基礎知識：リスティング広告の表示位置を決める品質インデックス（スコア）とは

キーワードの入札金額を上げるだけでは、広告の表示位置に影響しないことがあります。それはクリック率などを考慮した品質インデックス（スコア）という内部的な指標がはたらいているからです。その改善方法を紹介。

リスティング広告では、掲載される順番（掲載順位）がクリック率に大きく影響してきます。
そのため、多くのユーザーにクリックをしてもらうためには掲載順位を上げる必要があります。
しかし、掲載順位は単純な入札単価の金額で決まるとは限りません。

掲載順位を左右する要因としては、GoogleやYahoo!が定めるルールによって決定されるのです。
それを品質インデックス（スコア）とよび、リスティング広告を運用するうえで必ず知っておくべき知識とも言えます。

本記事では、品質インデックス（スコア）の説明と、実際に運用している広告が、どれくらいの品質インデックス（スコア）なのかを確認する方法についてご紹介します。

品質インデックス（スコア）とは

リスティング広告は、キーワードに入札単価を決めて、広告出稿します。このとき、前述でもお伝えしたように、『入札単価が高い』＝『有利な位置として上位表示される』とは限りません。

具体的には、入札単価もひとつの要因ではあるものの、GoogleやYahoo!が定めるルールによって決定された品質インデックス（スコア）が関係しています。
その品質インデックス（スコア）は、広告のクリック率や広告とキーワードとの関連性などによって評価が決められており、Yahoo!、Googleともに、10段階評価となっています。

例えば、あまりにも低い品質インデックス（スコア）の場合は、そもそも広告が表示されなくなることもあるため、品質インデックス（スコア）は確認しておきましょう。

品質インデックスの特長

・検索クエリ（ユーザーが検索した単語）と広告文が一致していれば上がりやすい。

・供給が多くなると競合度があがりＣＰＣ（クリック単価）が上がる（閑散期）。

品質インデックス（スコア）の確認方法

それでは、実際に出稿している広告の品質インデックス（スコア）がどれくらいなのかを確認する方法について、以下でご説明していきましょう。

Yahoo!プロモーション広告の場合

１．Yahoo!プロモーション広告にログインし、「スポンサードサーチ」をクリックします。
２．「キャンペーン管理」タブをクリックし、キャンペーンを選びます。
３．「キーワード」をクリックしますとキーワードがリストアップされます。

４．キーワードの表内に「品質インデックス」があり、クリックしますと、そのランクが表示されます。

Google AdWordsの場合

１．Google AdWordsにログインします。
２．キャンペーン画面に移動し、「キーワード」をクリックします。
３．キーワードごとに「ステータス」が表示されますので、吹き出しマークをクリックしますと、その品質スコアを確認できます。

Google AdWordsは広告ランクも関係してくる

Google AdWordsのみ、掲載順位を決定する要因がもう1項目存在します。
それは、広告ランクと呼ばれる値で、以下のような方程式で求める事が出来ます。

入札価格 × 品質スコア = 広告ランク

例えば、Google AdWordsで、入札単価100円で品質スコア5のキーワード(A)と、入札単価90円で品質スコア6のキーワード(B)がありましたら、その掛け算で(A)は500円、(B)は540円となりますので、(B)の広告のほうが入札単価は低いながらも、上位に表示されることになります。
つまり、広告ランクを上げるための要因としても品質スコアを高めることは非常に重要だということです。

広告ランクについて

品質インデックス（スコア）の改善

前述のように、品質インデックス（スコア）は低い入札単価でも、上位表示に影響するため、品質インデックス（スコア）の改善を常に続けることが重要です。

品質インデックス（スコア）を改善するために重要な事は、ユーザー目線で考えることです。
例えば、どのようなキーワードで検索したとき、どのような広告文が表示されればユーザーがクリックしたくなるのかといったユーザーの心理状態を考察することです。

そのうえで、品質インデックス（スコア）の低い広告は、キーワードに対して、文章は適切か、そもそもキーワード自体が広告をクリックしたくなるようなものなのか、をしっかり吟味し、その精度を上げましょう。

最初から100点満点のリスティング広告ができるわけではありません。重要なのは、出稿後に成果や状況をしっかりとチェックし、精度を日々あげていくのだ、という気持ちと行動です。試行錯誤の繰り返しが、品質インデックス（スコア）の向上につながります。

まとめ

品質インデックス（スコア）は、Yahoo!プロモーション広告やGoogle AdWordsなどで、クリック率などを加味した、内部的な格付けです。
Google AdWordsの場合は、広告ランクも指標の1つに加わります。
品質インデックス（スコア）や広告ランクは、ユーザーのためにも役立つ指標（最適な広告かどうか）であり、広告主はその品質インデックス（スコア）を確認しながら、日々、広告の精度をあげるべく、試行錯誤することが重要です。

クリックされる広告は、ユーザーの興味をひいていると言えます。よりユーザーに興味をもたれる出稿をしたいものですね。

ここがポイント！

・品質インデックス（スコア）は、広告文の表示位置に影響する。
・品質インデックス（スコア）は入札単価だけでなくクリック率など他の指標も加味される。
・Google AdWordsの場合は、広告ランクも指標に加わる。
・品質インデックス（スコア）を改善するには試行錯誤が重要。