履歴書書き方3

 

資格趣味特技健康状態志望動機

 

履歴書の資格欄の書き方

 

1.資格欄も重要な「自己PR」のための要素

採用担当は、主に次の3つのポイントで履歴書の資格欄を見ていることが多いです。

・仕事に必要なスキルを身につけているか
・どんな志向性を持っているのか
・向上心や成長意欲があるか

資格欄は、あなたが何を目指してキャリアを積んできたのか、そして転職後どんな仕事をしたいのかを企業側に効果的にアピールできる場所です。「適当に埋めておけば良い」ではなく、採用担当者にどう思われたいのかという観点で、何の資格を書くか決めましょう。

建築・土木関連の仕事など、業務を行ううえで欠かせない資格・免許が存在する職種に転職する場合はもちろん、仕事に関係すると考えられるものは必ず記載してください。

 


 

2.履歴書の資格欄を書く上での3つの鉄則

資格欄を書くためには、以下の3つのルールを守る必要があります。

・取得年月順に書く
・記載名称は正式名称で書く
・応募先の業務に関する資格を書く

・取得年月順に書く

 

 

 

何年の何月に取得したのか、取得した順に書きましょう。いずれも試験を受験した月ではなく、免許証や合格証明書を取得した月を書くように注意すること。自動車の免許証には「交付日」と「取得日」の両方が記載されているので、間違えずに免許証の左下に記載されている「取得日」を書いてください。

また、取得年を西暦で書くか元号で書くかは、学歴や職歴などの他の項目と統一させましょう。下記の元号・西暦の早見表を参考にしてください。

 

記載名称は正式名称で書く

資格の名称は、正式名称を記載しましょう。「英検」「漢検」などの普段使っている言葉は、略語であることが多いです。使い慣れている名称を記入する前に、自分の持っている資格の正式な名称が何かきちんと調べておきましょう。

また、取得資格が国家資格である場合は資格の名称だけの記載でかまいませんが、民間資格の場合はその資格の実施団体も合わせて記載すること。たとえば「簿記」は「簿記検定」ではなく「日本商工会議所簿記検定」と書きましょう。

下に、資格の正式名称の参考例を挙げておきます。お役立てください。

※資格の正式名称一覧※

略称 正式名称
MOS Microsoft Office Specialist
漢検 日本漢字能力検定
英検 実用英語技能検定
習字 毛筆書写検定
珠算 ・日本商工会議所珠算能力検定

・全国珠算教育連盟珠算検定

秘書検 秘書技能検定
簿記 日本商工会議所簿記検定
初級シスアド 初級システムアドミニストレータ
宅建 宅地建物取引主任者

 

略称 正式名称
普通自動車免許 普通自動車第一種運転免許
普通自動車二種 普通自動車第二種免許
大型免許 大型自動車免許
大型第二種免許 大型自動車第二種免許

※自動車免許のそのほかの細かい表記については、こちらの記事をご参照ください。

 

応募先の業務に関する資格を書く

資格欄はあなたの志向性をアピールする重要な場所。だからこそ、仕事にまったく関係のない職種を書くことはあまりオススメしません。応募先の企業での業務とまったく毛色がちがう資格を書くと「この資格を活かせる職場に行けば良いのでは?」と、あまり良い印象を抱かれないこともあります。また、書いてある資格が数ばかり多く、系統が統一されていないと「この人は何がやりたくて転職したかったのかわからない」と不審に思われることも。

書くべき資格は、きちんと取捨選択しましょう。

※同じ種類の資格・免許を複数取得している場合の書き方

たとえば簿記検定や英語検定など、いくつかの級数が存在する資格・免許を複数取得している場合、書くのは上位資格のみでかまいません。継続して勉強していることをアピールしたい場合や、上位・下位資格共に取得していることが評価に繋がる場合は、かっこ書きで下位資格を取得した年月も記載すると良いでしょう。

たとえば、第3種電気主任技術者と第2種電気主任技術者をどちらも取得している場合、以下のように記入しましょう。

 

 


 

3. TOEIC・英検・漢検…資格欄に書く際、要検討すべき資格たち

人気の資格は「書かなくても良い」

履歴書の資格欄に書くことをあまりオススメしない資格は「認知度が高く、取得が比較的簡単だと知られているもの」です。たとえば秘書技能検定3級や日本漢字能力検定3級、実用英語技能検定準2級などがこれにあたります。その資格を履歴書に書く人が多ければ。せっかく能力をアピールするために書いても、採用担当者が見慣れてしまって「またこの資格か」と思われてしまうこともあります。

人気の資格であっても、仕事に関係があれば明記すべきですが、仕事に関係ないものであれば書かなくてもかまいません。

語学力を示す場合は、所持スコアをチェック

資格を書く際は「これだけできる」と自分のスキルをアピールする要素のはずの資格が、「これしかできない」というマイナスアピールに繋がってしまうケースがあることも覚えておきましょう。

 

よくあるケースが英検やTOEICなどの、語学力を示すもの。TOEICは資格ではありませんが、スキルを示す素材として資格欄ではよく用いられます。企業側からも認知度が高く、英語力のアピールにも繋がるのですが、注意したいのが所持しているスコア(点数)です。一般的に、ビジネスで活用できると判断されるのは600点、国際色の強い外資系企業で求められるスコアは700点といわれています。(「上場企業における英語活用実態調査 2013年」報告書 調べ)

受ける企業にもよりますが、業務で英語を多用する企業を受験する場合は、500点台以下のスコアを書いてしまうと「あまり英語力がない人」と見なされてしまうことも。明記を義務付けられている場合以外は、書かない方が懸命です。

 

ただし、英語力を特に必要としない企業を受験する場合は、500点台のスコアがマイナス印象に繋がることはありません。基礎学力を証明するといった意味では、500点台でもじゅうぶんに意味のある数字です。

TOEICやTOEFLなどは「この点数は絶対に評価されない」といったボーダーがあるわけではないので、自分の点数を書くべきかどうかの判断は企業によって変えると良いでしょう。

 

※TOEICには有効期限がある?

TOEICの取得スコアが無効になることはありません。ただし、スコアが記載された公式認定証が再発行されるのは、最終受験日から2年以内と定められています。基本的には「TOEICのスコア=2年以内に取得したものを書く」ととらえておきましょう。

TOEICのほか、TOEFLやIELTS、中国語検定や漢語水平考試(HSK)などの語学力を測る試験の多くは、公式認定証の再発行に期限を設けているので注意が必要です。

 

例外として、記載しても良いと思われるのは過去の取得スコアが非常に高い場合。850点以上のスコアは、たとえ2年以上前のスコアであっても基礎学力の高さを示せる良い目安になります。そのほかに書く資格が思いつかない場合や、欄を埋めたい場合などは書き加えても良いでしょう。

 

 4.履歴書の資格欄を書くときによく出る質問3

最後に、資格欄を書くうえでよくある質問にお答えします。

未取得(勉強中)の資格は書いて良い?

今所持していなくても、取得に向けて勉強している段階であれば書いてしまってかまいません。あなたの向上心をアピールすることができます。

○○取得に向けて勉強中」と記載するか、既に試験日が決まっていて合格の見込みもある場合は「○月に取得予定」と書きましょう。

資格欄に書ける資格が1つもない場合はどうすれば良い?

自動車免許もなく、有用な資格もひとつも持っていない。勉強中の資格もない…そんな場合はどうすれば良いでしょうか。

この場合は「特になし」とだけ書きましょう。資格欄を空欄のまま提出するのは避けるべきですが、書ける資格がないからといって関係のないものの記載や嘘を並べるのは絶対にやめましょう。資格欄は、あくまで自己PRに活かせる付加要素。無理に書く必要はありません。

資格欄に書ききれない場合はどうすれば良い?

