新規開拓・アプローチの基本

 

 

1、有力な見込み客を見つけ出す

 

■見込み客の「質・レベル」を判定する

成約率の少なそうなお客様に時間を割く必要はない。

  • <レベルA>の見込み客
  • ・紹介者が仲介してくれる
  • ・すでに面識があり興味を示してくれた
  • <レベルB>の見込み客
  • ・イベントに来たことにある
  • ・資料請求をしてきたことがある
  • <レベルC>の見込み客
  • ・自社のことも知らない
  • ・こちらも相手の情報が少ない

 

■見込み客情報の入手先、入手法

●資料請求してきたお客様は有力

商品カタログなどを請求してきたお客様は有力な見込み客となる。

●イベントに訪れたお客様は有力

展示会や見本市などで自社ブースを訪れたお客様は質が高いです。

●昔のお客様を掘り起こす

最近、お付き合いはないが、過去に取引実績のあったお客様。ミスやトラブルにより迷惑が掛かった場合などがあったら謝罪から始めなければならない。

●業界団体の加盟社リストなどを活用する

自社の商品・サービスを利用する可能性がある業種の業界団体、または各地の商工会議所の集まりなどに加盟している会社の名簿を入手して、その中から見込み客を見つけ出す。

●会社のHPから見つける

インターネット上に公開された各社のHPは、見込み客探しの重要な手掛かりとなる。メリットはその会社の規模や事業内容、連絡先などの情報が正確につかめることです。

●ライバル会社の顧客を調査する

競合する他社の商品・サービスをすでに導入している会社は、自社にとっても見込み客となる

 

■粘り強く、あらゆる可能性を追求

・雑誌、他業種、業界紙などをこまめに注意する。

 

 

2、新規開拓の電話アポのセールストーク

 

■電話アポの流れ

<START>挨拶と自己紹介→要件を一言で伝える→担当者へ取次を依頼(断られたら相手の情報を少しでも聞き出す)→(取り次いでくれたら)改めて挨拶と自己紹介、担当者の名前を伺う→要件を簡潔に伝える→相手の興味・反応を引き出す→訪問の希望を伝える(断られたら相手の情報を少しでも聞き出す)→訪問日時を決める<GOAL>

■担当者への取り次ぎを依頼する

  • <受付をお願いする>
  • 営業「お忙しいところ失礼いたします」
  • 営業「初めてお電話させていただきます」
  • 営業「お世話になっております」
  • <簡単な自己紹介>
  • 営業「私はA社の○○と申します」
  • 営業「私はOA機器の販売しておりますA社の○○と申します」
  • <用件を一言で話す>
  • 営業「本日は○○のご案内のためにお電話をさせていただきました」
  • <取次を依頼する>
  • 営業「○○をご担当の方をお願いいたします」
  • 営業「○○の件についてお伺いしたいのですが、ご担当の方をお願いいたします」
  • <取次を断られた時>
  • お客様「担当者は外出しております」
  • 営業「恐れ入りますが、何時ごろお戻りでしょうか」
  • お客様「3時ごろになります」
  • 営業「それでは、その頃にもう一度お電話させていただきます」

  • お客様「担当者は今おりません」
  • 営業「失礼ですが、ご担当者の方のお名前を教えていただけますか」
  • お客様「担当は○○です」
  • 営業「ありがとうございます。それでは明日、改めまして小川様にお電話させていただきます」
  • →今後は担当者に直接電話できる
  • ————————————————————————-
  • 営業「営業の電話はお断りしております」
  • 営業「失礼いたしました。それではご担当者の方にご挨拶だけでもさせていただけますか」
  • →ご挨拶だけという言い方でつないでもらう

 

