の結びに書く「さようなら」に当たる挨拶言葉。
呼応関係があるため注意が必要です。
頭語と結語のポイント
- ・一般的な文書の場合→拝啓+敬具がもっとも一般的です。
- ・緊急の文書の場合→お見舞いや緊急の用件の場合に。頭語に続く時候の挨拶や慶賀の挨拶を省略して、すぐに本文に入ります。
- ・略式の文書の場合→日頃から付き合いのある相手の場合、あいさつ文を省略することがあります。前略は挨拶を省かせていただきますの意味です。
- ・訃報の文書の場合→お悔やみの場合、頭語やあいさつ文は省略し、結語は合掌・敬具とします。
頭語 | 結語 | |
一般的な文書 | 拝啓 | 敬具 |
拝呈/敬白/啓上 | 敬具/敬白/拝具 | |
改まった文書 | 謹啓/謹呈 | 敬白/謹言/敬具 |
緊急の文書 | 急啓/急白 | 草々/敬具/敬白 |
略式の文書 | 前略 | 草々 |
冠省 | 不一 | |
初めての相手への文書 | 初めてお手紙を差し上げます。/突然お手紙を差し上げる無礼をお許しください。 | 敬具/敬白/謹言 |
返信の文書 | 拝復/復啓/お手紙ありがとうございました/書簡(書状・お手紙)拝見(拝啓)いたしました | 敬具/敬白 |
訃報の文書 | 頭語なし | 合掌/敬具 |
前文について
1、時候の挨拶
時候の挨拶は頭語に続く季節の挨拶で、自然の美しさを愛で、四季の移り変わりを相手に伝えます。月ごとの慣用句から季節に合ったものを選びましょう。そして漢語調と和語調を使い分ける。日本語特有ともいうべき時候の挨拶は新春の候などの漢語表現と、寒さ厳しき折などの和語調などがあります。ビジネス文書では漢語調を用いることが一般的。
月 | 漢語調 | 和語調 |
1月
(睦月・初月) |
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2月
(如月・梅見月) |
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3月
(弥生・桜月) |
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4月
(卯月・花残月) |
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5月
(皐月・菖蒲月) |
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6月
(水無月・涼暮月) |
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7月
(文月・七夕月) |
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8月
(葉月・月見月) |
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9月
(長月・菊月) |
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10月
(神無月・小春月) |
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11月
(霜月・雪待月) |
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12月
(師走・春待月) |
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慶賀の挨拶
慶賀の挨拶は、相手の健康や活躍、繁栄を喜ぶという意味があり、季節に関係なく用います。社外文書における必須構成要素の一つで、決まった慣用句の組み合わせでなりっています。慶賀の挨拶は、頭語、時候の挨拶に続きます。基本的に決まった慣用句を順番に組み合わせて作成します。会社宛と個人宛の文書では使う言葉が多少異なる。
- (組織に送る場合)貴社/御社/貴店/貴会/貴校/皆様(個人に送る場合)○○様/○○先生
- ↓
- には/におかれましては(省略する場合もあり)
- ↓
- ますます/いよいよ/いっそう/一段と
- ↓