取得資格がたくさんあって資格欄に書ききれないという場合は、優先順位をしっかりつけることが大切です。応募先の仕事に関係のある資格はどれかを取捨選択した後、その中でも重要度の高いものからピックアップしていきましょう。

仕事にあまり関係がない資格でも、話のネタにぜひ入れておきたいものがある場合は特技欄に記載を。「世界遺産検定」や「日本酒検定」などの、ちょっと目を引く資格がこれにあたります。

また、仕事に関係のある資格だけを取捨選択しても、資格欄に書ききれない場合があるかもしれません。その場合は「取得資格一覧」のような別紙を用意するというのも手です。本当に実用的なものであれば、たくさん記載されていてもマイナス印象には繋がりません。

 


 

自動車免許を履歴書に書く方法(2017年版)

自動車免許を履歴書に書くとき、悩ましいのは表記の仕方。正式名称を取得日とともに書く、と頭ではわかっているものの、正式名称も取得日も、どこを見たらわかるのか…。特に、2017年3月12日より前に普通自動車の運転免許を取得した人は要注意。道路交通法の改正によってご自分の取得した免許の種類が変わっているって、ご存知ですか?

ここでは、最も多くの人が持っている「普通=普通自動車運転免許」「準中型=準中型自動車運転免許(5t限定)」「中型=中型自動車運転免許(8t限定)」を中心に、道路交通法第84条第3項・第4項に合わせた正式名称を元に、自動車免許の履歴書への正しい記載方法を、見本付きで解説していきます。

 

1.まずは免許証を確認

運転免許は全部で15種類 

まず、自分の保有している免許を把握するために、免許証を見てみましょう。「見なくてもわかる」という人も、道路交通法改正によって取得した免許の種類や呼称が実は変わっている場合があります。必ず一度は確認しておきましょう。

2017年5月現在、日本の運転免許はぜんぶで下記15種類です。

  1. 大特=大型特殊
  2. 中型=中型自動車
  3. 準中型=準中型自動車
  4. 普通=普通自動車
  5. 大特=大型特殊
  6. 大自二=大型二輪
  7. 普自二=普通二輪
  8. 小特=小型特殊
  9. 原付=原動機付自転車
  10. け引=けん引
  11. 大二=大型二種
  12. 中二=中型二種
  13. 普二=普通二種
  14. 大特二=大型特殊二種
  15. け引二=けん引二種

この15種類それぞれの正式名称と表記方法を、このページでは解説していきます。

 

取得日を知るには左下の欄を見る

免許証の取得日は左下の日付をチェックしましょう。四輪免許は普通自動車だけ…という場合は「他」の欄に書かれている日付でOKです。

 

「普通」以外に「大型」や「中型」など他の自動車第一種免許を取得している場合は、「他」の欄を見ただけでは、それぞれの取得年月日はわかりません。その場合の調べ方は下記をご覧下さい。

ちなみに上の「交付」は免許が発行された日。書かれているのは再交付日や更新日など、必ずしも取得した日とは限らないため、お間違えのないように。


 

2.「普通」普通自動車運転免許を履歴書に書く場合

免許証に「普通」とある場合は、「普通自動車運転免許」と書く

道路交通法第84条第3項にならうと、表記上は「普通自動車免許」。但し、旅客・運送目的の免許「第2種」と区別する意味合いで「第1種」としたり、「免許」を「運転免許」とするのも一般的ですから、下記いずれの書き方でもOKです。

平成○年 ○月 普通自動車免許 取得
平成○年 ○月 普通自動車運転免許 取得
平成○年 ○月 普通自動車第一種運転免許 取得

オートマ限定はあえて履歴書に書く必要なし

特にマニュアル免許を求められていない職場では、「(AT限定)」を省略して「普通自動車第1種運転免許 取得」としても構いません。日常的に車を使う仕事以外、オートマ限定で不利になることは少ないものの、可能性はゼロではありません。書類の段階では書かず、面接などで聞かれたら正直に話すという対応がベターです。

それでもあえて書きたいという場合は、下記のように記すと良いでしょう。

平成○年 ○月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得

普通自動車とは…

普通自動車は、車両総重量が3.5t未満、最大積載量が2t未満、乗車定員が10人以下のものと定義されています。「MT」と「AT限定」の2種類があり、18歳以上から取得が可能になる、最もオーソドックスな運転免許です。

2017年3月以前に普通免許を取得した人は……

2017年3月12日より前に普通免許を取得した人は、更新のタイミングで表記が「準中型」と変わります。更新前に履歴書を書く場合は、現在の免許証に記載されている名称を書けばOKです。

2017年3月12日に道路交通法が改正され、普通自動車免許の分類が変わりました。新たな普通自動車免許では、車両総重量3.5トンの車までしか運転できませんが、それ以前に普通自動車免許を取った人は、引き続き5トンの車まで運転が許可されます。

同様の法改正による名称変更は2007年6月にも行われています。ごく最近普通自動車免許を取ったという人以外は、念のため今後自分の持っている免許の分類がどう変わるかを確認しておきましょう。

例えば、下記のように変更されます。
・2007年5月に普通免許証を取得した人→更新後、「中型(8t限定)」に
・2017年2月に普通免許を取得した人→更新後、「準中型(5t限定)」に

準中型免許の正式名称は、「準中型自動車免許」です。
限定付きの準中型免許を持っている人は、「準中型自動車免許(5t限定)」と記入しましょう。

平成○○年○月 準中型自動車免許(5t限定) 取得
平成○○年○月 普通(現 5t限定準中型)自動車免許 取得

限定付きの中型免許を持っている人は、「中型自動車免許(8t限定)」または、第二種免許と区別するために「中型自動車第一種運転免許(8t限定)」と記入すると良いでしょう。

 

 

準中型車、中型車とは…

準中型車は、車両総重量が3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量が2トン以上4.5トン未満、乗車定員が10人以下のもの。2017年3月12日より前に普通自動車免許を取っていると、普通自動車免許の車両総重量が5トンから3.5トンになったため、車両総重量5トン未満の限定付き準中型自動車運転免許に名称が変更される。

 


 

3.第1種運転免許の履歴書への記載方法

「準中型」準中型自動車運転免許を履歴書に書く場合

2017年3月12日以降に新たに準中型自動車免許を取得した人は、「準中型自動車免許」と書きます。第2種免許には準中型の区分がないため、「準中型自動車第一種運転免許」とする必要はありません。

平成○○年○月 準中型自動車免許 取得

「中型」中型自動車運転免許を履歴書に書く場合

「8tに限る」の記載がない、中型自動車免許を取得した人は、道路交通法第84条第3項に合わせて「中型自動車免許」と記しましょう。但し「第2種」と区別する意味合いで「中型自動車第一種運転免許」としても構いません。

平成○○年○月 中型自動車免許 取得
平成○○年○月 中型自動車第一種運転免許 取得

「大型」大型自動車運転免許を履歴書に書く場合

大型自動車とは、車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上のもの。もしくは、乗車定員が30人以上のもの。道路交通法第84条第3項に合わせて「大型自動車免許」と記すか、「大型自動車第1種運転免許」としましょう。

平成○○年○月 大型自動車免許 取得

「大特」大型特殊自動車運転免許を履歴書に書く場合

キャタピラのある自動車やロードローラーなど特殊な構造の自動車で、小型特殊自動車以外のもの。道路交通法第84条第3項では、「大型特殊自動車免許」とされています。

平成○○年○月 大型特殊自動車免許 取得

「大自二」大型自動二輪車免許を履歴書に書く場合

750ccや1300ccなど、総排気量400ccを超えるバイク。近年ではビッグスクーターなど変速機なしのバイクに限られるAT限定免許も。正式名称は「大型自動二輪車免許」。

平成○○年○月 大型自動二輪車免許 取得

AT限定の場合は…

平成○○年○月 大型自動二輪車免許(AT限定) 取得

「普自二」普通自動二輪車免許を履歴書に書く場合

いわゆる400ccクラスや250ccクラスのような中型や125ccや90ccの小型バイクなど、総排気量が51cc以上で400ccを超えないバイク。いわゆる中型・小型バイクに該当する。AT限定免許、小型二輪限定免許、AT小型限定免許の3種類がある。正式名称は「普通自動二輪車免許」

