最終面接の逆質問で印象アップ!社長・役員に聞く質問集

最終面接の逆質問で印象アップ!社長・役員に聞く質問集

 

1.最終面接の逆質問のために必要な事前準備

最終面接でも、多くの場合、応募者へ質問があるかを尋ねる逆質問が行われます。『何か質問はありますか』と面接官に問われ、「ありません」と答えるのは絶対NG。会社の経営者である最終面接官に、直接話を聞けるチャンスなのに質問が無い、ということは、“私はこの会社に興味がありません”と言っているようなもの。最終面接に向けて、社長や役員に聞くにふさわしい質問を準備していきましょう。

最低3つは質問を準備

では最終面接で聞く逆質問は、何個くらい準備すればいいのでしょうか。
1、2個の質問しか用意していないと『他に質問はありますか?』と面接官から質問を促されたときに困ってしまうことがあります。また最近では、“応募者にちゃんと自社を理解してもらう”、“逆質問を通して応募者の意欲を見る”という目的で逆質問の時間を長くとる企業もあります。いざという場合に備えて、逆質問は最低でも3つは準備しておきましょう。

ホームページを見てから逆質問をすると評価アップ

最終面接の面接官は、“企業のことを理解したうえで、入社したい”という意志のある応募者を採用したいと考えています。そのため会社のことをきちんと調べていることがわかると、良い印象を持ってもらえる傾向があります。
会社のことをちゃんと調べて理解していることをアピールするのに、最も有効な手段が逆質問。ホームページに書かれている内容を引用した後、さらに踏み込んだ質問をするのです。

(ホームページの内容を引用した質問例)

「『2020年までに米国でNo.1 シェアを獲得する』という目標をお持ちとのことですが、その実現のために今どのようなことに取り組んでおられるのか、差し支えない範囲でお教えいただけますか」

→ホームページに “2020年までに米国でトップシェアを目指す”というビジョンを掲載していた企業での最終面接の質問例です。ホームページに掲載されているのは、企業にとって重要な事業や戦略ですが、その内容について詳しくは書かれていません。その詳細を知りたいという応募者の、企業への関心が感じられる逆質問です。

2. 最終面接専用!逆質問サンプル集

最終面接では、“会社の現状とこれからのビジョン”、“社長、役員の会社に対する想い”を問う質問を中心に、逆質問の準備をしていきましょう。会社の今と今後のイメージが理解できれば、今後内定が出た際の入社の判断にも役立ちます。
ここでは、最終面接で使える逆質問の例を集めました。面接前に応募先企業のホームページを確認し、内容を企業に合わせて調整したうえで使用して下さい。

ホームページなどの情報を踏まえた質問

御社の現在の売り上げ構成はA事業が7割を占めていますが、他に今後伸ばしていこうとお考えの事業はありますか。

御社の製品の競合にC社、D社がありますが、競合企業に勝つためにどのような戦略をお持ちでしょうか

現在トップシェアをお持ちの●●について、2020年までに圧倒的トップになるというビジョンをお持ちですが、そのためにどのようなことに取り組んでおられるのか、差し支えない範囲でお聞かせいただけますか

御社のホームページで、今後の成長のためにはスタッフの育成が課題と拝見しましたが、そのためにどんなことに取り組んでおられますか

社長・役員の想いや考えを問う質問

会社を経営するうえで一番大切にしていることは何ですか

●●様(面接官の名前)は社員の皆さんに対し、どのようなスタンスで業務に臨むことを求めていらっしゃいますか

●●様(面接官の名前)から見て、御社の一番の魅力は何ですか

御社がここまで成長した一番の要因は何ですか

「差し支えない範囲で」の一言でさらに印象アップ!

社長、役員に対しては、“会社の現状とこれからのビジョン”を聞くべきですが、一方で会社の戦略に関わることなので、面接官にとっては答えづらい質問でもあります。そのため、会社のビジョンや戦略に関わる質問をする際には、「差し支えない範囲で教えていただけますか」という一言を添えましょう。
一言添えるだけで、相手に対し配慮ができるビジネスパーソンという印象になります。

メモを取るのはOK?

逆質問の際に面接官が話す内容をメモしたいと思った場合は、必ず「メモを取らせていただいてよろしいでしょうか」と確認をしてから、メモを取るようにしましょう。面接官が許可すれば、メモを取ることは問題ありません。特に就職活動の場合、面接官の言葉を熱心にメモをすることで、相手に熱意が伝わるという場合もあります。
しかし一方で、メモに必死になって話をしている面接官の顔を見ない、メモに時間がかかって面接官を待たせるなど、マナー違反が起こりやすくなることも懸念されます。
面接の際、メモを取るのは構いませんが、必要最小限にしましょう。

3.最終面接で聞くべきではない質問

自分では良い質問と思っていても、面接官から見ると良い印象を受けない質問があります。ここでは、最終面接では聞くべきでない質問を紹介します。

福利厚生や待遇についての質問

御社の福利厚生制度について教えてください

残業はどの程度ありますか

→残業したくない、仕事自体よりも制度に惹かれている等、意欲が十分でないと思われる場合があるので、最終面接では絶対に質問は避けましょう。

ホームページなどに掲載されている情報

社員は何人いますか

御社の経営理念は何ですか

→ホームページに掲載されていることを質問する=あまり志望度が高くない、と思われる場合があります。役員面接の前には必ず応募企業のホームページは確認し、書かれている内容を問う質問はしないようにしましょう。

1次・2次面接ですべき質問

今回採用される○○職の方の、一日のスケジュールイメージを教えていただけますか

御社に入社した場合、営業先はどのような企業になるのでしょうか

→仕事に対する意欲は感じられますが、場違いな質問です。なぜなら会社が大きくなればなるほど、最終面接の面接官である社長や役員は、各部署で具体的にどんな仕事をしているのか詳しく知りません。面接が1回だけであれば、具体的な業務を把握している面接官が同席している場合がほとんどのため問題ありません。そうでなければ、仕事の内容については人事や部門の責任者が面接官を務める1次・2次面接で確認しましょう。
※面接官の職位にあわせた逆質問の例は「転職の面接でよくある質問34例と、評価を高める逆質問集」をご覧ください。

その他最終面接で聞くべきではない質問例

(営業の募集に対し)私は色彩検定の取得などアパレルの企画もできるよう独学で勉強していますが、営業での頑張り次第では、企画職への異動もありえるのでしょうか。

→営業の募集にも関わらず、企画職への意欲を示す質問になってしまっています。これでは営業に対するやる気がないものと思われてしまいます。

御社の●●事業にとても興味があるのですが、もし採用して頂いた場合、その事業に携わることは可能でしょうか

→●●事業以外への配属を考えていた場合、意欲を持って働いてもらえるか、面接官は不安になります。

「今日の面接での私の印象はいかがでしたか?」

→面接の練習に来たのかと思われ、悪印象につながる可能性があります。

4.まとめ

最終面接は、最後の関門であると同時に応募企業を見極める場でもあります。最終面接の面接官である役員・社長に会社に対する想いや今後についての考えを語ってもらうことが、応募企業について理解するには一番の近道です。逆質問で役員・社長に熱く語ってもらえるよう、事前に企業研究と質問の準備を欠かさず、最終面接に望みましょう。