- ご繁盛/ご清栄/ご清祥/ご清勝/ご隆盛/ご隆昌/ご繁栄/ご活躍/ご多忙
- ↓
- のことと/の段/の由/の趣
- ↓
- お喜び申し上げます/お喜び申し上げます/大慶に存じます/慶賀の至りに存じます/何よりと存じます
①一般的な例
個人:○○様におかれましてはいっそうご健勝のこととお喜び申し上げます。
②銀行や小売店、学校の例
銀行:貴行におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。
感謝の挨拶
時候と慶賀の挨拶の後に続けて書くのが感謝の挨拶です。慶賀に加えることでより丁寧な文書となる。
- 平素は/日頃は/いつも/先日は/過日は/常々/このたびは/毎々/毎度
- ↓
- 格別の/何かと/ひとかたならぬ/いろいろと/多大な/大変/何かと
- ↓
- ご厚情/お引き立て/ご愛顧/ご高配/ご芳志/ご指導/ご厚諠/ご配慮/ご厚志/お気遣い
- ↓
- を賜り/をいただき/にあずかり
- ↓
- 誠にありがとうございました/厚くお礼申し上げます/心よりお礼申し上げます/深謝申し上げます/深く感謝しております
①一般的な例
平素は格別のご高配を賜り、心よりお礼申し上げます。
②取引先への挨拶
平素は何かとお引き立てを賜りまして、誠にありがとうございます。
③無沙汰のお詫びの挨拶
心ならずもご無沙汰ばかりで、誠に申し訳ございません。
④連絡が遅れたことへのお詫びの挨拶
ご返事がおくなりまして大変申し訳ございません。
⑤初めて連絡する相手への挨拶
突然お手紙を差し上げる無礼をお許しください。
主文について(用件を伝える)
主文は用件を伝える重要な部分。挨拶(前文)を書き終えたら、さて、ところでなどの起こし言葉(起辞)を使って伝えます。
起こし言葉は改行して相手に本題の始まりを伝える役割をします。
起こし言葉(起辞)を身に着ける
①起こし言葉の例
- ・さて、このたび弊社では ・ところで先日ご連絡しました件ですが ・さて、突然ではございますが
- ・実は、弊社ではかねてより ・早速ですが、過日ご提案しました ・さて表題の件に関しまして
②文中の決まり文句
- ・つきましては、○月○日までにお回答をいただけますよう
- ・なお、○○の件に関しましては改めて ・もし、ご不明な点がございましたら
- ・以上より、弊社といたしましては
末文(締めくくりの言葉)
末文は本題が終わることをしめすために用いる文章です。
末文で文章を締める
- 以上/まずは/取り急ぎ/略儀ながら/それでは
- ↓
- 書面にて/書中をもって/書中をもちまして
- ↓
- ご挨拶/お知らせ/ご通知/ご返事/ご依頼/お祝い/お礼/お見舞い/お詫び/お悔やみ
- ↓
- 申し上げます/とさせていただきます/まで
- 例 取り急ぎ書面にてご挨拶申し上げます。
慣用的な末文の表現を使い分ける
①返事を求める場合
- ・では、ご返事をお待ち申し上げます。
- ・大変恐れ入りますが、ご返事のほどよろしくお願い申し上げます。
- ・お忙しいとは存じますが、ご返事いただければ幸いです。
- ・何卒○月○日までにご回答を賜りますようお願い申し上げます。
②今後の親交を願う場合
- ・今後ともよろしくお願い申し上げます。
- ・今後ともよろしくご指導(ご支援/ご教示/ご配慮)のほどお願い申し上げます。
- ・ご高配を賜りますようお願い申し上げます。
- ・変わらぬご愛顧のほどよろろくお願い申し上げます。
- ・今後ともお力添えのほどお願い申し上げます。
③依頼や断りの用件の場合
- ・勝手なお願いではございますが、何卒ご検討のほどお願い申し上げます。
- ・大変失礼とは存じますが、書中にてお願い申し上げます。
- ・弊社の事情をご賢察のうえ、どうかよろしくお願い申し上げます。
- ・あしからずご了承くださいますよう、伏してお願い申し上げます。
- ・お心に添いかねますこと、心よりお詫び申し上げます。
・遺憾ながら、ご期待に添いかねます、何卒ご容赦ください。
④相手の健康や繁栄を祈る場合
- ・貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
- ・皆様のご健勝を心より祈念しえおります。
- ・末筆ながら、さらなるご活躍を祈念申し上げます。