平成○○年○月 普通自動二輪車免許 取得

AT限定の場合は…

平成○○年○月 普通自動二輪車免許(AT限定) 取得

小型二輪限定の場合は…

平成○○年○月 普通自動二輪車免許(小型二輪限定) 取得

小型二輪のAT限定の場合は…

平成○○年○月 普通自動二輪車免許(小型二輪・AT限定) 取得

小特」小型特殊自動車運転免許を履歴書に書く場合

キャタピラのある自動車やロードローラーなど特殊な構造の自動車で、長さ4.70m以下、幅 1.70m以下、高さ2.00m以下(ヘッドガード等により2.99m超2.80m以下である物を含む)、最高時速15km未満の車両。道路交通法第84条第3項では、「小型特殊自動車免許」とされています。

平成○○年○月 小型特殊自動車免許 取得

「原付」原動機付自転車免許を履歴書に書く場合

総排気量が50cc以下の、いわゆる原付バイク(排気量20cc以下の三輪・四輪なども含む)の免許。送り仮名は付けず、「原動機付自転車免許」が正しい表記。

平成○○年○月 原動機付自転車免許 取得

「け引」牽引免許を履歴書に書く場合

牽引(けんいん)の免許は道路交通法第84条で「牽引免許」と呼称されています。第2種と区別して「牽引自動車第一種運転免許」としても良いですが、シンプルに「牽引免許」と書くのが良いでしょう。

平成○○年○月 牽引免許 取得

 


 

4.第2種運転免許の履歴書への記載方法

旅客車両の運転・旅客自動車運送事業向けである第2種免許。運転免許が必須の仕事をされている場合がより多いと思いますので、くれぐれも誤表記や記載漏れがないようご注意を。なお、「第2種」の表記は道路交通法にならうと漢数字の「第二種」が正式です。

「大二」=大型自動車第二種免許を履歴書に書く場合

平成○○年○月 大型自動車第二種免許 取得

「中二」=中型自動車第二種免許を履歴書に書く場合

平成○○年○月 中型自動車第二種免許 取得

※「準中型」に分類される自動車を旅客車両として運転する場合も、中型自動車第二種免許を取得します。

「普二」=普通自動車第二種免許を履歴書に書く場合

平成○○年○月 普通自動車第二種免許 取得

「大特二」=大型特殊自動車第二種免許を履歴書に書く場合

平成○○年○月 大型特殊自動車第二種免許 取得

「け引二」=牽引第二種免許を履歴書に書く場合

平成○○年○月 牽引第二種免許 取得


 

5.複数の運転免許を持っている場合の書き方

運転免許は古いものから全て書くが正解。でも書ききれない場合は省略を

2種類以上の運転免許を持っている場合は、原則、古いものから順番に、すべて書くことが望ましいです。

平成24年○月 大型自動二輪車免許 取得
平成26年○月 普通自動車第一種運転免許 取得

但し、あまりにも数が多い場合や、仕事に直結しない場合、他にもっと書いた方が良い資格・免許がある場合は、省略する必要があるでしょう。このとき、ポイントとしては、二輪・四輪・特殊いずれも大きい方の免許を書くこと。

例えば「普通」と「大型」を持っている人の場合。「大型」を省略してしまうと、100%普通車しか運転できないと取られてしまいますが、「大型」を書けば、普通自動車も運転できることは伝わります。「二輪」や「特殊」の場合も同様に、より大きい方を書くように心がけましょう。

全ての免許の取得年月日を知る方法

免許証の左下にある取得年月日欄は、バイク関係を表す「二・小・原」、四輪関係を表す「他」、二種をひとまとめにした「二種」の3つしか枠がありません。同じ「他」でも、「大型」と「中型」と「普通」を取得した人は、ここに書かれている日付がどれのものなのか、書かれていないものはいつ取ったのか、残念ながら免許を見ただけではわかりません。調べる方法は大きく2つ。

専用端末を使ってICチップの記載情報を閲覧する

IC免許読み取り装置

「IC免許証読み取り装置」「IC免許証確認装置」神奈川県警HPより

2007~2010年に段階的にICチップ入り免許証に切り替わってからは、警察署もしくは免許センターの専用端末を使用することで、記載のない種類の免許取得日を知ることができます。端末の利用には免許を取得・更新した際に設定した暗証番号が必要になりますから、忘れずに準備していきましょう。

専用端末の名称は、警察署もしくは免許センターによりまちまちですが、「IC免許証読み取り装置」「IC免許証確認装置」といった名前で扱われている場合が多いです。

運転免許経歴証明書を発行してもらう

運転免許経歴証明書

運転免許経歴証明書 出典:自動車安全運転センター

なお、2007年より以前に取得した免許については、ICチップに記載が無く、端末を使ってもわからない場合が。

その場合は、有料になりますが、『運転免許経歴証明書』を発行してもらいましょう。

運転免許経歴証明書の発行方法は次の通り。

  1. 警察署・交番・駐在所または自動車安全運転センターの事務所にて、証明書申込用紙を受け取る。
  2. 申込用紙に必要事項を記入し、手数料(1通につき630円)とともに、最寄りの郵便局または自動車安全運転センター事務所の受付へ。
  3. 窓口で「運転免許経歴証明書」の申し込みを希望する旨を伝え、申し込み手続きを行う。
  4. 後日、郵送で証明書が届く。


 

6.ないと不利? 運転免許はどこまで履歴書に書くべきか?

かつては「運転免許がないと就活・転職に不利」と言われるくらい、運転免許の取得は当たり前のものでした。ところが近年、若者の車離れとともに、こうした言葉はあまり聞かれなくなりました。警視庁交通局運転免許課の「運転免許統計(平成28年度版) 」によれば、ここ10年で教習所が92校廃業し、自動車学校の卒業者数は216,580人も減少。都心部を中心に自動車免許を取得する人の数が減少していることもあり、自動車(またはバイクやトラックなど)を運転しない仕事の場合は、履歴書に免許の記載がなくても不利になることはないと言われています。

運転免許が評価対象になるのは、営業車や配送車両・輸送車両など、日常的に車の運転が発生する業種・職種に転職する場合。この場合は、応募要件にも「○○免許必須」と書かれている場合があるため、必ず所有免許を書くようにしましょう。

逆に、運転免許が必須でない職種に転職する場合は、他の保有資格と合わせ、その求人・企業に対し、評価されそうな資格は何か、優先順位を付けていくと良いでしょう。履歴書の免許・資格欄は行数が限られています。他にもっと大切な免許・資格がある場合は、そちらを優先すると良いでしょう。

どうしても書ける資格がない場合には、原付でも良いので持っている運転免許を書くよう、心がけましょう。

書く際は、くれぐれも正式名称で。特に、2017年3月12日の法改正より前に普通免許を取得した人は「準中型自動車免許(5t限定)」、2007年の法改正以前に普通免許を取得した人は「中型自動車免許(8t限定)」が正解です。間違えないようご注意を。

 

 

履歴書の趣味の書き方

 

1.【履歴書】趣味欄のポイント・役割

趣味欄の役割

まず大前提として、履歴書の趣味欄が採用の合否に影響する可能性は低いです。
中には、趣味欄を見ない採用担当者もいます。
ただし、趣味欄を“人となり”を判断するための参考にしている採用担当者もいて、
自社の社員とあなたの相性がよさそうか、自社の社風に合っているかを見定めている場合もあります。
また、趣味の内容によっては採用担当者に興味をもたれ、そこから面接が盛り上がることもあります。
ただし、その逆も然りであるため、マイナスな印象をもたれないような趣味を書くことが大切です。

