レイヤーと描画モード

■描画モード■
オプションバーで描画モードを指定することによって、ペイントツールまたは編集ツールでの操作を画像内のピクセルにどのように合成するかを調節します。(下のレイヤーと重ねる際の演算方法が変更する。一番上のレイヤーから見たときの色の見え方が変わる)
描画モードの効果を実際に利用する上で、次の用語を理解しておきます。

◎つまりはレイヤーを重ねた時の見え方。グラデーション・調整・べた塗りレイヤーがある場合も描画モードによってだいぶ変わる。
基本はレイヤーパネルに描画モード設定ができるため各レイヤーごとに描画モード変えて編集するとよい。

基本色は、画像内の元のカラーです。
合成色は、ペイントツールまたは編集ツールで適用されるカラーです。
結果色は、合成によって生成されるカラーです。
オプションバーのモードポップアップメニューから、次のいずれかを選択します。

 

 

▲通常▲
各ピクセルを編集またはペイントして結果色を作成します。これは、初期設定のモードです (通常モードは、モノクロ 2 階調画像やインデックスカラー画像で作業するときには、2 階調化と呼ばれます)。

▲ディザ合成▲
各ピクセルを編集またはペイントして結果色を作成します。ディザ合成モードの結果色は、ピクセルの不透明度に応じて基本色や合成色でランダムに置き換えられます。

▲背景▲
レイヤーの透明部分でのみ編集またはペイントします。このモードは、「透明ピクセルをロック」が選択されていないレイヤー上でのみ動作し、アセテートのフィルムの透明部分の裏側をペイントしたように見えます。

▲消去▲
各ピクセルを編集またはペイントして、透明にします。このモードは、シェイプツール(塗りつぶした領域を作成 が選択されているとき)、塗りつぶしツール 、ブラシツール 、鉛筆ツール 、「塗りつぶし」コマンドおよび「境界線を描く」コマンドで利用できます。このモードは、「透明ピクセルをロック」の選択を解除したレイヤーでのみ使用できます。

 

▲比較(暗)▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色または合成色のいずれか暗い方を結果色として選択します。
合成色よりも明るいピクセルが置き換えられ、合成色よりも暗いピクセルは変更されません。
◎重なっているレイヤーの明度の低い方のピクセルが表示される(明度の低いレイヤー部分が優先されて表示される)。

▲比較(明)▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色または合成色のいずれか明るい方を結果色として選択します。合成色よりも暗いピクセルが置き換えられ、
合成色よりも明るいピクセルは変更されません。
◎重なっているレイヤーの明度の高い方のピクセルが表示される(明度の高いレイヤー部分が優先されて表示される)。

 

 

▲乗算▲
◎下のレイヤーと色を掛け合わせる。各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色と合成色を乗算します。結果色は暗いカラーになります。どのカラーも、ブラックで乗算すると結果はブラックになります。
どのカラーも、ホワイトで乗算した場合は変更されません。ブラックまたはホワイト以外のカラーでペイントしている場合、ペイントツールで繰り返しストロークを描くと
カラーは徐々に暗くなります。この効果は、複数のマーカーペンで描画したような効果が得られます。

▲焼き込みカラー▲
各チャンネルのカラー情報に基づき、基本色を暗くして基本色と合成色のコントラストを強くし、合成色を反映します。ホワイトで合成した場合は、何も変更されません。

▲焼き込み(リニア)▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色を暗くして明るさを落とし、合成色を反映します。ホワイトで合成した場合は、何も変更されません。

 

▲スクリーン▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、合成色と基本色を反転したカラーを乗算します。結果色は明るいカラーになります。
ブラックでスクリーニングすると、カラーは変更されません。ホワイトでスクリーニングすると、ホワイトになります。
この効果は、複数の写真スライドを重ね合わせて投影したような効果が得られます。

▲覆い焼きカラー▲
各チャンネルのカラー情報に基づき、基本色を明るくして基本色と合成色のコントラストを落とし、合成色を反映します。ブラックと合成しても変化はありません。

▲覆い焼き(リニア)- 加算▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色を明るくして明るさを増し、合成色を反映します。ブラックと合成しても変化はありません。

▲オーバーレイ▲
基本色に応じて、カラーを乗算またはスクリーンします。基本色のハイライトおよびシャドウを保持しながら、パターンまたはカラーを既存のピクセルに重ねます。基本色は、置き換えられませんが、合成色と混合されて基本色の明るさまたは暗さを反映します。