- ・一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
・暑さが厳しい所、体調を崩されませぬようご自愛ください。
⑤今後の対応を伝える場合
- ・追って詳細をご連絡申し上げます。
- ・後日改めてお電話差し上げます。
- ・近日中にお伺いしたいと存じます。
- ・なお詳細については改めてご報告申し上げます。
社外文書の基本構成
①文書番号 | 効率的に文書管理するために通し番号をつけてます。 |
②発信年月日 | 文書を発信する日の年月日。元号もしくは西暦を用いるがビジネスでは元号を用いるのが一般的です。 |
③宛名 | 文書の受取人の会社名、部署名、職名、氏名、敬称の順に記します。
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④発信者 | 発信者を会社名、部署名、氏名の順に記します。必要に応じて、所在地や電話・FAX番号を入れたり、押印したりする場合もあります。 |
⑤件名 | 別名、標語。文書の内容を端的に記します。 |
⑥頭語 | 拝啓、謹啓、前略などです。 |
⑦前文と挨拶 | 時候の挨拶、慶賀の挨拶、日ごろの感謝を記します。 |
⑧主文の起辞 | 本文に入る前のクッション言葉。「さて」や「つきましては」という言葉です。 |
⑨主文 | 文書の本題を記します。 |
⑩末文 | 「まずは」といった言葉で、用件を確認し文書をしめる。 |
⑪結語 | 頭語とセットになった結語で文章を終わる。 |
⑫担当者名 | 発信者とは別に担当者がいる場合は、その旨を記して、部署名、担当者名、連絡先を記しておきます。 |
⑬文書の結語 | 内容に続きがないことを示すために「以上」という単語を書きます。 |
社内文書の基本構成
社内文書の種類
会社から社員へ向けた文書・・・指示書、通知、照会、回覧、依頼、辞令など
社員から会社へ向けた文書・・・報告書、始末書、顛末書、理由書、企画書、稟議書、提案書、届出書など
①発信年月日 | 文書を発信する日の年月日。元号もしくは西暦を用いるが、ビジネスでは元号を用いるのが一般的です。なお社外文書と同じく、文書番号が必要な場合は発信年月日の上に記します。 |
②宛名 | 文書の受取人は社員になるため、社員各位や部員各位となるのが一般的です。 |
③発信者 | 発信者の部署名を記します。担当や問合せ先がある場合は部署名のみで構わないです。 |
④件名 | 別名、標題。文書の内容を端的に記します。 |
⑤主文 | 簡潔で分かりやすい文書を心掛け、文書によっては簡単な時候の挨拶を述べてから本題に入ることもありますが、社内文書では時候の挨拶を省略するのが一般的です。 |
⑥別記 | 集合時間や場所など、箇条書きで主文を補足する場合、別記として立てます。別記は、左右中央に「記」と記して、内容は左寄せで箇条書きでまとめる。 |
⑦追記 | 注意事項や締め切りなど、補足すべき内容を書きます。 |
⑧文書の結語 | 内容に続きがないことを示すために、「以上」という単語を書きます。 |
⑨担当者 | 担当者の部署名、担当者名、連絡先を記します。 |
封筒のマナー
封筒には縦書きの和封筒と横書きの洋封筒があり、それぞれ書き方が異なります。文字量やバランスを考慮しながら丁寧に書きましょう。
①住所 | 端から1㎝~1.5㎝程空け、なるべく1行で書きます。2行に渡る場合は2行目を一文字下げます。住所は漢数字が原則。 |
②社名・部署名 | 社名の株式会社・有限会社は(株)(有)と略さず書き出しには中央のやや右に。銃より1字下げて書く。 |
③氏名 | 氏名は住所より一回り大きな文字で、名前の省略はしてはいけません。 |
④切手 | 何枚も貼らず1枚の切手で収める。 |
⑤封字 | 一般的には「〆」「締」を使う。また「封」は封じるという意味で、少しあらたまった印象。「緘(カン)」は閉じるという意味で重厚な印象を与えるため重要書類に使う。「寿」は婚礼などの慶事に使います。 |
⑥日付 | 左上に発信年月日を示します。 |
⑦差出人の住所、会社名。部署名、氏名 | 封筒の中心線から左側に住所と氏名を書く。郵便番号も省略しない。 |
