株式の売買と税金

<株を買うまでの流れ>

ここでは、やさしい株のはじめ方の1つとして、「株を買うまでの流れ(購入方法)」をざっと紹介します。このあとを見ていただければわかりますが、株を買うことは決してむずかしいことではありません。それでは順を追ってみていきますね。

【1】 証券会社に口座を開く

株を買うには、まず証券会社に自分の証券口座が必要です。この口座は、銀行口座のようなもので、証券口座がないと株取引ができません(お金がなくても口座を開くことができます)。

最近は「ネット証券」が主流なので、株の売買手数料も大きく下がり、口座管理料も無料の証券会社が増えています。

【2】 自分の口座にお金を振り込む

これは、銀行間の一般的な振込みと全く同じです。銀行や郵便局から証券会社で開設したご自分の口座にお金を振り込んでください。証券会社や振り込む銀行によっては、手数料無料のところもあります。

【3】 買う株を選ぶ

自分が買いたい株を選びます。株を選ぶときは、今後値上がりする株を選ばなければなりません。株取引に慣れるまでは、よく知っているような身近な株がいいかもしれません。

【4】 注文を出す(株の購入方法)

買う株が決まったら、証券会社に注文を出します。これは、レストランなどの注文と同じです。どの株(銘柄)を何株(株数)買うのかの注文を出します。注文方法は2種類あり、株価がいくらでもいいから買う(成り行き注文)と自分で買う価格を決める(指値注文)があります。

【5】 取引成立する(約定)

出した注文が取引成立することを約定(やくじょう)といいます。約定した場合、その株は晴れてあなたのものになります。ネット証券では株券は発行されませんが、パソコン上で確認することができます。もし取引が成立しなかった場合は、もちろんお金は戻ってきます。どうしても欲しい株の場合には、買い値を上げるか改めて成り行き注文を出してください。

<証券会社に口座を作る>

ここでは、証券会社での口座の作り方を紹介します。

■おすすめ証券取引所=SBI証券

  • ・最初は業界最大手のSBI証券がおすすめ、まずは最大手で慣れておく。いろんな株式をたくさん扱っている。
  • ・口座の維持費は無料!、開設には時間かかる。
  • ・夜間取引(PTS)がよい。SBI証券内の株で株式取引時間外でも売買することができる。

●SBI証券で買えるもの

・日本国株

●特定口座とは

口座を開設する際に、3つの選択しがあり、

  • ・特定口座を開設し、源泉徴収を選択する。
  • ・特定口座を開設し、源泉徴収を選択しない。
  • ・特定口座を開設しない。
  • の3つがあり、基本は一番上の源泉徴収を選択した方が確定申告など不要のため楽。2つ目は確定申告を自身で行う。取引のたびに税金とられるのが、いやな人向け。3つめは全ての売買を自分でやる。

【1】 証券会社を選ぶ

日本には、銀行がたくさんあるように、証券会社もたくさんあります。みなさんが銀行を選んだときはどのような基準で選びましたか?おそらくは、「家に近くて便利だから、金利が高いから、信頼がおけるから、粗品がいいから(笑)」など自分にとって何らかのメリットがあったはずです。証券会社選びも同じです!自分にとって有利になるサービスがたくさんあります。

 例えば「手数料が安い、機能が充実している、キャンペーンが魅力的」などです。これらのメリットは証券会社によってさまざまです。まとめておきましたので、証券会社選びの参考にしてください。
→ (ネット証券の手数料比較

【2】 証券会社の資料請求をする

“証券会社を選ぶ”でお好みの証券会社が決まりましたら、次に資料請求をしてください。その資料で証券会社の特長がさらに詳しく見えてきます。資料請求をすると、口座開設するためにに必要な口座開設申込書が同封されます。これがないと口座開設をすることができません。
→ マネックス証券で見る、かんたん資料請求!
→ SBI証券で見る、かんたん資料請求!

