負債の中身と仕訳

●負債にはどんなものがある?

負債とは、簡単にいえば借金のことです。他人から借りたお金や商品などを購入して、後日払う約束をした代金などは、負債に含まれます。負債には内容的に2つのものがあります。

1つは利息がつく借金で、「有利子負債」と呼ばれるもの、金融機関から借りる「借入金」「社債」などはこれに該当します。2つ目は「無利子負債」という、利息のつかない借金です。手形を振り出して支払に使う「支払手形」、掛で商品などを買った場合に使う「買掛金」、「未払い金」も負債です。

①支払手形・・・商品の仕入代金の支払いのために、振り出す手形

②買掛金・・・商品を買って、後日代金を支払うという約束(掛け)のお金。

③借入金・・・銀行などから借り入れたお金で、利息がつく有利子負債。

④前受金・・・取引先から受け取った手付金などのこと。逆に支払った場合は前払い金となる。

⑤預り金・・・本来個人が支払う税金や社会保険料などを会社が預かり、後日支払うもの。

④その他・・・その他の負債として、会社が一時的にお金を預かるときの「預り金」や、未払い金、賞与、退職給付のための「引当金」「前受金」などがある。

●負債の仕訳

負債の仕訳も、勘定科目を決めることから始まります。負債が増加したときは右側(貸方)に、減少した時には左側(借方)に勘定科目と金額を記入します。

基本的には・・・

  • 資産=負債+純資産
  • 費用 収益

上記の簿記ルール図より、

・負債が増加した場合は右(貸方)へ、資産が減少した場合は左(借方)へ記入する

①買掛金の仕訳

事例:商品200万円の掛けで仕入れた

仕訳:仕入れ200万円という費用が増加+買掛金という負債が増加

借方 貸方
仕入れ 2.000.000(費用の増加) 買掛金 2.000.000(負債の増加)

②支払手形の仕訳

事例:買掛金200万円を、てがたをふりだして支払った

仕訳:支払手形200万円というふさいが増加+買掛金という負債が減少

借方 貸方
買掛金 2.000.000(負債の減少) 支払手形 2.000.000(負債の増加)

③借入金の仕訳

事例:銀行から300万円を借り入れ、普通預金に振り込まれた

仕訳:普通預金300万円という資産が増加+借入金という負債が増加

借方 貸方
普通預金 3.000.000(資産の増加) 借入金 3.000.000(負債の増加)