⑧脇付 | 赤い字、もしくは赤く囲んだ注意書きで、左下に書く。宛名人以外開封厳禁の場合は「親展」「親披」、急ぎの場合は「至急」「急信」、返信を求める場合は「拝答」「待貴答」、内容物を明記する場合は「~在中」とする。 |
■和封筒
■洋封筒
■封筒書きのNGマナー
- ・セロハンテープやホチキスで封止めする。
- ・株式会社を(株)と略す。
- ・「経営企画課御中 鈴木一郎様」のように敬称語を重複させない。
- ・番地の途中で改行する。
- ・連名の宛名に敬称を一つしか付けない。
はがきのマナー
はがきは略式であり正式な書類ではありません。厳密な形式はありません。はがきは書く内容や文字量に注意すべきであります。書面が他者にも見えるため、他人によまれたくない内容を書いてはいけません。またはがきは書くスペースが限られています。文章量を想定しておかないと、全部書ききれなかったり、文字間が詰まってよみにくくなったりします。
①住所 | はがきの右端から1㎝~1.5㎝ほど開け、なるべく1行で書く。2行に渡る場合は2行目を1字下げる。住所は漢数字が原則です。 |
②社名・部署名 | 社名の株式会社・有限会社は略さない。書き出しは中央のやや右に。住所より1字下げて書く。 |
③氏名 | 氏名は住所より一回り大きな文字で。名前の省略はNG。 |
④差出人住所・社名・部署名・役職名・氏名 | 通常は表面に書くが、裏面でも可。相手先よりも小さ目の文字で書くのがマナー。 |
⑤差出人郵便番号 | 表面の左下、所定の横に書くこと。 |
⑥書式 | 縦書きの場合、1行は20字程度、全体で6~10行にまとめる。 |
⑦余白 | 縦面いっぱいに書くと読みにくくなるので、上下左右に1㎝程度の余白をとる。 |
⑧返信用はがきに印刷されている宛名 | 行を二重線で消し、社名の場合は「御中」、個人名の場合は「様」に書き換える。 |
⑨出欠欄 | 自分に向けられた敬語は二重線で消す。合わせて不要な方も消す。 |
⑩ご住所・ご芳名 | 「ご」と「芳」を二重線で消し、「ご芳名」は氏名に変更する。 |
■はがき(表と裏)
■返信用はがき(表と裏)
■はがきのNGマナー
- ・個人情報やプライバシーにかかわることをはがきで出す。
- ・封書同様、連名に「様」を1つしかつけない。
■封書が望ましい時
- ・第三者に内容を知られたくない時
- ・はがきでは書ききれない文章量の手紙(目上の人に出すお祝いやお礼の手紙・お見舞いやお悔やみ・お詫び等)
■はがきでも構わない場合
- ・第三者に見られてもよい文書 ・文章量の少ない手紙(季節の挨拶状・案内・招待状・災害後すぐに出すお見舞い・移転のお知らせ)
FAXのマナー
①日付 | いつ送信したものかわかるようにします。 |
②宛先 | 相手先の社名などを記入する。送信間違えに備えて相手のFAX番号も記載しておきます。 |
③発信元情報 | 受け取った相手が連絡しやすいように、社名などを書きます。 |
④備考 | 相手に受け取った後の対応を指定します。 |
⑤送信枚数 | 送信枚数に抜けがないかの確認のため「本状を含め○枚」と記載します。 |
⑥件名 | 目的や用件が一目でわかるようにします。 |
⑦本文 | 普段やり取りをしている相手の場合は、儀礼的な挨拶は不要。簡潔で分かりやすく書くことを心がける。あまり親しくない相手などの場合は通常のあいさつ文を入れてもよいです。 |
■FAX送信のメリット
- ・手早く送れて、記録に残せる。 ・電話で用件を伝えるよりも間違いが少ない。
- ・図や表、絵も送信できる。 ・相手が不在でも送れる。
- ・コストが低い。
■デメリット
- ・不特定多数の目に触れる可能性がある。
- ・大量の送受信には不向き。
- ・文字が読みにくい場合がある。
- ・儀礼的文書には不向き。
- ・相手の用紙やインクを消費する。
■注意点
- ・FAXには必ず送信状をつける。
- ・大量の書類を送る場合は相手の了解を得るようにする。
- ・送信枚数が多い場合はページ番号を振る。
- ・個人宛のFAXは早朝や深夜の送信を避ける。
- ・手書きの文字は大きめにはっきり書く。
- ・送信後、相手に確認の電話をする。
用紙のマナー
押印のマナー
印鑑の種類と使い分け
▶代表者印(法人登録印)
