映像の圧縮と分割(映像の圧縮・分割・正方形ピクセルとアナモルフィック)

■映像の圧縮について

映像データは複数の静止画を高速に切り替えて表示することで「動き」を表現しています。この1枚1枚の静止画は、一般的な写真データと同じように多くのピクセルで構成され、そのピクセル数によってファイルサイズが決まります。そして、静止画1つ1つのファイルサイズが大きくなるほど、それを集めた映像データのファイルサイズも大きくなることになります。ファイルサイズが大きくなりがちな映像データの記録では、映像を圧縮する作業を行い、これによってファイルサイズを小さくします。また、圧縮して記録した映像を再生時に元に戻して表示する、「伸張」という処理が行われます。このような圧縮・伸張作業を行うプログラムを「コーデック」と呼びます

代表なコーデックにはMEPG-2やMPEG-4、WMVなどがあります。映像を記録する際に利用したコーデックが、映像を再生するパソコンやデバイス(周辺機器)に組み込まれていないと、その映像は再生できません。プレミアプロには主なコーデックがあらかじめ組み込まれているため、主な映像データの再生や出力には問題がありません。

■映像の分割について

動画の編集作業では、映像を途中で分割(カット)する作業が頻繁におこなれます。この分割はフレームとフレームの間で分割することを意味しています。1枚のフレームを半分にするような分割はできません。ただし、コーデックによっては、フレーム映像を構成する技術的な都合で、任意のフレームの間で映像を分割できない場合があります。このような場合は指定した位置の前後にある分割可能な位置で分割されてしますことになります。こうしたことを頭の隅に入れておくと、編集作業中に戸惑うことがなくなります。

■正方形ピクセルとアナモルフィック

ファイルサイズを小さくするため、コーデックに加えて画素のサイズを調整する方法も併用されます。1枚のフレームを構成する画素は、一般的に1:1の正方形です。それに対して、1:1.333の比率の長方形の画素を利用することで、ファイルサイズを小さくする方法があるのです。この場合映像データを記録する時には長方形の画素を利用し、映像を表示するときには正方形の画素を利用します。この長方形の画素を「アナモルフィック」といい、それに対して正方形の画素を「非アナモルフィック」といいます。画素の比率には、他にもさまざまな比率がありますが、アナモルフィックと呼ばれるのは、1.333の画素を用いるAVCHDと呼ばれるファイル形式のみです。詳しくはシーケンスの設定で。