要するにマーケティングって何?

第2章 要するに「マーケティング」って何? 

1,「売れるしくみを考える」のマーケティング(マーケティングは、消費者の満足と企業の満足がカギ)

マーケティングの言葉のもとなっている「マーケット」は、もともとは「いちば」のことです。市場(いちば)とは、売り手と買い手が、お互いに納得し、満足してモノをを交換・売買する場所。つまり、消費者と企業がともに満足することを考え、実行するのがマーケティングです。

 

2,マーケティングには「4つのP」(コンセプト・価格・流通・販売促進が4大要素)

マーケティングの4つの要素

Place・・・場所

Product・・・製品(コンセプト)

Price・・・価格

Promotion・・・販売促進(プロモーション)

要するに簡単に言えば、すぐれた「製品」に適正な「価格」をつけ、適切な場所で提供するとともに、効果的な「販売促進を行うこと-これが会社のマーケティング活動だということなのです。

マーケティングの正式な定義(米国マーケティング協会、1985年)

マーケティングとは、個人や組織の目的を満足させるやりとりを作り出すために、アイデア、製品商品、サービスのコンセプト、価格設定、販売促進、流通方法を、計画・実行するプロセス

⬇要するに

コンセプト・価格設定・販売促進・流通方法を計画し実行するのがマーケティング。

 

3,セリング(販売活動)とマーケティングの違い(要は、消費者に満足をかってもらうことが大切)

マーケティングは商品自体を作る前に、市場を調査し、その調査内容に基いて商品を作る。

販売活動はすでに出来上がった商品を売り込む活動です。ただ、いったん出来上げったものを売り込むだけでは、どうしても限界があるでしょう。

マーケティングは最初の商品コンセプトから、売り場の販売促進に至るまで、一貫してマーケティングの視点で計画し実行し「売れる」モノを考える

 

4,まず「市場」を把握することから始めよう(要するに「マーケット」とは何だろう)

市場とは、売り手と買い手がいる、抽象的な場所。需要、取引の場。例えば、わが社の市場、今後の市場、ITマーケット、建築市場、熟年市場、シルバーマーケット、有望な市場、アパレル市場、パソコン市場など・・・・。

市場を把握するポイントは?

①市場の性格を把握する

  • ・消費者の傾向は?
  • ・市場細分化の状況は?
  • ・そもそもの市場の規模、成長率は?
  • ・成長しているのか、安定しているのか?

②競争相手を把握する

  • ・ライバル者はどこか?
  • ・異業種からの参入はないか?
  • ・競合商品の品質、価格は?
  • ・ライバル社の市場戦略は?

③自社の把握する

  • ・自社の規模、シャア、実績は?
  • ・市場における強みと弱みは?
  • ・自社商品の品質、価格は?

 

 

5,「ターゲット」を絞り込もう(市場のすべてを狙っても、成功するわけがない)

まずは市場の性格を知り、競争相手と自社を把握する目的の一つは、ねらうべき市場を絞り込むためです。

例)業界のリーダーの場合は・・・市場を総合的にカバーし、全体をねらうことが可能

投入できる資源に限りがある場合は・・・特定の市場にねらいをしぼり集中的に経営資源を投入する

ターゲット市場/ターゲットマーケティング・・・絞り込んだ、標的となる市場のこと。

ターゲティング・・・ターゲット市場を定めること。一般の企業ではターゲティングが不可欠。

 

6,「マーケティング・ミックス」が基本です(4Pを効果的に組み合わせるのがマーケティングの基本)

製品・価格・場所・販促・消費者などをバラバラに進めても、効果は小さいので最大の成果をあげるように4Pを効果的に組み合わせるのが「マーケティング・ミックス」といいます。

7、要するに「マーケティング戦略」とは?(目標を絞り、個別の戦略を組み立てる)

 

<マーケティング戦略の一連の流れ>

市場細分化・ターゲティング・ポジショニング

マーケティング・ミックス

製品戦略・価格戦略・流通戦略・プロモーション戦略

 

<マーケティング戦略とマーケティング目標>

まずマーケティング戦略以前に事業の目的などを計画する必要がある。マーケティング戦略は、この目標達成のために組みたれられ実行される。

<マーケティング目標とは>

事業の目的 ○○生産性の向上

事業の目標 ○○製品の普及、○○分野の拡大など

マーケティング目標

マーケティング戦略

8、歴史を見てみれば最新マーケティングがわかる(プロダクトアウトからマーケトインへ)

歴史をみれば最新マーケティングが分かります。

生産志向の時代

  • ・作れば売れた
  • ・生産効率が最優先
  • ・終戦後、昭和20年代

製品志向の時代

  • ・よい製品が売れる(と考えられていた)
  • ・消費者のニーズが鈍感

販売志向の時代

  • ・売り込むための販売・販売活動の強化
  • ・昭和30年代

ここまでは、~製品から発想して、それを市場に押し出す「プロダクトアウト」のマーケティング時代~

顧客志向の時代

  • ・消費者の多様化・個性化
  • ・ニーズとフォンツの答える

現在は市場から発想して販売・製品・生産に取り入れるので「マーケットイン」のマーケティング時代~

消費者のニーズが多様化した今では、顧客のニーズと欲求(ウォンツ)を把握する「顧客志向」のマーケティングが大切です。