IF関数の基礎01

IF関数とは

「得点が60点以上なら合格、そうでなければ不合格」という具合に応じて場合分けをしたいことがある。そんなときに活躍するのが、IF関数だ。他の関数を組み合わせれば、複数の条件による場合分けも可能。「もし・・・なら」という意味。条件が成り立つかどうかを判定して、「成り立つなら○○、成り立たないなら××」という風に場合分けできる。

 

<IF関数の基本式(条件に応じて2つの表示内容を切り替える)>

=IF(条件式、成立、不成立)

=IF(条件を指定する式,条件が成立する場合の表示例,条件が成立しない場合の表示内容)

条件に応じてセルの表示内容を切り替えるにはIF関数を使う。引数は3つ。1つめの引数で条件判定の基準となる式を指定し、残りの2つで条件が「成立」する場合と「不成立」の場合の表示内容を指定する。引数に文字を指定するときは「”」(ダブルクォーテーション)で囲む。

 

条件式の入力例

内容
A1=”東京” A1セルの値が「東京」と等しい
A1<=A2 A1セルの値がA2セルの値以下
A1+A2>=100 A1セルとA2セルの合計が100以上

 

条件が成立する場合の表示例,条件が成立しない場合の表示内容の入力例

成立 不成立 内容
“○” “×” 成立する場合は「○」、成立しない場合は「×」を表示する
100 “” 成立する場合は「100」を表示し、成立しない場合は空欄にする
A3 A3+1 成立する場合はA3セルの値を表示し、成立しない場合はA3セルに1を加えた値を表示する。

 

●引数「条件式」の指定例

条件 意味
等しい A1+100 A1セルが100に等しい
等しくない A1<>100 A1セルが100と異なる
以上 A1>=100 A1セルが100以下(100を含む)
以下 A1<=100 A1セルが100以下(100を含む)
より大きい A1>100 A1セルが100より大きい
より小さい A1<100 A1セルが100より小さい(未満)

 


 

<例1:60点を合格基準として合否判定>

【数式】 =IF(B3>=60,”合格”,”不合格”)

条件式にB3セルの得点が60点以上を表すB3>=60を入れ、引数「成立」に「合格」、「不成立」に「不合格」の文字をそれぞれ”で囲んで指定する。B3セルの値は82なので合格となる。この式をコピーすれば全員の合否が一気に判定できる。

 


 

<例2:得点に応じて3通りのランク分け>

●2つのIF関数で2段階の条件判定

3通りの場合分けをするには、2つのIF関数を組み合わせて2段階の条件判定をする。1つめの条件式で「80以上」かどうかを判定し、不成立の場合は2つめの条件式で「60以上」かどうかを判定すればよい。

1つめのIF関数で「80以上」かどうかを判定し、成立する場合は「A」と表示する。成立しない場合は2つめのIF関数で「60以上」かどうかを判定して「B」と「C}を切り替える。