詳しく聞かれても、きちんと答えられる趣味を書く

ではどのような趣味を書くべきなのか?
履歴書の趣味欄には『詳しく聞かれても、きちんと答えられる趣味』を記載しましょう。
なぜなら面接で趣味について詳しく掘り下げようとする採用担当者も多くいるからです。

空欄や「特になし」はNG

空欄や「特になし」と記載することはNGです。
採用担当者の中には、趣味欄が空欄や「特になし」と記載されているのを見ると、「おもしろみのない人」「好奇心のない人」「アクティブさに欠ける人」などと判断する人もいます。

嘘は絶対に書いてはダメ

嘘の趣味を書いてしまうと、質問された際に答えられず、会話がはずまないこともあります。
その会話であなたのコミュニケーション能力が低いと判断されてはもったいないので、
嘘はつかないようにしましょう。

 


 

2.【履歴書】趣味欄の基本的な書き方

趣味欄の書き方のポイントは、『一言+詳しい説明』の2段階にわけて書くことです。
趣味を採用担当者にわかりやすく、具体的に伝えるために、
趣味を一言で書き、その後ろにかっこ書きで具体的な内容や頻度、いつからやっているのか、
どんなところが好きなのかなどを一行でまとめましょう。
例)・サッカー(小学生から15年間継続。高校時代に全国大会出場経験あり。)

履歴書の趣味欄のスペースは小さいため、文章でつらつらと趣味を書くと、採用担当者に細かくて読みづらい印象を与えてしまうこともあります。
とはいえ、箇条書きで『・サッカー』と書いてあっても、いつからサッカーをしているのか、どれぐらいの頻度でサッカーをしているのかといったことが何もわかりません。


 

3.採用担当者の印象に残る・いい印象を与える趣味がベスト

採用担当者から質問されてメリットのある趣味は何でしょうか。
あなたの履歴書の趣味欄を読んで、採用担当者にどう思ってもらえればいいのでしょうか。

質問されて・趣味欄を読んでもらってメリットのある趣味は、採用担当者の印象に残る・いい印象を与える趣味です。
ここでは具体的に、メリットのある趣味にはどんなものがあるのか紹介します。

①仕事に関連する趣味

趣味が志望企業の仕事内容と関連がある場合、
趣味の内容から「自社の仕事内容に興味があるんだなぁ」と採用担当者に思ってもらえる可能性があります。
例)エンジニアを志望する場合の趣味欄
・プログラミング(独学でC++を学ぶ。家計簿アプリを作成中。)

②自己PRにつながる趣味

面接時に話す自己PRと趣味に関連がある場合、
採用担当者に趣味について質問された時に自然に自己PRの話につなげることができます。
例)サッカー経験を自己PRで話したい場合の趣味欄
・サッカー(小学生から現在まで継続。大学では約150名のサークルの代表を務める。)

③人となりを表す趣味

志望企業の職種に合った趣味を書くことで、
「当社の仕事に合った性格だなぁ」と採用担当者に思ってもらえる可能性があります。
例えばあなたが営業職を志望していた場合、キャンプや登山、スノーボード、野球など
アウトドア系・スポーツ系の趣味を書くことで、「アクティブな人」「フットワーク軽く動けそうで、営業に向いている人」と採用担当者に思ってもらえることがあります。

④ユニークな趣味

ちょっとマニアックな趣味や珍しい趣味など、ユニークな趣味を書くことで、採用担当者が気になって質問をし、そこから会話がはずむ可能性があります。
例)お城巡り、座禅、ゆるキャラ集め、古銭収集、三味線

ただし、採用担当者から質問された際にボロが出てしまう、嘘や奇をてらった趣味は
書かないようにしましょう。

⑤ギャップのある趣味

見た目とのギャップがある趣味は、採用担当者の印象に残りやすく、興味を持たれやすいです。
例)おとなしそうに見えて、実は趣味が筋トレ/屈強で迫力がある見た目なのに趣味がお菓子作り

 


 

4.趣味がない人は、趣味欄のついていない履歴書を使いましょう

趣味欄のついていない履歴書は簡単に購入できる

趣味がない人は、無理して嘘の趣味を書く必要はありません。
手間ではありますが、趣味欄のついていない履歴書を購入しましょう。
ネット上でも、文房具店やコンビニでも趣味欄のついていない履歴書は販売されていますので、
探してみてください。

日本法令 A4判(JIS規格)

コクヨ 履歴書用紙 手引書付 A4 JIS様式 4枚 大型封筒2枚 シン-35J-Amazon

趣味を書かざるをえない人は、書くべき趣味を探しましょう

とはいえ、企業から履歴書を指定されたり、履歴書の提出期限が近く、新たに購入する時間がないなど、
書かざるをえない人もいるでしょう。
そんな方は、まず書くべき趣味が本当にないのか検討してみてください。
自信をもって『趣味』といえなくても、履歴書に書ける趣味は多くあります。

日常行っている何気ないことも趣味として書けます。

・ウォーキング(健康管理のために、なるべく歩くことを心がけています。)
・洗車(土日どちらかは3時間かけて車を洗っています。)
・アイロンがけ(毎朝出社前にシャツにアイロンがけをすることが日課です。)
・半身浴(1時間程度、一日の振り返りや読書などをしています。)
・犬の散歩(毎朝犬3匹を妹と一緒に散歩につれていっています。)
・マラソン(週に1回仕事帰りに友人と皇居マラソンをしています。)
・カメラ(大学時代に購入した一眼レフカメラで、外出時に街の風景を撮影。)
・水泳(健康管理のため週に1回30分程度水泳をしています。)
・ドライブ(気分転換のために知らない土地を気ままにドライブすることが好きです。)
・料理(土日は必ず自炊しています。)

このようにどんなささいなことでも趣味として履歴書に書くことができます。
ただし、採用担当者から質問されたときに何も語れないということがないよう、
書いた趣味に関しては考えをまとめておきましょう。

 


 

5.注意すべき趣味・書かない方がいい趣味

履歴書に記載する趣味は基本的に何でもOKですが、中には注意すべき趣味や、
履歴書の趣味として書くべきでない趣味もあります。
ここではそれらの趣味をご紹介しますので、該当する趣味を履歴書に書こうと思っている方は、
一度書くべきなのか検討しましょう。

注意すべき趣味

スポーツ観戦など、人によって好みが大きくわかれる・造詣が求められる趣味は注意が必要です。
なぜならあなたが好きなチームのライバルチームを採用担当者が応援している場合、
あなたの印象も悪くなる(少なくとも会話ははずまない)可能性があるからです。
また、応援しているチームがあなたと採用担当者で同じだとしても、あなたより採用担当者の方が知識が深かった場合、あなたが答えられない質問を採用担当者にされる可能性があります。
書くとしても、
・野球観戦(オンシーズンは週に一度は球場に応援にいっています。)
といったようにチームについては触れないようにしましょう。

【注意すべき趣味 例】
・スポーツ観戦 ・読書 ・映画鑑賞 ・音楽鑑賞

書かない方がいい趣味

採用担当者からみると悪印象につながる趣味は多くあります。
あくまで『履歴書の趣味欄』に書く趣味ですので、採用担当者からの見え方を気にしましょう。

ギャンブル系はNG

志望企業の仕事内容と関連がある場合は別として、競馬、競輪、パチンコやパチスロなど、
ギャンブル系の趣味は書かないようにしましょう。
採用担当者によっては、「計画性のない人なのでは」「負債があるかもしれない」といった印象を抱きます。

犯罪(を想起させるもの)はNG

ハッキング、猟銃収集、劇薬収集や動物解剖など犯罪をイメージするようなものは論外です。
サバイバルゲームも企業によって好みがわかれますので書かない方が無難です。

思想・政治・宗教系はNG

思想、政治、宗教の考え方は、人それぞれ自由ですが、履歴書の趣味欄に書くメリットはありません。
採用担当者から「考え方が偏っている人」と思われてしまう可能性があります。