▲ソフトライト▲
合成色に応じて、カラーを暗くまたは明るくします。画像上でスポットライトを照らしたような効果が得られます。合成色(光源)が 50 %グレーよりも明るい場合、画像は覆い焼きされたかのように明るくなります。合成色が 50 %グレーよりも暗い場合、画像は焼き込んだように暗くなります。純粋な黒または白でペイントすると、その部分の明暗ははっきりしますが、純粋な黒または白にはなりません。

▲ハードライト▲
合成色に応じて、カラーを乗算またはスクリーンします。画像上で直接スポットライトを照らしたような効果が得られます。合成色(光源)が 50 %グレーよりも明るい場合、画像はスクリーンされたかのように明るくなります。これは、画像にハイライトを追加するときに役立ちます。合成色が 50 %グレーよりも暗い場合、画像は乗算されたかのように暗くなります。これは、画像にシャドウを追加するときに役立ちます。純粋なホワイトまたはブラックでペイントすると、純粋なホワイトまたはブラックになります。

▲ビビッドライト▲
合成色に応じてコントラストを増加または減少させ、カラーの焼き込みまたは覆い焼きを行います。合成色(光源)が 50 %グレーより明るい場合は、コントラストを落として画像を明るくします。合成色が 50 %グレーより暗い場合は、コントラストを上げて画像を暗くします。

▲リニアライト▲
合成色に応じて明るさを減少または増加させ、カラーの焼き込みまたは覆い焼きを行います。合成色(光源)が 50 %グレーより明るい場合は、明るさを増して画像を明るくします。合成色が 50 %グレーより暗い場合は、明るさを落として画像を暗くします。

▲ピンライト▲
合成色に応じて、カラーが置換されます。合成色(光源)が 50 %グレーより明るい場合、合成色より暗いピクセルは置換されます。合成色より明るいピクセルは、変更されません。合成色が 50 %グレーより暗い場合、合成色より明るいピクセルは置換されます。合成色より暗いピクセルは変更されません。これは、画像に特殊効果を追加するときに役立ちます。

▲ハードミックス▲
合成色のレッド、グリーンおよびブルーの各チャンネル値を基本色の RGB 値に追加します。合計が 255 以上のチャンネルは、値 255 を受け取り、合計が 255 未満のチャンネルは、値 0 を受け取ります。したがって、合成されるすべてのピクセルに、0 または 255 のいずれかの RGB 値が割り当てられます。これにより、全ピクセルが加法原色(赤、緑または青)、白または黒に変わります。
注意: CMYK 画像の場合は、「ハードミックス」により全ピクセルが減法原色(シアン、イエローまたはマゼンタ)、白または黒に変わります。最大カラー値は 100 です。

▲差の絶対値▲
各チャンネル内のカラー情報に基づいて、合成色を基本色から取り除くか、基本色を合成色から取り除きます。明るさの値の大きい方のカラーから小さい方のカラーを取り除きます。ホワイトと合成すると基本色の値が反転しますが、ブラックと合成しても変化はありません。

▲除外▲
差の絶対値モードと似ていますが、効果のコントラストはより低くなります。ホワイトと合成すると、基本色の値が反転しますが、ブラックと合成しても変化はありません。

▲減算▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色から合成色を減算します。8 ビットおよび 16 ビット画像で、結果の負の値が 0 にクリッピングされます。

▲除算▲
各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色と合成色を分けます。

▲色相▲
ベースカラーの輝度と彩度、およびブレンドカラーの色相を持つ最終カラーが作成されます。

▲彩度▲
基本色の輝度と色相および合成色の彩度を使用して、結果色を作成します。このモードで彩度ゼロ(グレー)の領域をペイントした場合は、何も変更されません。

▲カラー▲
基本色の輝度と、合成色の色相および彩度を使用して、結果色を作成します。これにより、画像内のグレーレベルが保持され、モノクロ画像のカラー化およびカラー画像の階調化に役立ちます。

▲輝度▲
基本色の色相および彩度と、合成色の輝度を使用して、結果色を作成します。このモードでは、カラーモードの反対の効果が作成されます。

▲カラー比較(明)▲
合成色と基本色について、すべてのチャンネル値の合計を比較し、値が高い方の色を表示します。カラー比較(明)モードでは、基本色と合成色の両方のチャンネル値のうち最も高いものを選択することによって結果色が作成されるので、比較(明)モードと異なり 3 番目の色は生成されません。

▲カラー比較(暗)▲
合成色と基本色について、すべてのチャンネル値の合計を比較し、値が低い方の色を表示します。カラー比較(暗)モードでは、基本色と合成色の両方のチャンネル値のうち最も低いものを選択することによって結果色が作成されるので、比較(暗)モードと異なり 3 番目の色は生成されません。