貸借対照表の見方1

賃借対照表を読み込むときのポイント

会社の「モノ」である資産、財産に関してまとめているのが賃借対照表です。貸借対照表は実際の表を見てもらうのが一番良いでしょう。

これは東芝の貸借対照表です。ざっくり言うと、左側が会社が持っている「モノ」を示していて、右側が「モノ」を購入する際に使ったお金を示しています。

貸借対照表が理解できない方は、「左側も右側もお金に関して書いてあるから、わけがわからない!」と勘違いしてしまっているのではないかと思います。

1つずつ説明すると長くなってしまうため割愛しますが、左側は「モノ」であり、会社が保有している資産、財産です。

右側が資産、財産を作るためにどういう手段でお金を調達したかという内訳なので、お金です。必ずこのように覚えておきましょう。

そこさえ理解できれば、まず左側を見て会社が保有する資産、財産を確認し、

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・ほぉ、4,400億円。結構現金持ってるんだな。
・中間をまたいだ売掛金が約4,000億円か……前期も4,700億円あるから月次安定してるな。
・在庫は結構あるな。同業他社と比較してみよう。
・固定資産が7,000億円か。前期から140億円増えてるけど何に使ったんだろう。
・長期貸付金があるな、子会社に対してかな?調べてみよう。
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なんてことを考えたりします。次に、右側を見てどのようにお金を使った(調達した)かを見てみます。

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・買掛金が5,200億円か、売掛より多いから支払額が大きいな。
・未払金計上も2,000億円あるな。
・長期借入金が1,000億円か。思ったよりも少ないな。
・剰余金で4,500億円か。前期と比べても安定しているな。
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このように考えたりします。このように左側と右側を比べることで、色々なことがわかります。

仮にこの貸借対照表が東芝のものでなかったとしても、貸借対照表だけで業種の特定もある程度できますし、これまで攻めの姿勢でやってきた会社なのか、借入先行の自転車操業なのかということもわかります。

貸借対照表の基本的な考え方は以下を参考にしてください。