【3】 口座開設に必要なもの

口座開設に必要なものは、「口座開設申込書(資料請求で送られてきます)、筆記用具、印鑑、身分証明書のコピー(運転免許証のコピーなど)」です。口座開設申込書には必要事項を記入してください。

…しかしここで、少し迷うことがあるかもしれません。それは「口座を特定口座にしますか?一般口座にしますか?税金の払い方はどうしますか?」というものです。税金の払い方をかんたんにするには「特定口座で、源泉徴収あり」にすればよいです。これは、「証券会社に税金の計算をお願いして、税金も正しく納めてもらう」という宣言です。これをおこなっておけば、証券会社が代行してくれるので、税金等の心配はしなくてすみます。

【4】 口座開設完了

口座開設申込書をポストに入れた後、1週間前後で口座の開設が完了します!完了した場合は、証券会社から口座開設完了の通知が送られてきます。

<買う株を選んでみましょう>

このページでは、買う株の選び方を紹介します。買う株を決める根拠となる要素はいろいろとありますが、これを買えば絶対もうかる!という株はありません。株の探し方の例として、3つ挙げましたので参考程度に読んでください。

【1】 身の回りのモノをチェックしてみる

私たちが生活している中で、身の回りにはモノがあふれています。モノには時代の流れがあり、「はやりすたり」があります。今からはやっていくものは、その会社の業績を伸ばしていく要因となり、結果的に株価にも反映されます。ですから時代背景を読んでこれからはやっていくモノを予想したり、現状のはやり具合をチェックしたりするのもひとつの手です。

これは昔の出来事になりますが、1980年代にファミリーコンピューター(ファミコン)がはやりました。この製品は任天堂が作っています。当時は全くの無名で、花札などの家庭用おもちゃ(?)を作っていました。株価も低迷していましたが、ファミコンの爆発的ヒットでどんどん上がりました。結局言いたいことはその時代に株を買っていれば…、ということですね(笑)。株に「~たら、~れば」は禁句ですが…。時代は流れていますので、そういったチャンスはまた訪れるかもしれませんね。

【2】 配当金の多い株を買う

配当金に関しては「株のかせぎ方を知る」でも紹介しましたが、配当金の多い株を買うという考え方もありですね。特に、預貯金より少しでも金利がいい運用を目指している方にはおすすめできるかもしれません。株は持っているだけで、毎年配当をもらえますから、安定的に資産を得られます。仮に毎年3%の配当をもらえば、今の金利と比較してもずいぶんお得ですね。ただ注意しなければならないのは、会社の配当金はその年ごとに増減する可能性があることです(もちろん据え置きもありますが)。業績のよくない会社の株を持っていると減配(配当金が減ってしまう)のおそれがあります。
また、業績がよくないのに無理に配当を出す(タコ配)会社もありますので気をつける必要があります。配当に関しては応用編でもくわしく扱います。

【3】 使える余裕資金の範囲内で株を選ぶ

株と一口に言っても、多種多様です。中には1万円ぐらいのものから300万円ぐらいのものまで、株によって大きく違います(もっと安い株もあります)。余裕資金の少ない方は、買える株の種類が限られてきます。そういう方はミニ株(1株から買える)に挑戦されてもいいと思います。

…以上3パターン紹介しましたが、実は買う株の選び方はまだまだたくさんあります。最初はどれを買おうか迷われると思いますが、それは仕方がありません。株に慣れるにつれて、株に対する考え方にも余裕が出てくると思います。そこで、新たな切り口で株を選んでいけばよいと思います。株は一度買ったら終わりというわけではありませんからね。それに、はじめはみんな初心者です。「いきなり大もうけしてやろう!」と意識せずに、リラックスをしてはじめましょう!

