のれん・のれん現存について

■のれん(のれん代)とは

  • ・目には見えないもの ・企業の看板代
  • ・値段への決まりはない 
  • ・償却は20年(例:2億だと1千万×20年)
  • ・のれんは「企業の価値」であり「無形」である
  • 例:ブランド・技術力・人材・将来性等
  • ・国際財務報告(IFRS)では償却は現在採用されていない。
  • ・企業買収(M&A)時に識別される「将来の経済的便益」を示す資産価値
  • ・目に見えないものなので、値段として算定しにくい。

まとめると➡企業を買収する際、買収する企業は買収される企業の株を時価純資産額より高い株価で買い取ることが一般的です。例えば、時価純資産額が50億円の企業を110億円で買収した場合、60億円分は買収される企業のブランドや顧客、ノウハウを無形固定資産であるのれん代として買ったことになります。これがのれん代です。要するにのれんとは買収する企業のブランドや顧客やノウハウなど将来にわたる収益力を指すのです。

のれん代は「無形固定資産」ですので、買収した企業にとっては資産となりますが、買収した後、もし買収先の企業が赤字続きで価値がないと判断されれば減損処理する必要があります。その場合、資産として計上していたのれん代の価値はなくなってしまい、それを減損損失として計上することになります。

●のれん代の償却

のれん代は日本の会計原則で20年以内に全額償却しなければなりません。例の場合だと、60億円ののれん代を20年で償却しなければならないので、毎年3億円の償却費がかかってきます。

●逆のれん代とは

のれん代は、買収する企業は買収される企業の株を、時価純資産額より高い株価で買い取ることですが、逆のれん代は時価純資産額より低い株価で買い取ることを言います。たとえば、時価純資産額が50億円の企業を30億円で買収する場合がそれにあたります。この場合、差額の20億円分は逆のれん代として買収する企業の負債に計上されることになります。

●逆のれん代の償却

逆のれん代の償却は通常5年程度で償却されます。20億円分の逆のれん代を5年で償却するとなると、年4億円の利益が発生することになります。

●買収(M&A)に伴うのれんの例

A社の社長はB社の社長に対価を支払い、B社を買収します。

↓どうやって企業に値段を付けるの??

買収価格は純資産に被買収企業の将来の経済的便益(のれん代)を足したもの。

★純資産+のれん代=買収価格

例でいえば、買収されるB社の純資産が3億円であり、B社ののれん代を10億円としたら、

純資産(3億円)+のれん代(10億円)=買収価格(13億円)となる。

 

■負ののれんとは

買収される企業がマイナスの事情(訴訟・劣悪事業)があり、経営的に悪くなることが見込まれる場合