熟語の成り立ち

<ポイント>

2つの漢字から成る熟語が出題され、前後の漢字の関係性を答える問題です。

「単語化」「訓読み」「言い換え」を駆使して、5秒~10秒で回答しましょう!(*´∀`*)

  • 出題される熟語の分類(5種類)は、全て覚えておこう!
  • 「単語化」「訓読み」「言い換え」で見分けよう!
  • 1問5秒~10秒の即答を目指したい!(5問1組で30秒が目標!)

 


出題される熟語の分類(成り立ち)は、「似た意味を持つ漢字を重ねる」「反対の意味を持つ漢字を重ねる」「主語と述語の関係にある」「動詞の後に目的語をおく」「前の漢字が後の漢字を修飾する」の5種類です。

熟語の分類
(成り立ち)
見分け方 例の
「単語化」「訓読み」「言い換え」
似た意味を持つ漢字を重ねる 危険(きけん)
災難(さいなん)
増加(ぞうか)
それぞれの漢字を似た意味に単語化できるか? 「危ない」と「険しい」
「災い」と「難事」
「増える」と「加える」
反対の意味を持つ漢字を重ねる 高低(こうてい)
自他(じた)
方円(ほうえん)
それぞれの漢字を反対の意味に単語化できるか? 「高い」と「低い」
「自分」と「他人」
「正方形」と「円」
主語と述語の関係にある 市立(しりつ)
気絶(きぜつ)
国有(こくゆう)
前の漢字をA、後の漢字をBとしたときに、「AがBする」と訓読みできるか? 市が立てる
気(意識)が絶たれる
国が所有する
動詞の後に目的語をおく 創業(そうぎょう)
遅刻(ちこく)
出題(しゅつだい)
前の漢字をA、後の漢字をBとしたときに、「BをAする」「BにAする」と訓読みできるか? 事業を創(はじ)める
時刻に遅れる
問題を出す
前の漢字が後の漢字を修飾する 磁力(じりょく)
騒音(そうおん)
再開(さいかい)
前の漢字をA、後の漢字をBとしたときに、「AのB」「AなB」「AにBする」などと言い換えできるか? 磁石の力
騒がしい音
再び開始する

<問題集>

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (1)往復
  2. (2)愉快
  3. (3)仮病
  4. (4)冷房
  5. (5)波及
  1. A似た意味を持つ漢字を重ねる
  2. B動詞の後に目的語をおく
  3. C前の漢字が後の漢字を修飾する
  4. D上記のどれにも当てはまらない
A→(1) D.上記のどれにも当てはまらない

往復のそれぞれの漢字を単語化すると、「往路(行きの道)」、「復路(帰りの道)」と表せるため、「反対の意味を持つ漢字を重ねる」に分類される。
しかし、この分類は選択肢にはないので、正解はDの「上記のどれにも当てはまらない」となる。

(2) A.似た意味を持つ漢字を重ねる

愉快のそれぞれの漢字を単語化すると、「愉しい(たのしい)」、「快い(こころよい)」と表せるため、正解はAの「似た意味を持つ漢字を重ねる」となる。

(3) C.前の漢字が後の漢字を修飾する

「仮」は「にせもの」、「病」は「病気」だから、仮病は「にせものの病気」と言い換えられる。よって、正解はCの「前の漢字が後の漢字を修飾する」となる。

(4) B.動詞の後に目的語をおく

「冷」は「冷やす」、「房」は「部屋」だから、冷房は「部屋を冷やす」と訓読みできる。
よって、正解はBの「動詞の後に目的語をおく」となる。
「房」に「部屋」という意味があるのがやや難しいが、厨房(ちゅうぼう)という単語を想像できれば解答できる。

(5) D.上記のどれにも当てはまらない

波及は、「波が及ぶ」と訓読みできるため、「主語と述語の関係にある」に分類される。
しかし、この分類は選択肢にはないので、正解はDの「上記のどれにも当てはまらない」となる。


次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (1)縮小
A反対の意味を持つ漢字を重ねる
B主語と述語の関係にある
C動詞の後に目的語をおく
D上記のどれにも当てはまらない
A→D上記のどれにも当てはまらない