<買い注文の出し方>

これまでの流れで、

「1.ネット証券に口座を開く → 2.自分の口座にお金を振り込む → 3.買う株を選ぶ」

というところまでの準備を終えました。次はいよいよ買い注文を出します! …とは言っても、全然むずかしいことではありません!買い注文の時には、『どの株(銘柄)を、どれだけ(株数)、どんな注文方法で(成り行き注文、指値注文)、いつまでに買うか(注文の有効期間)』を決めるだけなんです。

買う株の銘柄は前のページの段階で、すでに選んであるということにして、その後の「株数」、「注文方法」、「注文期間」についてみていきます。

【1】 株数を決める

欲しい株数を注文に出します。仮に、1万円持っていれば、株価100円の株を100株買うこと(100円×100株=1万円)ができますし、10万円を持っていれば、1000円の株を100株買うこと(1000円×100株=10万円)ができます〔ここでは手数料を考慮していません〕。

株価と売買単位について

(↑ヤフーの株価は470円で100株単位のため、47,000円で買える。マネックス証券の画面を使用。)

…ここで忘れてはいけないことがあります。それは、「単位株制度」です。これは何かといいますと、銘柄によって株を買える単位がまちまちということです(100株と1,000株の単位があります)。

通常取引とミニ株取引

例えば、上の表にあるように、株価が1,000円で『単元株が100株』の銘柄があるとします。この場合、最低の1単位(100株)で購入しても1,000円×100株なので、少なくとも10万円は必要になります。1,000円しか持ってないから1株で注文する!ということは“通常は”できません。

…でもがっかりしないでください。1,000円でも買う方法はあるんです♪それは先ほども出てきた「ミニ株(株式ミニ投資)」という方法です。ミニ株であれば、1株(単元未満株)から買うこともできます。もし1万円持っているなら、10株買うこともできます。ただし、ミニ株を取り扱っていない証券会社もあるので、利用する際はご確認ください。

【株式ミニ投資(単元未満株)を取り扱っている証券会社】

→ マネックス証券

【2】 注文方法、注文の有効期間を決める

まず注文方法ですが、「成り行き注文」と「指値注文」があります。

成り行き注文」というのは、その名のとおりで、買う銘柄だけをあらかじめ決めておき、買い値は相場の成り行きにまかせる注文です。「この株買いたいから誰か株を売ってくださ~い!」という状態です。成り行き注文をすると、あまりにも取引がない銘柄は、とんでもない買い値になってしまうことがありますが、有名どころの銘柄は適正価格で取引されます。
成り行き注文での注文の有効期間についてですが、成り行きの場合は決める必要がありません。その理由は、売り手がいれば、取引が成立する可能性が高いからです。普通であれば成り行き注文を出せば、すぐに成立します。簡単な注文方法です。

指値注文」というのは、その名のとおりで、買い値を自由に設定できます。そのかわり、設定した買い値以下での売り注文がなければ、いつまでたってもその株は買えません。そのため、指値注文は成立するのに時間がかかることが多いです。時間がかかるかもしれないということは、いつまでその注文を出し続けるかを決めなければなりません。注文の有効期間の設定をしない場合で、注文が成立しなかった時は、当日限りでの失効(注文の取り消し)となります。前のページでも触れましたが、失効した場合は改めて成り行き注文をするか、買い値をあげて指値注文するかを検討する必要があります。また、注文をしても取引が成立していなければ、注文の訂正取り消しをすることもできます。

このように、2つの注文方法には良い面と悪い面がありますので、その場に応じた判断で使い分けが必要です。

<板を使いこなす>

株の売買は、『株を買いたい人の注文』と『株を売りたい人の注文』が一致したときに初めて成立します。…ということは、株を売りたい人がいないと株を買うことはできません。こちらが注文を出す前に、【買いたい人はいくらの株価で買いたいのか?売りたい人はいくらの株価で売りたいのか?】という情報を知らないと、株の売買はできないこともあります。

その情報を得るためには、板を見る必要があります。買いたい人の集合体を買い板、売りたい人の集合体を売り板と呼びます。この説明だけでは不十分でピンとこないと思いますので、実際に板の見方について具体的にご説明します。

まず下の表を見てください。これが板と呼ばれるものです(マネックス証券のマーケットボードプロという無料サービスから引用しています)。上段の青い数字部分が売り板、下段の赤い数字部分が買い板です。

例を上げて説明しますと、売り板1,376円のところを見ると、売りたい人が12,000株を指値で注文を出しています。(これは、1人の人が12,000株の売り注文を出しているのか、2人の人が「10,000株」と「2,000株」の売り注文を出しているのかはわかりません。) 同様に買い板で見てみると、1,375円では、11,000株の買い注文を出していることがわかります。

■それでは、あなたが『この株を今すぐ欲しい場合』は、どうすればいいでしょうか?