ゲームやアニメ、漫画、アイドルはNG

エンタメ業界など、志望業界の仕事内容と関連がある場合は別として、
これらを履歴書の趣味欄に書くのはやめましょう。
ずいぶん市民権を得たとはいえ、あまりいい印象を抱かない採用担当者がいるのも事実です。

『人間観察』はNG

趣味に『人間観察』と書く方は多いです。ただ、批判的な人・傍観者・斜に構えている人という誤解を与える場合があるため、『人間観察』を履歴書の趣味欄に書くのはやめておいた方が無難です。

この他にも、『寝ること』『合コン』など、趣味として書くと採用担当者からマイナスイメージを持たれる可能性のあるものは多くあります。
だからこそ履歴書の趣味を書く際には、「採用担当者はどう思うだろう?」という視点で、
書くべき趣味を検討することが重要です。
自分の趣味がどう思われるか不安な方は、ご家族や友人に自分の趣味をどう思うのか聞いてみることを
お勧めします。

 


 

6.まとめ

いかがでしたか。
採用担当者にとって履歴書の趣味欄は、あなたの“人となり”を判断するものであり、
自社の社員との相性をはかったり、面接時の話題の一つになるものです。

できる限りいい印象を与えられるよう、「この趣味をみて、採用担当者はどう思うだろう?」という視点で、書く内容を選びましょう。
難しい場合は趣味欄のない履歴書を使うのも手です。

 

 

 

履歴書の特技の書き方

1.【履歴書】特技欄の役割・基本的な書き方

特技欄の役割

採用担当者は、書類段階で応募者の“強み”を想像したり、 面接時に特技に関する会話をする中で応募者の“人となり”を知るために履歴書の特技欄を見ています。

そのため特技の内容によっては、書類段階でいい印象を与えることもできれば、
面接が盛り上がることもあります。
その反面、マイナスな印象を与えてしまう危険性もあるため、 そのような印象をもたれないような特技を書くことが大切です。

特技欄の基本的な書き方

履歴書の特技欄のスペースは広くないため、文章でつらつらと特技を書くと、
採用担当者に細かくて読みづらい印象を与えてしまうこともあります。簡潔にまとめることを心がけましょう。
とはいえ、箇条書きで『・英会話』とだけ書いてあっても、なぜ英会話ができるようになったのか、 どれぐらいのレベルなのかといったことが何もわかりませんので、補足を入れることも大切です。

そのため、特技欄の書く際は、『一言+詳しい説明』の2段階にわけて書きましょう。
特技を採用担当者にわかりやすく、具体的に伝えるために、
特技を一言で書き、その後ろにかっこ書きで、具体的な内容やなぜ得意なのかという理由、いつからやっているのかなどを一行、長くとも二行でまとめます。
例)・英会話(大学時に半年間海外留学。現在、TOEIC680点。満点である990点目指して勉強中。)

 


 

2.【履歴書】特技欄を書く際のポイント

きちんと答えられる特技を書く

ではどのような特技を書くべきなのか?
履歴書の特技欄には『説明を求められた場合に、きちんと答えられる特技』を記載しましょう。
なぜなら面接で特技について詳しく掘り下げようとする採用担当者も多くいるからです。
そのため嘘の特技を書くことはやめましょう。 嘘の特技を書いてしまうと、質問された際に答えられず、会話がはずまないこともあります。 その会話であなたのコミュニケーション能力が低いと判断されてはもったいありません。

空欄や「特になし」はNG

空欄や「特になし」と記載することはNGです。
採用担当者の中には、特技欄が空欄や「特になし」と記載されているのを見ると、 「特徴のない人」「おもしろみのない人」「強みがない人」などと判断する人もいます。

 


 

3.採用担当者にいい印象を与える・興味をもって質問してもらうには?

あなたの履歴書の特技欄を読んで、採用担当者はどう思うでしょうか。
できれば、強みを感じてもらえる・採用担当者に興味をもって質問してもらえる特技を書きたいですよね。
ここでは具体的に、そのような特技にはどんなものがあるのか紹介します。

①仕事に関連する特技
特技が志望企業の仕事内容と関連がある場合、特技の内容から「自社の仕事内容に適している」「自社の仕事をする上で必要となるスキル・ノウハウを持っている」と採用担当者に思ってもらえる可能性があります。 特技欄はあなたの強みを伝えるチャンスなので、仕事に関連する特技がある方はぜひその特技を書きましょう。

例)総合商社を志望する場合の特技欄
・英会話(大学時に半年間海外留学。現在、TOEIC680点。満点である990点目指して勉強中。)
※仕事柄、海外で現地の人と交渉することが多いため、英語力があることを採用担当者は評価します。

例)経理・証券アナリストなど、数字を扱う仕事を志望する場合の特技欄
・暗算(小学生から9年間そろばん教室に通い、今でも3桁の暗算ができます。)
※仕事で暗算をすることは多くはありませんが、「数字に強い」「数字が好き」という印象を
採用担当者に与えることができ、自社の仕事に合っていると感じてもらえる可能性があります。

②自己PRにつながる特技
面接時に話す自己PRと特技に関連がある場合、採用担当者に特技について質問された時に
自然に自己PRの話につなげることができます。
例)サッカー経験を自己PRで話したい場合の特技欄
・サッカー(小学生から現在まで継続。高校時代に全国大会出場経験あり。)

③人となりを表す特技
志望企業の職種に合った特技を書くことで、「当社の仕事に合った性格だ」と 採用担当者に思ってもらえる可能性があります。
例えばあなたが営業職を志望していた場合、キャンプや登山、サッカー、野球などアウトドア系・スポーツ系の特技を書くことで、「アクティブな人」「フットワーク軽く動けそうで、営業に向いている人」と 採用担当者に思ってもらえることがあります。

④ユニークな特技
ちょっとマニアックな特技や珍しい特技など、ユニークな特技を書くことで、 採用担当者が気になって質問をし、そこから会話がはずむ可能性があります。
例)利き酒、花言葉がわかる、染み抜き、国旗をみてどこの国か当てることができる

ただし、採用担当者から質問された際に答えられなかったり、ボロが出てしまう、嘘や奇をてらった特技は 書かないようにしましょう。

⑤ギャップのある特技
見た目とのギャップがある特技は、採用担当者の印象に残りやすく、興味を持たれやすいです。
例)文系だが、実は特技がそろばん/屈強で迫力がある見た目なのに特技がタイピング


 

4.特技がない人は、特技欄のついていない履歴書を使いましょう

特技欄のついていない履歴書は簡単に購入できる

特技がない人は、無理して嘘の特技を書く必要はありません。 手間ではありますが、特技欄のついていない履歴書を購入しましょう。 ネット上でも、文房具店やコンビニでも特技欄のついていない履歴書は販売されていますので、 探してみてください。

日本法令 注文番号:労務12-13

日本法令 注文番号:労務12-14

履歴書に書く特技は、ささいなことでもOK

企業から履歴書を指定されたり、履歴書の提出期限が近く、新たに購入する時間がないなど、書かざるをえない人もいるでしょう。
そんな方は、まず書ける特技が本当にないか検討してみてください。
他の人より秀でた特技でなくても、質問されたときにきちんと答えられるのであれば、 自信をもって書きましょう。

日常行っている何気ないことも特技として書けます。
・料理(冷蔵庫の余った材料で料理をすることが得意です。)
・靴磨き(小学生から父の靴磨きをしています。光沢の出方にこだわりがあります。)
・早起き(毎朝5時に起き、ファーストフードでアルバイトをしていました。)
・アイロンがけ(シワひとつなく、きれいに仕上げられます。)
・裁縫(ワイシャツのボタンを3分以内につけることができます。)
・掃除(汚れの種類に応じた掃除の仕方を勉強し、部屋を綺麗に保っています。)
・節約(毎月貯める額を決め、その目標に合わせて支出をやりくりするのが得意です。)
・マッサージ(高校バスケ部の練習後にマッサージし合う中で得意になりました。)