会社や組織など、法人の実印にあたるのが代表者印。会社設立時に法務局で登録します。円形の印鑑が一般的で「代表取締役之印」と彫られています。主に重要な契約などの際に使います。
▶社印
会社名だけを彫った四角い印鑑。角印とも呼ばれます。個人の認め印に相当し、契約書や領収書などの対外的に発行する文書に用います。社印は会社が正式なものとして認めたことを示すために押印します。
▶銀行印
会社が金融機関に届け出ている印鑑。手形や小切手を振り出すときに用います。代表者印と区別するためひと回り小さいサイズであるのが一般的です。「銀行之印」と彫られています。
▶職印
部長、支店長などの役職を示す印鑑。主に外部への注文書や社内決済などに用いられ、代表者印の代わりに押印します。
文字フォントと文字サイズ
フォントは特に指定なし。よく使用されているフォントはMS明朝などです。
フォントサイズは通常は10から12ptまでの間で記載することが通常のようです。
細かく法律に注意して作成するのであれば・・・
法律で『文字のサイズ』を規定している事項があります。
■契約関係
■金融関係
■保険関係
■割賦関係
■特定商取引 など・・・。
『重要事項』については『8pt』以上の大きさ
利用者の判断に影響を及ぼすこととなる特に重要なものは『12pt』以上
利用者にリスクのある事項については『赤文字』
で概ね統一されています。
他には・・・
■乳製品の成分(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令第七条)
種類等によって細かく分類されています。8pt 10.5pt 14pt と決まっています。
■狂犬病予防法(鑑札の内容等)第五条
識別しやすい色の文字で 12pt以上
■狂犬病予防法(注射済票の交付)第十二条
識別しやすい色の文字で 8pt以上
■電波法施行規則 抄(契約締結時に交付する書面)第五十一条の四
8pt
■消費生活協同組合法(契約締結前交付書面の記載方法)第四十三条
『重要事項』については『8pt』以上の大きさ
利用者の判断に影響を及ぼすこととなる特に重要なものは『12pt』以上で『赤文字』
■(貸付事業の運営に関する措置)
該契約の内容を説明8pt以上
■商品取引所法(受託契約の締結前に交付すべき書面の記載事項等)第百四条
『重要事項』については『8pt』以上の大きさ
利用者の判断に影響を及ぼすこととなる特に重要なものは『14pt』以上
■信託業法(契約締結前交付書面の記載方法)第三十条の二十一
契約締結前交付書面『8pt』
契約締結前交付書面『12pt』
■土壌汚染対策法(運搬に関する基準)第六十五条
運搬の用に供する自動車等の両側面に汚染土壌を運搬している旨を『140pt』以上
■(国税関係帳簿書類の電磁的記録による保存等)第三条
ディスプレイの画面及び書面『4pt』以上
等があります。
特定商取引法についても記載がありますので
ネットショッピング等についても『範囲』になりますから
ちょっと注意しておく必要がありますね。
【8pt】販売者の名称及び住所氏名 契約年月日 商品名 等重要事項
【12pt】価格や送料手数料等 必要に応じて『赤字』
【14pt】契約の解除時等利用者にリスクが生じる場合(返品不可等)必要に応じて『赤字』
とされています。基本的な共通認識として参考としてください。
ビジネスメールの基本
ビジネスメールは前文、本文、末文の3つに別れる。前文では、挨拶文を通して送信者の情報を記します。本文では、用件を端的に記します。末文では、署名や相手にしてもらいたい行動を記します。
メール前文の構成
株式会社ABCカンパニー
営業部 高野 様(①)
- いつもお世話になっております。
- 未来会社の伊藤です。(②)
- 先日は、お忙しいところご来社いただき、ありがとうございました。
- 返事がおそくなりまして、申し訳ありません。(③)
- ご提案いただいた企画について、お知らせいたします。(④)
- 少し長くなりますが、ご一読のうえ、ご検討いただきますよう、お願い申し上げます。(⑤)
メール前文の構成解説
①宛先
メールの送り先となる相手の会社名、部署名、氏名を記します。共有(個人のアドレスではなく社内共通)のメールアドレスの場合もあるので、書き忘れがないようにしましょう。(例 高橋 一郎様・・・企業や組織に所属していない個人宛)