縮小のそれぞれの漢字を単語化すると、「縮む」、「小さくなる」と表せるため、「似た意味を持つ漢字を重ねる」に分類される。
しかし、この分類は選択肢にはないので、正解はDの「上記のどれにも当てはまらない」となる。


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (2)授受
A反対の意味を持つ漢字を重ねる
B主語と述語の関係にある
C動詞の後に目的語をおく
D上記のどれにも当てはまらない
A→A反対の意味を持つ漢字を重ねる

授受のそれぞれの漢字を単語化すると、「授ける(さずける)」、「受けとる」と表せるため、正解はAの「反対の意味を持つ漢字を重ねる」となる。


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (3)邦画
A反対の意味を持つ漢字を重ねる
B主語と述語の関係にある
C動詞の後に目的語をおく
D上記のどれにも当てはまらない
A→D上記のどれにも当てはまらない

「邦」は「日本」、「画」は「映画」だから、邦画は「日本の映画」と言い換えられる。
よって、「前の漢字が後の漢字を修飾する」に分類される。
しかし、この分類は選択肢にはないので、正解はDの「上記のどれにも当てはまらない」となる。

「邦」にはもともと「自分の国」という意味があり、それが発展して「日本」という意味で使われることがある。


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (4)国禁
A反対の意味を持つ漢字を重ねる
B主語と述語の関係にある
C動詞の後に目的語をおく
D上記のどれにも当てはまらない
B主語と述語の関係にある

国禁(こっきん)は「国が禁じる」と訓読みできるため、正解はBの「主語と述語の関係にある」となる。

国禁とは、その国の法律で禁止されていること。


次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (5)描画
A反対の意味を持つ漢字を重ねる
B主語と述語の関係にある
C動詞の後に目的語をおく
D上記のどれにも当てはまらない
C動詞の後に目的語をおく

「描」は「描く」、「画」は「絵」だから、描画は「絵を描く」と訓読みできる。
よって、正解はCの「動詞の後に目的語をおく」となる。


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (1)水害
A似た意味を持つ漢字を重ねる
B動詞の後に目的語をおく
C前の漢字が後の漢字を修飾する
D上記のどれにも当てはまらない
C前の漢字が後の漢字を修飾する

水害は「水の害」と言い換えられるため、正解はCの「前の漢字が後の漢字を修飾する」となる。

 


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (2)録音
A似た意味を持つ漢字を重ねる
B動詞の後に目的語をおく
C前の漢字が後の漢字を修飾する
D上記のどれにも当てはまらない
B動詞の後に目的語をおく

録音は「音を録る(とる)」と訓読みできるため、正解はBの「動詞の後に目的語をおく」となる。


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (3)享受
A似た意味を持つ漢字を重ねる
B動詞の後に目的語をおく
C前の漢字が後の漢字を修飾する
D上記のどれにも当てはまらない
A→A似た意味を持つ漢字を重ねる

享受のそれぞれの漢字を単語化すると、「享ける(うける)」、「受ける」と表せるため、正解はAの「似た意味を持つ漢字を重ねる」となる。

「享ける(うける)」は常用外の読みとなるため、やや難しい問題である。


次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (4)初夏
A似た意味を持つ漢字を重ねる
B動詞の後に目的語をおく
C前の漢字が後の漢字を修飾する
D上記のどれにも当てはまらない
C前の漢字が後の漢字を修飾する

「初」は「早い」だから、初夏は「早い夏(夏の始まり)」と言い換えられる。
よって、正解はCの「前の漢字が後の漢字を修飾する」となる。


 

次の5つの熟語の成り立ち方として、当てはまるものをA~Dの中から1つずつ選びなさい。

  1. (5)出納
A似た意味を持つ漢字を重ねる
B動詞の後に目的語をおく
C前の漢字が後の漢字を修飾する
D上記のどれにも当てはまらない
D上記のどれにも当てはまらない

「出納(すいとう・しゅつのう)」のそれぞれの漢字を単語化すると、「支出」と「収納」と表せるため、「反対の意味を持つ漢字を重ねる」に分類される。
しかし、この分類は選択肢にはないので、正解はDの「上記のどれにも当てはまらない」となる。

出納とは、金銭や物品を出し入れすること。