…答えは、成り行き注文を出すです。すぐに買い注文の出せば、売り板の一番安い値段、すなわち1,376円で買うことができます。“売り注文1,376円の12,000株に自分の買い注文をぶつける』というイメージがわかりやすいかもしれません。(この場合、指値買い注文で1,376円を指定しても同じ結果になります。)

■次に、『この株は欲しいけど、1,376円で買うのは高いからイヤだ!今すぐでなくていいから、できればもっと安く買いたい!』と思った場合は、どうすればいいでしょうか?

…答えは、買ってもよいと思う値段で指値買い注文を出すです。例えば、1,360円で1,000株欲しい場合は、【指値買い注文・1,360円・1,000株】という注文を出してください。そうすると、買い板の1,360円1,000株という表示が1,360円“2,000株”という表示に変わると思います。これは自分で出した注文が買い板の上にのったということです。

現在の株価(1,376円)よりも低い株価で注文を出していますから、注文した1360円より高い買い注文がすべて成立した場合のみ、この株を買う順番がまわってきます。指値を下げるということは、株を安く買える代わりに、買える順番が遅くなるということです。

板を見ずに成り行き注文で買ってしまうと、とんでもなく高い株価で買うおそれがあるので、注文する前にあらかじめ板を確認しておくと安心です。

<株の買い方を考える>

これまでの説明で“株の買い方の手順”については、なんとかできるようになったかなと思います。

ここでは、はじめて株を買うときの注意事項として、「1単元だけ保有するのではなく、2単元以上の複数単元で株を保有すること」をおすすめします。

1、株価が上がった時に迷う判断

例えば、1株10万円の株を1株買ったとします(10万円分購入)。ここで株価が一気に15万円まで上がったとします(15万~10万=+5万

あなたならどうしますか??

おそらく、『株を売って利益確定したい』という気持ちと『もっと上がるかもしれないから売らないでおこう』という気持ちが交錯すると思います。人間は欲張りなので、おそらく後者の方が多いのではないでしょうか?

ここでもし複数単元(ここでは2株とします)持っていたら、と考えてみてください。2株持っていることで、もう1つの選択肢が生まれます!それは、『1株は売って利益確定して、もう1株は売らないで保有する。』ことです。こうすることにより、確実に利益を得ながら、もう1株で、まだ上がるかもしれない局面に挑戦できるわけです!

2、株価が下がった時に迷う判断

さきほどと逆になりますが、今度は株価が下がったときの判断です。株価は同じように10万円とします。

1株だけ保有している場合に、9万円になったとします(-1万円)。株価に影響を与えるような悪い材料が出たわけでもないのに下がっています。

あなたなら損切り(売り)しますか??

この場合、あらかじめ購入時に損切りラインを設定して、9万円になったら自動的に売るという手法もよいと思いますが、もし2株持っていたらどうでしょうか?悪い材料が出ているわけではないので、反発する可能性も十分あります。複数株持っていることにより、『1株は、やむを得ず損切りして、もう1株は反発を期待して保有しておく。』という選択もできます。

株価が上がるにせよ、下がるにせよ、選択の幅が広がります。最低単元株だけの保有は、身動きがとりにくいので、できるだけ2単元以上保有しておくことが望ましいと思います。

…ただ注意していただきたいことは、複数単元といっても、持っている資金をいきなり全額投資することはいけません! 株価が下がった場合なんともなりません(ナンピン買いもできない)し、分散投資ができないので、リスクが非常に高いです。

<株を売ることについて>

「株式投資は買い時よりも売り時のほうがむずかしい!」とよく言われます。買ったときよりも株が上がっていたとしても、それは含み益の段階であって、まだ利益は確定していません。売ることによって(利食い)はじめて利益が確定します!

