三、株価の上がり・下がりについて

■どういう基準で株を買うか?

1)チャートを見て買う

2)業績がよさそうな株を買う、PER、PBRが良い、これから業績がよくなりそうな株

<株価が上がるときは?>

株でかせぐ基本は、安く買って高く売ることです。このため、株式投資をはじめていく上では、どういう理由で株価が動いていくのかを知っておかなければなりません。はじめに上がる理由をみていきます。基本的に株が上がって行く状態というのは、買い手が多い、つまりはその株は人気が高い状態にあります。

1.業績が好調である

業績が好調であるということは、利益を生みやすい状態にあるわけです。投資家から人気が集まるのは当然のことですね。

2.業績の見通しを上方修正した

当初の会社の予想より、見通しを上方修正したときです。会社側の思っていたよりも利益が出そうですよという報告です。これも好感されます。

3.復配・増配をする

今期は配当金を出します、または前回より配当金を増やしますと発表したときです。復配(配当が復活する)や増配は、業績が好調のあかしですから、投資家から好感されることがあります。

4.新製品の発表・新しい工場の建設など

新しいことを始めることは、リスクももちろんありますが、利益を増やすために行なうものです。これにより利益が増えるという判断された場合には、株価が上がります。

5.合併・買収

企業の合併・買収(M&A)により、企業間の相乗効果が出て、企業価値が上がると判断された場合には、株価が上がります。

6.割安株の修正

割安に放置されていた株が、とある出来事をきっかけに株価上昇が起きることがあります。とある出来事というのは、上の1~5の理由もそうですし、東証2部から東証1部へ移動(鞍替え)することを発表して、たくさんの投資家の目に触れた時にも株価が上がることがあります。これまでマイナーだった株がメジャーデビューするといった感じです。

…株価上昇要因の例をいくつか挙げてみました。株価の上昇につながる要因はこの他にもたくさんあると思います。株で勝つためには株価が上がらなければむずかしいです。株選びの時は株価が上がりそうな株を見つけてください。そのためにも自分で買った株の情報チェックは非常に大切です。上がったときは何かしら材料が出ていることが多いからです。買ったまま放置をせず、株価の動き起きた出来事を確認するようにしましょう。

☆株価の上昇要因が多そうな株を探しましょう!

<株価が下がるときは?>

株価が下がるときは、株価が上がるときの要因の逆のことがおきたときです。基本的に株が下がって行く状態というのは、売り手が多い、つまりはその株は人気が低い状態にあります。

1.業績が不調である

業績が不調であるということは、利益を生みにくい状態にあるわけです。投資家から人気が落ちるのは当然のことですね。

2.業績の見通しを下方修正をした

当初の会社の予想より、見通しを下方修正したときです。会社側が思っていたよりも利益が少なそうですという報告です。これも嫌気されます。

3.無配・減配にする

今まで出していましたが今期は配当金を出しません、または前回より配当金を減らしますと発表したときです。無配や減配は、業績が不調のあかしですから、投資家から嫌われます。

4.問題が起きる

経営のトップの不祥事、工場の環境汚染、法律違反などの悪い材料が明るみに出た場合。

5.為替レート

円高・円安の影響を受ける企業がこれに当てはまります。特に輸出産業に関しては円高になると、製品(輸出品)の値段が実質的に上がってしまうので、利益が減るという意味で嫌気されます。

6.同業他社の不振・倒産

同業他社が倒産をすると、その業界自体が冷え込んでいる可能性があります。そういった思惑売りが出るようです。逆にその会社だけに問題がある場合は、売り上げアップのチャンスとなりますから好感されることもあります。

…以上のように株価下降要因の例をいくつか挙げてみました。株価の下降につながる要因はこの他にもたくさんあると思います。

株で100%勝ち続けることはむずかしいですが、負け額を損切りという形で減らすことはできます。株価が下がり始めたら売ることも検討するべきです。株価が下がったときに、もう少ししたら上がるんじゃないか?と持ち続けるのはよくありません。そのまま塩漬けになる可能性があるからです。塩漬けしていては、せっかくの資産が働いていない状態ですから、いったん損切りをしてニュートラルの状態に戻しましょう。それから、もう一度参戦すればよいのです!

<自分の方針を決める>

中長期投資についての概要は「投資スタイルを決める」で少し触れました。ここでは、運用方針について具体的にどういう手法で進めていくかを考えます。

まず、一番最初に考えなければならないことは、株式投資をする理由(投資目的)です。…さきほど頭の方の株でどうしたいのかの部分で触れましたが、ご自身の投資目的は決まったでしょうか? そこからがスタートです!

大きく2つに分けて、投資方法を見ていきます。みなさんの運用方針は、どちら側でしょうか?

1、預貯金の代わり程度に株式投資をしたい、老後の資金を運用したい、退職金を投資したいなど、あまりリスクはとりたくない方。

ここに分類にされる方は、値動きが比較的少なく、配当金や株主優待が充実している株をおすすめします。株式投資に“リスクゼロ”というものは絶対にありませんが、リスクのコントロールはできます。基本姿勢としては、「長期保有をして資産株にする」という気持ちで望んでください。

【投資例】 電力株 ガス株など (値動きが少なく、高配当のため“ディフェンシブ株”〔守り〕と言われることがあります。東日本大震災のようなことがあるので、もはや安全とは言いにくくなってますね…) 高配当株、株主優待

2、株で家を建てたい、一財産を築きたい、株式投資の配当金で暮らせるようになりたいなど、リスクをとって大きく増やしたい方。

ここに分類される方は、割安な株、成長しそうな株、その時のテーマとなっている話題株(例:新型インフルエンザ・環境系・ハイテク関連など)をおすすめします。ある程度の値動きが必要なので、その分リスクも伴います。値下がりリスクも十分に考えられるので、銘柄をしっかりと見極める必要があります。

【投資例】 割安株、成長株、話題株など