費用の中身と仕訳

●費用にはどんなものがあるか?

会社が経済活動を行う中で、何かを購入したり、消費したりすることがあります。これらは、売上などの収益を上げるために必要なもので費用と呼ばれます。

費用の勘定科目は、5勘定の中で一番多く、勘定科目の末尾に~、費、~料、~原価・~損失などがつくのが特長です。費用の勘定科目のうち、主なものは次のとおりです。

①仕入

商品の仕入れ代金を集計したもの。仕入れ代金は、仕入れ数量に仕入れ価格をかけて求める。

※通常商品売買により購入した商品は商品という資産が増加したことように思えるが、簿記の三分法により、商品は費用として考える。そのため商品は「資産ではなく、仕=費用として考える」

②給料

従業員に支払った人件費、所得税や県個保険料などを控除する前の総額で記録する。

③福利厚生費

従業員の慰安、保険、医療、衛生などの福利厚生のために使われる支出。

④通信費その他

電話、FAX、切ってなどの通信手段として使われたもの。

その他、旅費交通費、貸借料、交際費、水道光熱費、減価償却費、支払利息なども費用となります。


本業での費用(費用の中で最も金額が大きなもの。会社のメインの費用)

例:仕入れ、給料、通信費、福利厚生費、水道光熱費、会議費、広告宣伝費、修繕費、貸借料、保管料、交際費、租税公課(税金や公的負担金を表す勘定科目)

財務費用(借入金などの財務に関する支払)

例:支払利息

その他の費用(株、土地などの売却による費用)

例:有価証券売却費、固定資産売却費、災害損失など


●費用の仕訳

費用の仕訳も、勘定科目を決めることから始まります。そして、費用が増加したときに借方(左側)に、減少したときには貸方(右側)に、勘定科目と金額を記入します。

  • 資産=負債+純資産
  • 費用 収益

資産=負債+純資産とは逆の動きになるが、別ものと考え、あくまでも費用が増加したときには左側(借方)、減少したときには右側(貸方)と記入する。

①仕入の仕訳

事例 商品を100万円買い、代金を現金支払った

仕訳 現金100万円という資産が減少+仕入という費用が増加

借方 貸方
仕入 1.000.000 (費用の増加) 現金 1.000.000 (資産の減少)

②給料の仕訳

事例 給料150万円を現金で支払った

仕訳 現金150万円という資産が減少+給料という費用が増加

借方 貸方
給料 1.500.000(費用の増加) 現金1.500.000(資産の減少)

③通信費の仕訳

事例 電話料金20万円が普通預金から引き落とされた

仕訳 普通預金20万円という資産が減少+通信費という費用が増加

借方 貸方
通信費 200.000(費用の増加) 普通預金200.000(資産の減少)

費用は最終的には「損益計算書」に表示されます。収益を上げるために使ったすべての経費がその範囲となります。