●関数とは
エクセルでは数式を利用してさまざまな計算を行うことができますが、計算が複雑になると、指定する数値やセルが多くなり、数式がわかりにくくなる場合があります。そこで、複雑な数式のかわりとなるのが関数です。関数は、特定の計算を行うためにエクセルにあらかじめ用意されている便利な機能のことです。関数を利用すれば、複雑な数式を覚えなくても、計算に必要な値を指定するだけで、簡単に計算結果を表示することができます。
●関数を記述する際のルール
A→必ず=から始まります。
関数では、入力する値を「引数(ひきすう)」、計算結果として返ってくる値を「戻り値(もどりち)」と呼びます。関数を利用するには、入力値である引数を決まられた書式で記述する必要があります。
関数は、先頭に=を付けて関数名を入力し、後ろに引数を()で囲んで指定します。引数の数が複数ある場合は、引数と引数の間を,で区切ります。引数に連続する範囲を指定する場合は、開始セルと終了セルを:(コロン)で区切ります。すべて半角で入力します。
◆関数のイメージ
- 引数・・・計算に必要な値を指定する
- 関数・・・引数で指定された値を計算する
- 戻り値・・・計算結果を表示する
◆引数で区切って指定する
=関数名(引数1,引数2,・・・)
◆引数にセル範囲を指定する
=関数名(セル参照1:セル参照2)
●関数の入力方法を知りたい
A→数式タブの各コマンドや数式バーのコマンドを利用します。
関数を入力するには、次の3通りの方法があります。
・数式タブの関数ライブラリグループのコマンドを使う
・数式タブや数式バーの関数の挿入コマンドを使う
・セルや数式バーに直接関数を入力する
入力したいかんすうが関数ライブラリのどの分類にあるかを覚えてしまえば、関数ライブラリのコマンドからすばやく関数を入力できます。かんすうの分類が不明な場合は、関数の挿入ダイアログボックスの関数の分類で全て表示を選択して、一覧から選択することができます。
○関数ライブラリグループのコマンドを使用する
- ①関数を入力するセルをクリックして、数式タブをクリック
- ②関数の分類別のコマンドをクリック
- ③統計などにマウスポインターを合わせ、目的の関数名をクリック
- ④関数の引数ダイアログボックスが表示されるので、必要な引数を入力(自動で入力された場合は確認)してOK
- ⑥計算結果が表示されます。
○関数の挿入ダイアログボックスを使用する
- ①関数を入力するセルをクリックして、数式タブをクリック
- ②関数の挿入をクリック
- ③関数の分類を選択して、目的の関数名をクリック
- ④OKをクリック、関数の引数ダイアログボックスが表示されるので、同様に操作します。
○セルや数式バーに関数を直接入力する
- ①セルに=を続けて関数を1文字以上入力すると
- ②数式オートコンプリートが表示されるので、目的の関数をダブルクリック
- ③関数名と(が入力されるので、ポップアップヒントを参考にして引数を入力します。
●互換性関数とは
A→以前のバージョンとの互換性を保つために用意されている関数です。
エクセルではバージョンアップに伴って新しい関数が追加されるとともに、既存の関数についても名前が変更されたり、機能が更新されたりしています。
互換性関数とはエクセル2007以前のバージョンとの互換性を保つために、古い名前の関数が引き続き使用できるよう用意されているものです。
●自動再計算関数を知りたい
A→ブックを開いたときに自動的に再計算される関数です。
自動再計算関数とは、ブックを開いたときに自動的に再計算される関数のことをいいます。自動再計算関数には、TODAY,NOW,INDIRECT,OFFSET,RANDなどがあります。これらの関数を使ったブックは、何も編集をしなくても、閉じるときに変更内容が保存しますか?というような確認のメッセージが表示されます。
自動再計算関数を使ったブックは、何も編集しなくても、閉じるときに確認のメッセージが表示されます。