◆相手の理解度を高めるために相手の思考を整理する
相手の思考を整理する方法は3種類あります。
1:全体を定義して地図を示す(説明の冒頭に全体像を提示し全体像が説明や議論における地図となる)
メリットは・どこまで範囲を考えればいいのかわかる(広域図)・今、自分たちがどの部分について話しているのかがわかる(現在地)・複数の論点の関係性がわかる(地点登録)
例:完全に思考した順序(時系列順となり今後の展開がよめない)内容:それでは私の考えてきた企画どこでもドアについてご説明します。まず、この商品はあの有名なアニメどらえもんに登場するどこでもドアをヒントに思いつきました。どこでもドアがあればいつでも好きなところに行ける。それをIT技術を使って実現できたらいいなと考えました。実際に使用するテクノロジーはプロジェクタとウェブカメラ、スカイプです。まず・・・↓
これより私の企画案を説明します。本日は企画のアイデアとその実現イメージをご紹介させていただきます。皆さんには、この企画が技術的に実現可能かどうか、および世の中にニーズがありそうかについてコメントをお願いしたいと考えています。企画名はどこでもドアです。由来はどらえもんの秘密道具ですね。ここからはまず本企画で実現したい機能と、それによってユーザーにもたらされる価値をご紹介した上で活用する技術についてご説明します。その後、ご質問およびご意見をいただく時間とさせていただきます。さて本企画ではいつでもどこにでも行けるというどこでもドアのコンセプトを活かし、、、、
この説明の導入部分を聞いた聞き手は、企画のアイデア、実現イメージ(提供する機能と利用シーン、実現方法(どういう技術が必要か)などが説明されるのもとイメージされます。我々はどこから、どこへ向かっているのか。その道中はどういうルートを進むのかを共有しておくことが重要です。
●説明における地図の作り方
- 鉄則1:地図は大きい方がいい
- 企画会議などで様々な部分に広げて地図を作っていきましょう。
- 鉄則2:地図を作り変えることを恐れない
- ある部分を指摘されたらその部分について広げましょう。
- 鉄則3:焦点を明らかにする
- 鉄則4:常に地図に立ち戻る
- 鉄則5:地図を広げるタイミングは最初
- 地図を広げるタイミングは、打ち合わせの最初がいいです。地図を使って主導権を取りつつ聞き手を安心させよう。
◆質問を使うと相手の頭を整理してはなせる
会話の中で質問をしていくことで質問の回答を考えることにより相手の中で思考が言語化される、相手の中に自分が言った言葉によって筋道が生まれる、相手の求めている情報が分かるので、補足追加説明すべきことがわかる。思考は頭の中で事前にまとまることは少なく、アプトプットするときにはじめて形になります。逆にいえばアウトプットしない限り、思考は実際にはまとまりません。相手に自分の思考を自覚してもらうということは相手の思考を整理することそのものなのです。また質問をして、相手が欲しい情報を見つけ出す。
◆相手の立場になって考えるの本当の意味
ここで何が言いたいかというと立場には強さがあるということです。
- ・自分が弱い立場のときは、相手が求めているものを想像する(部下あるいは売りてなどの立場)
- ・自分が強い立場のときには、過去の自分を思い出す。
◆フレームワークで相手の思考を整理する
3Cや4Pなどを使用して相手の思考の整理し理解することも可能です。
例:自社が新発売する業務用洗濯用洗剤が他社の競合商品や自社の従来品に比べてどのように優れているかを説明するシーンを考えてみてください。当然ながら聞き手に対して違い、優れた点を説明するわけですが、そこにはさまざまな内容が含まれているはずです。たとえば、、、
- ・1リットルあたりの単価が安い
- ・少量で汚れがよく落ちる
- ・パッケージが小さく保管がラク
- ・植物由来で安心・安全
- ・防臭効果・防カビ効果がある
- ・定期お届けサービスなら、発注の手間いらず
- ・定期お届けの契約で5%オフとお買い物
- ・お試しプランで初回半額
- ・香料不使用で食品を取り扱う業務にも最適
- ・油汚れに強い、色シミを落としやすい
これを4Pの視点で分類して説明すると(顧客は飲食店チェーンの本部ということに設定)、、、
- 【プライス:価格】
- 弊社の新商品は、価格面で非常にメリットがあります。1リットルあたりで従来品よりも〇〇円やすいことに加えて、〇〇%少ない量で、同じ洗浄効果を得られます。
- 【プロダクト:製品】
- また洗浄力に加えて防臭防カビ効果も加わっていて大変機能的ですし油ジミにも強く、醬油などの色ジミも落とします。さらに植物由来の成分のため食品を扱う皆様にも安心・安全だと好評いただいていますし、香料を一切用いておりませんので、料理の香りを邪魔しません。少量で同じ効果を得られることから、パッケージが小さく、保管場所に困りません。
- 【プレイス:流通】
- 定期お届けサービスをご用意していますので定期的に商品がお手元に届きます。追加発注の手間を削減します。
- 【プロモーション:販促】
- 定期発注サービスにご登録いただければ、商品代金が毎回5%オフとなります。今ならお試しプランで初回購入分は半額になります。
- つまり価格=安い、製品=高機能、流通=勝手に届く、販促=今ならお買い得という4つのメッセージを伝えているわけですね。このように適切なフレームワークを用いて情報を整理しながら説明すると聞き手の頭の中に構造を作りやすくなり、理解促進に役立ちます。