IF関数とは
「得点が60点以上なら合格、そうでなければ不合格」という具合に応じて場合分けをしたいことがある。そんなときに活躍するのが、IF関数だ。他の関数を組み合わせれば、複数の条件による場合分けも可能。「もし・・・なら」という意味。条件が成り立つかどうかを判定して、「成り立つなら○○、成り立たないなら××」という風に場合分けできる。
<IF関数の基本式(条件に応じて2つの表示内容を切り替える)>
=IF(条件式、成立、不成立)
=IF(条件を指定する式,条件が成立する場合の表示例,条件が成立しない場合の表示内容)
条件に応じてセルの表示内容を切り替えるにはIF関数を使う。引数は3つ。1つめの引数で条件判定の基準となる式を指定し、残りの2つで条件が「成立」する場合と「不成立」の場合の表示内容を指定する。引数に文字を指定するときは「”」(ダブルクォーテーション)で囲む。
●条件式の入力例
式 | 内容 |
A1=”東京” | A1セルの値が「東京」と等しい |
A1<=A2 | A1セルの値がA2セルの値以下 |
A1+A2>=100 | A1セルとA2セルの合計が100以上 |
●条件が成立する場合の表示例,条件が成立しない場合の表示内容の入力例
成立 | 不成立 | 内容 |
“○” | “×” | 成立する場合は「○」、成立しない場合は「×」を表示する |
100 | “” | 成立する場合は「100」を表示し、成立しない場合は空欄にする |
A3 | A3+1 | 成立する場合はA3セルの値を表示し、成立しない場合はA3セルに1を加えた値を表示する。 |
●引数「条件式」の指定例
条件 | 例 | 意味 |
等しい | A1+100 | A1セルが100に等しい |
等しくない | A1<>100 | A1セルが100と異なる |
以上 | A1>=100 | A1セルが100以下(100を含む) |
以下 | A1<=100 | A1セルが100以下(100を含む) |
より大きい | A1>100 | A1セルが100より大きい |
より小さい | A1<100 | A1セルが100より小さい(未満) |
<例1:60点を合格基準として合否判定>
【数式】 =IF(B3>=60,”合格”,”不合格”)
条件式にB3セルの得点が60点以上を表すB3>=60を入れ、引数「成立」に「合格」、「不成立」に「不合格」の文字をそれぞれ”で囲んで指定する。B3セルの値は82なので合格となる。この式をコピーすれば全員の合否が一気に判定できる。
<例2:得点に応じて3通りのランク分け>
●2つのIF関数で2段階の条件判定
3通りの場合分けをするには、2つのIF関数を組み合わせて2段階の条件判定をする。1つめの条件式で「80以上」かどうかを判定し、不成立の場合は2つめの条件式で「60以上」かどうかを判定すればよい。
1つめのIF関数で「80以上」かどうかを判定し、成立する場合は「A」と表示する。成立しない場合は2つめのIF関数で「60以上」かどうかを判定して「B」と「C}を切り替える。