売り時のほうが難しいと言われるゆえん、それは人間心理が絡んでくるということです。株式投資は人間が行なうものです。当然感情が入りこんできます。そうするとどうなるか…、もうかりはじめたら、まだもう少しいけるんじゃないかと思います。損をし始めたら、もうちょっと持っておけばそのうち上がるんじゃないかと思います。人間は自分の考え方に都合がいいものです。しかしそれは考えものです。実際にそんなことをしていたら、いつまでたっても売れませんからずーっと勝てません!

それでは、どうしたらいいでしょうか?

…こういう方法はどうでしょうか?あらかじめ買うときに売り値をシミュレーションしておきます。買ったときの株価が1,000円としたら、「1割アップの1,100円になったら売ろう。」もしくは、「1割ダウンの900円になったら売ろう(損切り)。」といった感じです。もちろん状況に応じた判断は必要ですが、最初から自分なりのルールを持っていれば売り時に迷う心配がなくなりますね。

これは一つの例でしたが、自分で売り時ルールを作っていけばよいと思います。「利食い千人力」という格言もありますから、積極的に売ることも必要だと考えてください。

<売り注文の出し方>

「売り注文の出し方」は買い注文の出し方と基本的にほとんど同じです。買い注文の出し方の「買う」という部分を「売る」に変えればよいだけです。株を売るときには、「売る銘柄、売る株数、注文方法、注文の有効期間」を決めてください

まずはじめに、今は株を売ろうとしているわけですから、おそらく売る銘柄は決まっていると思います。次に売る株数ですが、いきなり持っている株をすべて売ってしまう必要はありません。(もちろん、1単元=100株で100株しか持っていなければ、すべて売るしかないですが…)。「まだ上がりそうだけど、売ろうかどうしようかなぁ?」と迷っているときは、半分だけ売ってもよいのです。ここでもその場に応じての判断が必要ですね。

次に注文方法ですが、売るときは成り行き注文をおすすめします。初めて売ろうと考えるときは、たいてい株価が下がっていることが多いものです。少しでも高く売ろうとして指値注文で高く構えていると、株価が下がっていき、結果的にさらに低い株価で売ってしまうことになるからです。慣れるまでは、成り行き売り注文で行きましょう!成り行き売り注文であれば、注文の有効期間は考える必要もありません。

<株にかかる税金について>

株でもうけたときには、利益に対して『税金』がかかります(課税)。納税は国民の義務ですからしかたありませんね…。税金がかかるのは、特に株に限ったことではなく、所得にはたいてい課税されます。例えば、身近な貯金の場合では利息がついたときに、利息に対して20%課税されます。税金で20%取られますから、もらえる分が本来の80%に減ってしまうわけです。株もこれと似たようなことになっています。

株の値上がり益に対して「20%」課税されますし、株の配当にも同じく、「20%」課税されます。2013年までは軽減税率があったので、税金の支払いは「10%」で済んでいたのですが、期限が切れたため、通常の20%に戻りました。

その代わりに、NISA(ニーサ)という制度が始まりました。通常の証券口座に加えて、NISA口座を作っておくと、年間120万円までの取引に対して、儲かった利益はすべて無税(0%)となります。証券口座を作った後に、NISA口座も準備しておくと便利です!(SBI証券の場合、NISA口座での国内株式の売買・海外ETF’(買)手数料が永久に無料です。〈2017年4月26日現在〉)

 こういう話をしてから言うのもおかしいですが、払う税金のことはしっかり儲かってから考えればいいことですね…(笑)。儲かってないときは、税金を払う必要はありませんので。

<2014年1月追記>

◎東日本大震災の復興増税(復興特別所得税)が所得税に適応されるため、2013年1月から「株の値上がり益」、「配当金」ともに細かく増税となります。(所得税分に対して2.1%の上乗せ)
2013年1月~ 10.147%  2014年1月~ 20.315%