 

このようにどんなささいなことでも特技として履歴書に書けます。
ただし、採用担当者から質問されたときに何も語れないということがないよう、書いた特技に関しては面接前に考えをまとめておきましょう。


 

 

5.書かない方がいい特技

中には履歴書の特技として書くべきでないものもあります。
あくまで『履歴書の特技欄』に書く特技ですので、採用担当者からの見え方を気にしましょう。

ギャンブル系はNG

堅実性・計画性の面からいって、競馬、競輪、パチンコやパチスロなど、
ギャンブル系の特技は悪印象のもととなることもあります。
ただし、志望企業の仕事内容と関連がある場合は書いてもよいです。

犯罪(を想起させるもの)はNG

ハッキングや動物解剖など、犯罪をイメージするようなものは論外です。

この他にも、一般的に印象の悪いものを特技として書くと、採用担当者からマイナスイメージを持たれる可能性がありますので避けましょう。

また、志望業界・企業の社風も考慮して、履歴書に書くべき特技を選ぶ必要もあります。
保守的で堅い社風の企業に特技は『モノマネ』と書けばどう思われるのか・・・想像できますよね。

履歴書の特技を書く際には、「これを読んだ採用担当者はどう思うだろう?」という視点で、
書くべき特技を検討することが重要です。
自分の特技がどう思われるか不安な方は、ご家族や友人に印象を聞いてみることをお勧めします。

 


 

6.まとめ

いかがでしたか。
採用担当者にとって履歴書の特技欄は、応募者の“強み”を想像したり、
“人となり”を知るものであり、自社の社風との相性をはかったり、面接時の話題の一つになるものです。

できる限り強みを感じてもらえるよう、いい印象を与えられるよう、
「この特技をみて、採用担当者はどう思うだろう?」という視点で、書く内容を選びましょう。
難しい場合は特技欄のない履歴書を使うのも手です。

 

 

履歴書の健康状態の書き方

 

 1.健康な場合の「健康状態」の書き方

健康な場合は「良好」と書く

自覚している症状が特にない場合、健康状態はひとこと「良好」と書きましょう。

履歴書の「健康状態」欄で何かしら言及していると、企業側は業務に支障が出ることを懸念します。余計な誤解を与えないためにも、基本的には「良好」でかまいません。

健康的であることをさらにアピールしたい場合

記入例:「きわめて良好(前職では○年間無欠勤ですor○年間病気をしていません)」

健康であることをことさらアピールする必要はありませんが、たとえば外回りの多い営業職や、かなりの体力を必要とする職種に応募する場合、健康であることをアピールすることでプラスに繋がることも。

その場合、上記のように「きわめて良好」と書いた上で、どれだけ健康なのかがわかる具体的な例などの根拠を入れて伝えると効果的です。


 

2.何かしらの疾患・既往歴がある場合の「健康状態」の書き方

ここではケース・状態別に「健康状態」の文例と、書く際のポイントをお伝えします。

まず前提として、何かしらの不調があったとしても良好と書ける場合があります。判断する上で重要なのは「仕事に支障が出るかどうか」の1点。履歴書の「健康状態」の欄では、過剰な心配も、過大な安心も、どちらも人事に与えないようにすることが大切です。 

持病や既往歴があっても、業務に支障が出ないなら「良好」でOK

持病や既往歴があって通院している…など、何らかの不調を抱えている場合でも「健康状態が業務に支障を来たさない」のであれば「良好」と書きましょう。

たとえば以下のような場合はすべて「良好」にあてはまります。

・風邪などの、数日中に治る見込みのある一時的な体調不良

・貧血や生理痛など、定期的ではないものの会社を休む可能性がある…といった程度の体調不良

・既往歴があるが、後遺症などは何も残らずに完治している場合

・前職を、疾患を理由に退職している場合(現在は完治している)

・業務に影響のない持病がある場合(軽度の腰痛、貧血、肝臓の数値が悪いなど)

業務中に通院の必要がある既往歴・持病がある場合の書き方

これは、骨折などを経験して現在もリハビリ中の場合や、低血糖症などの疾患を持っている場合などがあてはまります。

例:業務に支障はありませんが、○○(疾患名)の治療・検査のため、月に○度通院の必要があります

休みや遅刻・早退が定期的に発生する場合は、その程度や頻度を前もって伝えましょう。体調面でまったく問題がないことや、業務に支障が出ないことを合わせて伝えることも忘れずに。

業務に制限が出る持病・後遺症がある場合の書き方

腰痛など、何かしらの動きに制限がかかる持病や後遺症がある場合も、前もって伝えておく必要があります。

例:通常の業務に支障はありませんが、持病の腰痛のため、重い荷物などを持つことができません

デスクワークが中心の内勤職であれば、さほど心配ないでしょう。しかし、特殊な機械の操作や肉体労働のある職種の場合、こうした現状を伝えずに入社してしまうと、持病や後遺症が原因で職務を全うできない…といったケースもあります。事前に報告しておけば、勤務内容を調整するなど企業側が配慮してくれることも。入社後に最大限のパフォーマンスを発揮するためにも、履歴書の段階で伝えておきましょう。

業務の遂行が困難になるかもしれない持病・疾患がある場合は…

「服用している薬の影響で、日中常に眠気がある」「PCを使う職種だが、手が震えてしまいキーボードが打てない」など…通常の業務の遂行が難しい持病・疾患を抱えている場合は、一度求職活動自体を見直した方が良いかもしれません。

あなた自体が無理をして健康を装っても、3ヶ月以内の健康診断書を提出させられたり、入社後に健康診断の受診を求められたりするケースがほとんど。それに、体調が万全でない状態で働いても、本来のパフォーマンスを発揮することができません。まずは治療に専念し、良好だといえる状態まで回復してから、求職活動を再開させることをおすすめします。

とはいえ、経済的な事情などから、働かざるをえないケースもあるかもしれません。その場合は職種・業種にこだわらず、今の自分の状態でもできる仕事を探しましょう。

疾患が理由で退職している場合は…

退職理由と疾患が直結している場合も、すでに疾患が完治しているのであれば履歴書でわざわざ書く必要はありません。「良好」の一言でOKです。ただし、面接で事情を聞かれた際は正直に報告しましょう。

人事担当に聞いた!「健康状態」はどれくらい採用に関わるのか?

なぜ企業側は「健康状態」を知ろうとするのでしょうか。

労働者の募集や職業紹介についての基本的な枠組みを定めた法律である「職業安定法」第5条の4では、公共職業安定所を含む企業は社員を募集するにあたり、業務に必要な範囲で個人情報を収集して良いとされています。これは、健康状態を見ることが、業務を遂行する上で問題ない状態かどうかを判断する基準のひとつと考えられているから。

とはいえ、健康状態に何らかの不調が見られることが即不採用に繋がるかといえば、そうとも限りません。

ある企業の人事部で働いているAさんに、採用担当者としての本音を話してもらいました。

(人事担当者Aさんの本音)
企業としては、できるだけ長く働き続けられる人を採用したいという事情があるものの健康状態が良好でなかったからといって即不採用にはしません。経験・能力・人物的魅力などが採用基準を満たしている方であれば、健康状態を考慮し、時短勤務やフレックス制といった、その人が働きやすい勤務形態を模索するケースもあります。
「健康状態」の欄はあくまで参考要素のひとつととらえ、健康状態において企業側が配慮すべき事情がある場合は、お互いが円満に仕事をしていくためにも正直に記載していただきたいと思っています。

 3.まとめ

履歴書の「健康状態」の欄を書く際のポイントは、次の2点です。

・健康な場合、また何かしら不調があっても業務に支障がなければ「良好」と書く
・通常業務を行えるものの、通院や業務の調整などが必要な場合は「通常業務に支障はない」と伝えた上で、通院の頻度やできない業務内容などを補足