②送信者情報
会社名、部署名、氏名、および自己紹介を記します。最後の署名からも返信者はわかりますが、初めて、または久しぶりにメールを送る場合には、最初に名乗りましょう。(例 株式会社○○の○○です。初めてご連絡させていただきます。)
③挨拶文
儀礼的なあいさつは不要。ただし初めてやり取りする場合は、改まった挨拶文が必要となることもあります。それ以外は日頃の感謝、ご無沙汰の旨、直近の出来事の報告などを記しましょう。(例 お世話になっております。→一般的な挨拶文/先日はご足労いただき、ありがとうございました。→お礼を述べる/ご無沙汰しております→非礼をわびる)
④用件
何のためにメールをしたのか、その旨がわかる様に端的な一文を記します。(例 納期スケジュールの件でご連絡させていtだきます。/~いたしたく、メールをお送りする次第です。)
⑤ことわり
長文になる旨、返信がほしい旨など、事前にことわるへきことを、前文ではなしておきます。(例 少々長くなりますが、ご一読のほどよろしくお願い申し上げます。)
メール末文の構成
- 以上、ご検討のほど、よろしくお願いします。(①)
- 恐れ入りますが、9月19日までにご返答いただければ幸いです。(②)
- まずは、ご報告かたがたお願いまで。(③)
- なお、企画書は郵送にてお送りしました。
- 合わせてご参照ください。④
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- 未来商事株式会社 山田 太郎
- 〒150-2365 東京都○○3丁目12番地 ○○ビル4F
- TEL:0123-5635-4585 FAX:0254-256-52546
- E-mail:jfalg@.co.jp
- URL:http://xxxxxxx.jp (⑤)
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メール末文の構成例
①挨拶文
よろしくお願いします。が一般的。(例 以上、よろしくお願いします。/ご一読、ありがとうございました。/ご検討のほど、よろしくお願いします。→内容が提案や依頼の場合/よろしく、ご確認ください→内容が回答、書類添付などの場合)
②返事の依頼
返事を依頼する場合はその旨を前文で記すと同時に、末文でも記すと返信率がたかまります。(例 ご返事お待ちしております。→返事を待っている姿勢を伝えたい場合/お手数ですが(恐れ入りますが)、ご検討のうえ(折り返し)、ご返事いただきますよう(ご返答賜りますよう)、お願い申し上げます(お願いいたします)。→積極的に返事をもらいたい場合)
③内容のまとま
本文の内容がどのようなものであったか、最後にまとめてしめくくります。(例 まずは(以上)、取り急ぎ(とりあえず・メールにて)、ご挨拶申し上げます。(ご報告申し上げます・用件のみ申し上げます・お知らせいたします・ご通知まで・ご案内まで)。
④追記
内容と関係がなく、区別したい内容や事柄は、最後に追記として付け加えます。(例 資料を郵送にてお送りいたします。合わせてご参照ください。)
⑤署名のつけ方
文末に署名をつけるのが一般的です。特に相手がどんな連絡手段を望むかはわからない為、電話番号、FAX番号、住所などはもれなく記入しておきましょう。
ひと目でわかる件名のつけ方
具体的な名称を含める件名 | 主旨が明示された件名 | 緊急性が明示された件名 |
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CCとBCCの使い分け
一般的に宛先のメールアドレスはTO(宛先)、CC(Carbon Copy),BCC(Blind Carbon Copy)に入力します。CCは複写、BCCは見えない複写という意味です。
①CCを使う場合・・・メールの内容を誰かと共有したい場合。一般的には、プロジェクトメンバーや、上司・部下といった人のアドレスが入ります。送信相手にも共有者が誰であるか分かります。
②BCCを使う場合・・・CCと同じく情報ほ共有が目的ですが、返信相手には共有者が分かりません。複数人に当ててメールを送る時など、相手のアドレスがわからないようにするために使用します。