<税金の払い方>

さて、ここでは株によって得た所得に対しての税金の払い方を見ていきます。 『税金を払う』と聞くと、何かめんどくさいような感じがしますが、実は簡単なんです! なんと、税金関係(株の売買益)は証券会社が代行してくれるのです!!(特定口座&源泉徴収ありを選択した場合)

ただ、代行してもらうためには、少しだけ手続きが必要です。それは、証券会社に口座を作るとき、特定口座を選択するのです。さらに、源泉徴収アリ(天引きして納税)を選べば万全です。本来ならば、3月に確定申告をおこなわなければなりませんが、特定口座&源泉徴収アリを選択することにより、自動的に納税がおこなわれますので手間が省けます。

もし、源泉徴収ナシを選んだ場合どうなるか?ということですが、その場合は、証券会社から送られてくる年間の取引報告書を使って、自分で税務署に行って確定申告をすることになります。

それでは、「なぜ手間がかかるような“源泉徴収ナシ”という選択肢があるのか?」という疑問ですが、なんと、サラリーマンの方は給料以外の所得が20万円未満の場合は非課税なのです。つまり、『株売買益(譲渡所得といいます)が1年で20万円以上利益確定をしない見込みの方(予測不能…笑)』は、売買益に税金がかかりませんので、源泉徴収ナシを選んだ方が賢いことになるのです…(汗”)。(源泉徴収ナシで20万円以上儲かった場合は、必ず税務署に行ってください)

面倒な手続きをしたくない方は、特定口座&源泉徴収アリを選択!

最新ニュース

2016年1月から、税制変更により『株式・投資信託等』と『債券・公社債投信』との損益通算ができるようになり、3年間の繰越控除が適用されるようになりました!

<損益通算と譲渡損失の繰越控除>

なんだか難しそうなタイトルになってしまいました…(汗”)。このページを簡単に言うと、株で無駄な税金を払わないようにしよう!ということです。

あまり考えたくないことですが、株式投資をするにあたって損失が発生することがあります。100%利益を出し続けるのは無理に近いですので…。「いやな出来事はすぐに忘れてしまいたい!」というのが人間の心理なのですが、ちょっと待ってください!

株で出てしまった損失を有効活用する方法があります。それは損益通算と譲渡損失の繰越控除です。損益通算とは、『1月~12月までにおこなわれた売買を計算し、その利益と損失を合計して、最終的に利益がでたか損失になったかを算出すること』です。これにより、次のようなケースの場合、税金が返ってきて節税できます。

<複数の証券会社を利用し、利益と損失が出ている時>
特定口座を開いていて、源泉徴収ありを選択している場合、一方の証券会社で取り扱った株で損失が出ていても、他方の証券会社で利益がでた株を売却した時には自動的に税金が引かれてしまいます(同一の証券会社内では、自動処理してくれます)。

…というしくみですので、一方の口座で利益が出て、他方の口座で損失が出ている時には、この方法が有効に使えることになります。年度末の確定申告期間中に確定申告することで、利益と損失を相殺することができ節税効果があります。もし確定申告をしないと、本来払わなくてもよい税金を利益が出ている口座から取られてしまいます

損益通算をしても、まだ損失分のマイナスが残っている場合は、さらに譲渡損失の繰越控除という方法が使えます(株の売買損益は、“譲渡所得”という分類です)。これは、『その年のマイナス分を向こう3年の利益と相殺できる』という制度です。年間ベースでマイナスが確定した時、翌年の3月15日までに税務署に確定申告する必要があります。これをやっておけば、そのあと3年は、利益が出ても損失の範囲内であれば税金を取られません(注:確定申告は毎年必要です)。

…ここで紹介した方法はすべて自分で手続き(確定申告)を取らないとダメです。証券会社は年間の報告書は出してくれますが、税金の還付手続きまではやってくれません。少々面倒ではありますが、確実に節税効果があるので、年間ベースで損失が確定してしまった場合にはぜひおこなってみてください(詳細は、お近くの税務署にお問い合わせください)。

損益通算と譲渡損失の繰越控除を有効活用しましょう!