大切なのは、企業側に余計な誤解を与えないことです。上記のポイントを踏まえて、あなたが業務を遂行できる状態かどうかを正確に伝えましょう。

 

 

履歴書の志望動機の書き方

1.スピード重視・最低限押さえたい履歴書の志望動機の書き方

いくら書類選考を重視しない企業でも、どの会社にも当てはまるような、いかにも使い回しの志望動機で出すのは考えもの。とはいえ、自己分析や企業リサーチを入念にする時間もない…というあなたに。手間を掛けずにもうひと掘り下げできる方法をお伝えします。

空欄を埋めるだけで完成。カンタン履歴書志望動機作成キット

時間がない場合や、履歴書をあまり重視しない企業向けに書く場合など…「これさえ抑えれば大丈夫」という最低限の志望動機はどう書くのか。次の4つの「 」を埋めていけば、無難な志望動機が完成する、カンタン志望動機作成キットをご用意しました。

  1. 私は「    」の頃から「    」をしてきました。
  2. 今回「    」という理由から、転職を決意しました。
  3. 貴社の「    」に大変魅力を感じます。
  4. いち早く貴社に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。

履歴書の志望動機欄のゴールは、相手に『だからこの人は応募してきたのか』と納得させること。

まず自分がどんな人間で、何ができるのかを示した上で、「だから御社の○○な部分に惹かれて応募しました」と説明できれば、相手が納得しやすい無難な内容が完成します。

-文例-
私 は「学生」の頃から「コンピュータに興味を持ち、前職ではシステムエンジニア企業で営業」を行っていました。今回、「システムエンジニアリングに限らず、 IT部門の幅広い領域にスキルの幅を広げたい」という理由から、転職を決意しました。貴社の「webデザインやサーバー構築といったIT全般のサービスを 包括的に展開されている点」に大変魅力を感じます。いち早く貴社に貢献できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。

ポイントは、2と3に明確なつながりがあること。2の転職理由と3の応募企業の魅力が全く繋がらないようであれば、そもそも転職先として相応しくない可能性があります。改めて自分が何のために転職しようとしているか、相手のどこに魅力を感じるか、じっくり分析してみましょう。

なお、志望動機は、書類選考通過後、面接でも言及することになります。できれば面接までに、履歴書に書いた内容と矛盾しないよう注意しながら、より効果的な志望動機を練り上げられると良いですね。

2.より効果的な履歴書・志望動機の書き方

履歴書の志望望動機作成時に注意したい最低限のルール3つ

時間がない人も、最低限下記の3つには注意しましょう。

1.分量は150~250文字程度(書けそうならそれ以上も可)

分量の目安は志望動機欄の大きさに対して長すぎず、短すぎないくらい。
最も一般的なサイズ(履歴書片面の1/4~1/5程度)の志望動機欄を前提に解説すると…

  • 4~5行程度(文字数にして150~250文字くらい)が一般的。
  • もっと書ける人は出し惜しみせず書いても可。
  • 但し文字が小さくなりすぎたり、冗長だったり、欄からはみ出してしまうのはNG。

2.敬語で書くこと

  • 原則、敬語で記述。尊敬語・謙譲語は正しく使用
  • 応募先企業のことは「貴社」と書く。(「御社」は口頭のときに使う呼称)

3.ネガティブな内容は書かない

志望動機欄で退職理由に言及する際、後ろ向きだったり、前職の悪口になってしまう人がいます。また、自信のなさがにじんでしまう表現もNG。明るく前向きな表現を心がけましょう。

 


 

2.より効果的な履歴書の志望動機の書き方

効果的な履歴書・志望動機の3要素

考え込む男性書類選考を重視する企業や、応募者の多い人気企業・難関企業に履歴書を提出する場合は、より効果的な志望動機を作成する必要がありますね。

人事担当者が志望動機欄を重視する理由は、そこを読めば「なぜこの人はウチで働くことがベストだと考えたのだろう」ということがわかるからです。熱意を持ってその疑問に応えるためには、下記3点を骨格に組み立てていくとスムーズです。

  • これまでの経歴と転職に至った理由(過去)
  • 企業のどこにどんな魅力に感じたか(現在)
  • 入社したらどんなことに挑戦していきたいか(未来)

履歴書を職務経歴書とセットで提出する場合は上記3点がキモとなりますが、もし職務経歴書を提出しない場合は、上記に加えて、MVPや売上1位など、前職で収めた実績で誇れるものをさりげなく盛り込めると理想的です。(職務経歴書をはじめ、履歴書以外の応募書類に「自己PR」を書かない場合も同様)。

人事担当者が欲しがるポイントは「共通項」

ある程度の規模の会社になると、人事担当者は、毎回何十・何百という数の応募書類に目を通しています。彼らが履歴書に目を通すのは、ほんの数十秒と言われ、その間に「この人は採用すべきか否か」を瞬時に判断しています。

このとき、人事担当者が判断軸にしているのは、次の3つ。

  • 応募条件に見合う経験・能力があるか
  • その会社の雰囲気・社風・考え方と合うか
  • 長く続けてくれそうか

この中でも志望動機欄で特に意識すべきなのは、2つめです。相手に、「この人は当社と近い考え方・理想を持っている」「この人なら長くいてくれそうだ」「相性がよさそうだ」と思ってもらえるよう、志望動機の書き方を工夫しましょう。具体的に次の3ステップです。

  • STEP1.ホームページや求人情報に目を通し、企業の理念やスタンス、求めるものを理解する
  • STEP2.自分の経歴・スキル・考え方で1.に近そうなものを探す
  • STEP3.STEP2.をSTEP1.と結びつけるように意識して志望動機を組み立てていく

共通項が多い人とは、すぐ親密な関係になれますね。採用も同じです。自分がいかにその企業に相応しいかが伝わるように心がけましょう。それさえ伝われば、自ずと「長く続けてくれそうか」という点もパスできるでしょう。

「わかりやすい説明」で人事担当者を味方に付ける

先述の通り、人事担当者は大量の応募書類に追われ、ほんの数十秒でその内容を見極めようとしています。そんな多忙な人事担当者に少しでも負荷を掛けないよう、できる限り簡潔でわかりやすい内容になるよう推敲を重ねましょう。

ちなみに人事担当者が「脈あり」と思った応募書類は、社長や役員、現場の責任者など…別の人の手にも渡ります。このとき、いちいち人事担当者が説明しなくても、その企業に合っていることが伝わる内容になっていれば、それだけで選考は有利に働くでしょう。間違っても、口頭で補足説明が要るような、不明瞭な内容にはしないことです。

就職活動と転職活動で履歴書の志望動機はどう変わる?

企業が新卒採用を行う際は、今まで社会に出ていなかった人の中から、自社に相応しい人を採用するため、人柄や考え方、理念といった、仕事と直接関係のないイメージで判断するしかありませんでした。ですが、中途採用ともなると、応募者は原則、既に社会を知っている人。

  • 前職での働きはどうだったのか
  • 具体的に何ができるのか
  • 将来はどんなビジネスパーソンになりたいのか

といった、社会人になってからの具体的な歩み=社会人としての実力を元に判断されることになります。転職者側からすると、就職活動の時よりも社会人としての実力がはっきり見えやすくなるわけです。そのため、表現が曖昧だとそれだけで不利になりますし、他の応募者と比べられた際に不利になりそうな箇所は、あらかじめ分析して補う文言を盛り込んでおく必要があります。

曖昧な理由は何も言っていないのと同じ。

×「貴社の将来性に惹かれて」×「貴社の社風に魅力を感じて」○「~といった理由から、貴社の積極的な海外展開に魅力を感じて」

不利になりそうな箇所は補う文言を。

×「未経験ですが応募させて頂きました」○「未経験ではありますが、前職で培ったコミュニケーション力を活かし、少しでも早く貴社に貢献できるよう、精一杯努力して参ります」


 

