■電話用語
- ・オープニング→電話を受けてから要件を伺うまでの挨拶や名乗りのこと
- ・クロージング→電話を終える時の挨拶や約束の確認のこと
- ・FAQ→frequently asked questionの略語、よくある問い合わせ集
- ・スクリプト→電話応対をする際の対話台本
- ・ワークフロー→仕事の流れ
- ・ヘッドセット→頭部に装着するマイクのこと、口とマイクの距離が変わらないためマイクが拾う音声が安定している
- ・エスカレーション(手上げ)→保留中や終話後にSVへ質問すること
- ・SV→スーパーバイザーの略称。普通のOPより偉い人。
■電話の流れ
●インバウンド(お客様が求めていることをつかみとり、必要な情報を提供する)
- オープニング・・・電話のマナー:すぐに出る、名乗りと挨拶
- お客様情報の確認・・・お客様番号や氏名生年月日などを聴取しお客様の特定が可能であれば特定する(聴く・復唱・質問の前置き)
- 質問/用件の確認
- 回答・・・簡潔に、5W1H、規則性、わかりやすい言葉、話し言葉、肯定表現、提案、クッション言葉
- クロージング・・・はっきりと名乗る、感じのよい挨拶、お客様より先に切らない
●アウトバンド(インフォメーション系では、お客様に有益となる情報を提供する、セールス系では、意思決定につながる提案をし成約に導く)
- 準備・・・準備を徹底した上で電話をかける、お客様の名前は絶対に間違えない
- オープニング・・・名乗りと挨拶
- 用件の説明/了解のお礼・・・簡潔に、5W1H、規則性、わかりやすい言葉、話し言葉、肯定表現、提案、クッション言葉
- 説明と確認
- クロージング・・・はっきりと名乗る、感じのよい挨拶、お客様より先に切らない
【流れに沿った電話のマナーのポイント】
- ①オープニング・・・1、電話が鳴ったらすぐに出る(1コール以内)2、ゆっくりはっきり自信に満ちた声で企業名・氏名を名乗る3、その場に応じた挨拶をする
- ②保留・・・1、お客様に保留の理由を説明する2、保留時間は1分以内3、保留後の話し始めは”〇〇様お待たせいたしました”から始める
- ③クロージング・・・1、はっきりと名乗り、感じの良い挨拶をする2、お客様より先に電話を切らない(理由:言い忘れ・質問忘れを防ぐため、切り急いでいる様に見せない為)
【会話をスムーズに進めるための重要なポイント】
- ①話の趣旨を正しく手短に伝える
- ・5W1H+W(what)を意識する
- 複雑な話ほどだれがいつどこで何をなぜどのようにを確認し話の内容を整理。またエスカレをする際はまずお客様が何を求めているかから伝える
- ②話の筋道をたてて理論的に話す
- ・重要なことは最初に述べる
- 例)利用料金を聞かれた場合
- 「現在のご利用料金は27000円です。ただいまキャンペーン中で今月あと3000円分カードでお支払いいただくと抽選にお申込み頂けます。」
- 例)商品の在庫を聞かれた場合
- 「申し訳ございません。現在在庫がございません。2週間後には入荷いたしますのでもうしばらくお待ちください。」
- ※まずは質問の答えを伝え、後から追加で伝えたいことを伝える。まわりくどい説明を避ける。
- ③空間に順序を付ける
- ・地図の案内や紙面の案内など空間の案内をする際には、誰もがイメージしやすいものを基点として話を組み立てる
- ④簡潔な案内をする
- ・一文を長くしない。悪い例)おとくプランをおすすめしておりますが、2年間の継続利用が条件となりますが、毎月の料金から100円の割引のあるプランでございますがいかがでしょうか。
- ⑤わかりやすい質問をする
- ・オープン質問→お客様に自由に答えていただく質問 例)書類はどちらにお送りいたしましょうか
