①保険証の発行にはどれほどの期間、日数がかかるのか?
まずは保険証の発行にかかる期間です。
保険といえば社会保険(職域保険)と国民健康保険。
日本では国民皆保険制度(こくみんかいほけんせいど)ということから、全ての人はいずれかの保険に入る必要があります。
入りたい、入りたくない、というのではなく、義務付けられてるんですね。では、国民健康保険、社会保険の発行期間をそれぞれ見てみましょう。
1)国民健康保険は当日
国民健康保険は当日発行です。
市役所などに行って加入手続きをすれば「当日発行される」ということから、病院受診でもすぐ保険証を持っていける、ということですね。ところが社会保険になるとそうは行きません。保険証発行に時間がかかり、病院に行く必要があっても「保険証が手元にない!」などの心配が出てきます。
2)社会保険は数週間
社会保険は入社後1~2週間ぐらいが目安です。4月などの新卒入社シーズンともなると、保険証の発行が結果として5月になってしまったなど、結構日数がかかる場合もでてきます。
いつ届くのかと不安になる場合もありますが、ここは少し待つ必要がありますね。
どうしても必要だ、という場合には、会社の担当部門に大至急、ということで状況を確認してみてください。この間の医療費は、基本は全額負担になります。
保険証が発行されたら、病院で受け取った領収書とともに保険証を持ってその病院へ行けば、払い戻しが受けられます。
3)なぜ社会保険は時間がかかるのか
保険証補発行では、国民健康保険が当日で、社会保険が数週間かかる、というのはどうしてか、といえば、
●国民健康保険の場合
市役所に行きますが、市役所で発行するから対応が早い (要するに市役所で直接扱っているから) ●社会保険の場合 国民健康保険のように直接、というわけではなく、会社が間に入ることから時間がかかる |
簡単にその流れを示すと以下の様な感じです。
●健康保険の場合
市役所 ←→ 保険の加入者 ●社会保険の場合 協会けんぽや健康保険組合 ←→ 勤め先 ←→ 被保険者 |
社会保険では「勤め先を通して」手続きを行うため、物理的にどれだけ離れた場所に健康保険組合があるか等でも発行期間が左右される、ということになります。
また会社の規模によっては、一度本社を経由して支社などに届く、といったこともあり、この場合では手元に届くまで更に数日要することもあり得ます。
お子様などがお生まれになって両親のどちらかの扶養に入れる場合でも、この社会保険の発行手続きと同様になるため、同じように時間がかかる、ということになりますね。
※発行に時間がかかる場合には、加入している健康保険組合などに相談してみてください。「健康保険療養費支給申請書」というもので、払い戻しの申請ができます。
②紛失した場合の再発行の期間は?
保険証を紛失した場合の再発行にかかる期間も同様です。
●国民健康保険の再発行:当日
●社会保険の再発行:1週間ぐらいが目安 (混雑するシーズンなどによります) |
会社の場合、保険証を紛失した場合では始末書が必要となる場合もあります。
社会保険は、その保険料は会社と折半であり、自分だけのものではなく会社と共有している重要なもの、という意識が必要ですね。
③扶養に入る場合や子供の場合は?
1)扶養に入る場合の保険証の発行
結婚や退職、お子様の出産にともない、扶養に入る、扶養に入れる、という場合の保険証の発行はどうなるでしょうか?
まず「誰の扶養に入れるか」という判断は基本的に「家庭の収入の柱になっている人」の扶養に入る、ということになります。
それまで働いていても結婚を期に専業主婦になる、夫の扶養に入る、というのが典型的な例の1つですね。
お子様が生まれて両親のどちらかの扶養に入れる、という場合でも同様です。
収入の大小ではなく、家計の収入の柱が父親であれば父親の扶養、母親であれば母親の扶養に入る、というのが基本的な考え方です。
ただ現実的には、健康保険組合などで出産お祝い金などの制度もあり、それらを総合してどちらの扶養とするか判断する、ということになると思います。
2)子供の場合の保険証の発行
特にお子様が生まれた場合、保険証の発行手続きは迅速に行う必要があります。
というのも、赤ちゃんは一ヶ月検診や、医療費の助成制度の活用とかいろいろとあるからですが、それらの手続きに間に合うように保険証の交付を受けておく必要がある、ということになります。
扶養に入る、扶養に入れる場合の手続きは、子供の場合に限らず、健康保険組合に被扶養者届で申請します。
●扶養に入る保険証発行の手順
1.健康保険組合に連絡 2.健康保険被扶養者届を記入 3.健康保険組合に提出 |
発行期間は1,2週間を目安に見ておきましょう。
赤ちゃんの場合、保険証がないと助成金制度などの申請に支障が出る場合もありますので、早めの手続きが必要です。
手続自体の関係もありますが、健康保険組合とお勤めの会社の連携がよろしくなく、既に発行されているのに手元に来ていない、という場合もあり得ます。
発行にあまりに時間がかかる、例えば3週間、4週間、一ヶ月近くたっても来ない!などでは、会社に「すぐ必要なんです!状況はどうなっているんでしょうか!?」と緊急性を訴えて状況確認してみましょう。