3.ケース別・効果的な履歴書・志望動機の書き方文例

では、これまでに説明したポイントを盛り込んだ文例を実際に見てみましょう。

繰り返しになりますが、「これまでの経歴と転職に至った理由」「企業のどこにどんな魅力に感じたか」「入社したらどんなことに挑戦していきたいか」という三要素をベースに、応募先企業との「共通項」を上手く盛り込みながら、簡潔で「わかりやすい説明」を心がけることがポイントです。

経験のある職種に転職する場合の志望動機(事務職編)

一般事務経験者が、IT企業→自動車メーカーに転職する場合

【○良い例】
私は大学卒業後、IT企業で4年間一般事務として、社員のサポートや電話応対、売上集計(Excelを使用)、資料作成(Power pointを使用)(1)等を行ってきました。人の役に立つことが好きで、依頼された業務以外にも、社員の気持ちに先回りをし、オフィス環境の向上や業務フローの改善などを提案・実践(2)してきましたが、より幅広い業務に挑戦したく、貴社を志望いたしました。私は学生時代からずっと貴社の車のファンでした(3)ので、貴社の「未来をカタチにする」という理念の実現(4)に自分も貢献できるよう、力を尽くしたいと考えております。
【×惜しい例】
大学卒業後、IT企業で4年間一般事務として、社員のサポートや電話応対、パソコンを使った売上集計や資料作成を行っ てきました。人の役に立つことが好きな性格のため、依頼された業務は確実にこなそうとします。今回、培ってきた事務スキルを活かし、自動車業界に挑戦した く、貴社を志望致しました。社員の方々の力になることで、貴社の理念の実現に貢献できるよう、尽力して参ります。

【ここがポイント】

(1)PCスキルに言及する場合は、「Excel」や「Power point」といったソフト名も入れること

(2)職種にもよりますが、依頼された業務を正確にこなすのはいわば当たり前。指示されなくても自分から能動的に仕事を作り出せることをアピールすると効果的

(3)「貴社でなければならない理由」は相手が納得する明確なものを

(4)理念に言及する際は、原文を引用すると「ちゃんと理解している」ことが伝わり、かつ企業側との相性もよく見えるので効果的

どちらの文例も、「これまでの経歴と転職に至った理由(過去)」、「企業のどこにどんな魅力に感じたか(現在)」、「入社したらどんなことに挑戦していきたいか(未来)」の三要素が盛り込まれ、一見とても説得力のある内容に見えます。加えて、自動車に興味があったことが書かれており、企業側との共通項が明確に伝わる良い内容になっています。ですが、【悪い例】は細かな部分であと一歩配慮が足らず、他の応募者と比較された際に不利になる可能性があります。

経験のある職種に転職する場合の志望動機(営業編)

営業経験者が、不動産会社→人材紹介会社に転職する場合

【○良い例】前職の不動産営業では、単に物件を提案するのではなく、買い物スポットや通勤ルートなど「この街での生活を一緒に組み立てる」つもりで取り組みました。より深くお客様のニーズを汲み取ったことで、『2016年最も感謝された営業』として社内で表彰されました(1)。この経験から、誰かの人生に関わる醍醐味を感じ、人生の転機である転職のお手伝いをできればと、人材業界の中でも特にニーズに即したマッチングを大切にされている貴社を志望致しました2)。私自身、転職の大変さを今実感しておりますので、このリアルな気持ちと前職で培ったヒアリング力を活かし、一人でも多くの方のお役に立てるよう精進します。(3)よろしくお願い致します。
【×惜しい例】前職の不動産営業では、単に物件を提案するのではなく、買い物スポットや通勤ルートなど「この街での生活を一緒に組み 立てる」つもりで取り組み、成果を出してきました。これまでの営業経験で、重要なのはヒアリング力だと確信しておりますので、貴社でも持ち前の傾聴力を活 かし、転職者のお手伝いができるのではないかと自負しております。また、営業経験者として若手の育成にも携わっていきたい所存です。よろしくお願い致しま す。

【ここがポイント】

(1)業務スタイルや実績が評価される職種の場合、経歴を説明する際にさりげなく盛り込む

(2)アピールだけでなく志望理由は必ず明記。前職と志望動機と「今後挑戦したいこと」にできるだけ一貫性を持たせること

(3)「熱意ある表現」はOKだが「偉そうな表現」はNG

良い例は、「これまでの経歴と転職に至った理由(過去)」で、営業スタイルと受賞実績を合わせてアピールしているほか、「企業のどこにどんな魅力に感じたか(現在)」「入社したらどんなことに挑戦していきたいか(未来)」が、それぞれ前職とのつながりで説得力ある説明がなされています。

一方、惜しい例では、「企業のどこにどんな魅力に感じたか(現在)」がすっぽり抜けてしまっています。自己アピールに走るあまり、肝心の志望動機を書き忘れてしまうのは、よくあるミス。また、「これまでの営業経験で、重要なのはヒアリング力だと確信」のような悟りきったような表現は、場合によっては「何様だ」と思われてしまうため、別の表現に変えた方が良いでしょう。その次の「営業経験者として若手の育成にも…」という気負った文面も同様です(自信がないのはNGですが、自信過剰なのも考え物です)。

未経験の職種に転職する場合の志望動機

営業→プログラマ/システムエンジニアに転職する場合

【○良い例】

前職では営業を担当していましたが、顧客のニーズを汲み取るうちに、自らより要望にあった商品を提供したいと思うようになり、貴社の未経験募集の求人に興味を持ちました(1)。プログラマ経験はゼロですが、現在スクールに通いながらJavaとPHPを修得中です(4月中にJava認定資格OCJ-P(旧SJC-P)取得を目指しています)(2)。未経験ではありますが、営業として業界問わず50社以上の顧客と直にやりとりしてきた経験・コミュニケーション力を武器に(3)、1日も早く、ユーザー目線のプログラマとなれるよう頑張りますので、どうかよろしくお願い致します。
【×惜しい例】前職では営業を担当しており、社内では売上トップを誇っていましたが、顧客のニーズを汲み取るうちに、自分でプログラ ムを書いてみたいと思いました。プログラマ経験ゼロの私にとって、貴社の募集要項にあった教育制度の充実はとても魅力に思います。ユーザー目線のプログラ マを目指しています。どうかご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

【ポイント】

(1) 未経験者が未経験歓迎の求人に応募する際は、まず「なぜ経験したことのない職種に応募してきたのか」納得いく説明を
(2)自主的にスキルアップに取り組んでいる姿勢や現在の習熟度を記載し「成長が早そうだ」という印象を与える
(3)はできれば盛り込みたい内容。「もしかするとこの人は未経験でも、却ってそれを武器にして頑張ってくれそうだ」という印象を与えることを狙う

良い例では、未経験なりに技術を習得する姿勢が修得のメドと共に記載されており、人事担当者にとっても習熟スピードを測る良い目安になります。また、営業として顧客と直接コミュニケーションを取っていたことが、今後のプログラマとしてのキャリアにどう生きるかが説得力あるかたちで明言されている点も高評価に繋がりやすいでしょう。

惜しい例では、営業成績への言及はあるものの、こうした習熟度の表記がなく、プログラマとしてのポテンシャルは未知数と判断されてしまいます。また、志望の理由も言葉足らずなせいか自分本位な印象に。自らスキルを伸ばそうという能動的な姿勢がなく、全て教育者任せという受け身なイメージを与えてしまうことも、マイナスポイントです。

 


 

4.さいごに

志望動機欄の付いていない履歴書は使っても良いの?

市販の履歴書や、サイトでダウンロードできる履歴書の中には、志望動機欄が付いていないフォーマットも存在します。但し、これはあくまで職務経歴書や別のエントリーシートに志望動機を書いている場合に使用するものです。転職活動をする以上、面接官の「なぜ当社に応募しようと思ったか」という疑問に答えることは、避けて通れない道。どんなに履歴書を重視しない企業でも、応募書類に志望動機が書かれていた方がプラスになることは、言うまでもありません。