- ・クローズ質問→YES/NOで答えられる質問 例)書類はこのお部屋宛てにお送りしてもよろしいでしょうか※クローズ質問は迅速に回答を得ることができる。オープン質問は柔らかな印象となるが回答を得るまでに時間がかかる。
■電話をとる姿勢/呼吸方法/ヘッドセットについて
●電話を取る姿勢
背筋はまっすぐ伸ばして、足はしっかり揃えましょう、下を向かない、笑顔を意識する(鏡を置いてもよい)、相手の表情を想像しながら対応する
●腹式呼吸を意識する
- 1、最初に手で下腹のあたりを押さえる
- 2、下腹のあたりがふくらむように息を吸い込む
- 3、吸い込んだ息を一気に吐き出す。膨らんでいた下腹がもとに戻るように※鼻で息を吸い、口で息を吐き出すこと
●ヘッドセットの位置
せっかくいい声を作ってもマイクの位置が口元から遠すぎたり近すぎたりすると声がきこえずらかったり、割れてしまったり、息継ぎ・鼻息などがお客様のお耳に入ってしまうことがあります。電話を取る前にマイクの位置が口元から指2本ほど空いていることを確認しましょう。
■開口・発音訓練
●開口練習(あ、い、う、え、おの口の動きを意識して行う)
「ウイウイ、オエオエ、ウイアウイア、オエアオエア」を20秒間繰り返す。
●発音訓練
発音しにくい音サ行を口の動きと滑舌を意識して、ゆっくり正確に発音しましょう。サ行は舌先を下の前歯の付け根につけて「サスセソ」、「シ」は舌全体を少し奥へ引っ込める。
- しんせつ しんさつしつ しさつ(新設 診察室 視察)
- ぎょうせい かんさつ ささつし(行政 監察 査察使)
発音しにくいタ行は「タテト」:舌先を歯茎に付けて離すと同時に息を破裂させ「チ」:上下の歯の間を若干開けて舌を少し奥へ「ツ」:舌先を下の歯先に。上下の歯の間はあまり開けない
- ちしつがくてき ちしき(地質学的 知識)
- あたたかくなる たかぐもりの てんき(暖かくなる 高曇りの 天気)
発音しにくい音ラ行は舌先で硬口蓋を一回叩く。舌先は丸めないこと。
- それはみとめられなければならない(それは認められなければならない)
- しはらわれるものとみられています(支払われるものと見られています)
■話すスピード
オープニングは1分間に350文字を話すスピード=童謡を歌うようなスピード。その後はお客様の理解度、話のスピードにあわせる。お客様と並んで歩くようなイメージで話す。さえぎり、かぶせは行わない。
■話す明るさ
元気でやる気をかんじさせる。お客様がこの人と話したいと思う明るい声=笑顔
■話す抑揚
抑揚とは、文章・音声などで調子を上げ下げすること。その高低・起伏。
①抑揚をつける話し方で大事な言葉が聞き手の耳に残りやすくなる・・・抑揚をつけることで、大事な言葉やフレーズを聞き手の耳に残りやすくすることができます。トークスクリプトを読むことに集中してどうしても棒読みが多くなってしまいます。ポイントはアクセントが適切であること。例)はしを持って下さい→端を持つのか箸をもつのか
②抑揚をつけるときは、下山する感覚で・・・文頭で高い音域、文末では低い音域になるように話す。重要なキーワードを話す時は少し高い音域にアクセントをおく。抑揚をつけて日本語を話す場合は文頭=山の頂上から文末=麓までの山道を下るように高いところから低いところに下りていく感覚をイメージするのがポイントです。
【抑揚が正しい場合】
- ・話し方の音域が広く使え、表現の幅が広がる
- ・文章を読むとき、相手を惹きつけられる
- ・強調したい言葉が際立つ
- ・洗練された印象を聞き手に与える
【抑揚が正しくない場合】
- ・一本調子で表現力に欠ける
- ・文章を読むときに棒読みのように聞こえる
- ・メリハリがなく大事な言葉が際立たない
- ・シャープさに欠ける印象を聞き手に与える