■取り次いでもらえたら

  • <担当者の名前を確認し、挨拶と自己紹介する>
  • 営業「○○様でいらっしゃいますか。お忙しい所すみません。私は○社の○○と申します」
  • 営業「○○様でいらっしゃますか。お時間を1,2分いただいてもよろしいでしょうか。私は中古OA機器の販売をしておりますA社の○○と申します」
  • <用件を簡潔に伝える>
  • 営業「本日はOA機器の中古販売をご案内のためにお電話させていただきました。リースをご利用なさっている皆様にはコストの大幅な削減につながるご提案です」
  • →お客様のメリットを話す
  • 営業「本日はWEB広告の分野で急成長されている御社に、当社のサービスをご紹介いたしたく、お電話差し上げました」
  • →相手の会社を立てながら話す
  • 営業「このたび新商品の開発に成功しましたので、ご担当者様にいち早くご案内いたしたく、ご連絡させていただきました」
  • →連絡した理由を話し、いち早く電話したという熱意を伝える
  • <相手の興味や反応を引き出す>
  • 営業「御社でのOA機器はリース契約でご利用ですか」
  • →すぐに答えられる質問で反応を伺う
  • お客様「ええ、リースです」
  • 営業「弊社では2009年度以降に製造された中古品を取り揃えております。新品に近い状態の機種が中古価格で購入できると皆さまにご好評いただいております」

  • 営業「今までのご不満を解決する画期的なサービスです。○○新聞でも紹介されており、安心してご利用いただけます」
  • →安心感を与える

  • 営業「すべて手作業で製作しているので数量限定の販売をしております。そのため厳選させていただいたお客様だけに直接ご連絡さしあげております。」
  • →なぜ電話セールスしているかの理由を述べる、選ばれたお客様ということを伝える

 

■訪問の希望を伝える

<相手が会おうと思えるように投げかける>

  • 営業「今回はキャンペーン期間として特別価格での案内です。お忙しい所恐縮ではございますが、来週15分ほどお時間をいただける日はございますか」
  • →手間をとらせないことを伝え、面会をお願いする

  • 営業「数量が限定されておりますので、早めにお話しさせていただければ幸いです。○月○日の11時はオフィスにいらっしゃいますか?」
  • →日時を具体的に指定して訪問のお願いをする

  • 営業「必ずご満足いただける商品を取り揃えておりますので一度お伺いして詳しいご説明をさせていただけませんか」
  • →自信を伝える

 

<いったん断られた時の対応>

  • お客様「その時間は忙しいんだよね」
  • 営業「それでは、午前ではなく午後のお時間ではいかがでしょうか。○月○日知の午後4時はオフィスにいらっしゃいますか?」
  • →一度断られても、次の日程案を出す。
  • お客様「時間がないんだよ」
  • 営業「それは残念です。ではまず資料を送らせていただいてもよろしいでしょうか。お忙しいとは存じますので、その後、資料の内容をかいつまんでご説明に伺います」
  • →資料送付の承諾をもらう、資料を送った後に訪問する旨を伝える

<完全に断られた時の対応>

  • 営業「今回は誠に残念ですが、次の機会によろしくお願いいたします」
  • 営業「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」
  • 営業「貴重なご意見をいただき、ありがとうございました」

<アポが取れた時の反応>

  • 営業「貴重なお時間をいただきありがとうございます。○月○日の午後4時に御社にお伺いします」
  • 営業「ありがとうございます。当日はシステム担当者の○○とともにお伺いします。どうぞよろしくお願いいたします」

 

 

3、成約率の高い紹介セールストークの仕方

既存客や外部の協力会社から紹介してもらうのが、安全・確実な開拓となる。

■紹介セールスの流れ

紹介セールスは通常の営業とは違い、関係者間の親密な人間関係の上に成り立っています。

  • ①紹介者を探す・・・「A社のB部長に頼んでみよう」
  • ②紹介者に依頼する・・・「B部長、どなたかご紹介くださいませんか」
  • ③紹介者が承諾、見込み客を紹介「それならC社のD課長に聞いてみなさい」
  • ④紹介先にアプローチ、商談「B部長の紹介でご挨拶に伺いました」「話は聞いているよ。新製品のひょうばんがいいらしいね」
  • ⑤紹介者に進歩上昇を報告「来週、C社へお見積りをお届けします」「順調に進んでいるようだね。D課長によろしく」
  • ⑥紹介先と成約「ご契約いただきありがとうございます。」「B部長はいい人を紹介してくれた」
  • ⑦紹介者に報告、謝礼「おかげさまで契約がとれました」「D課長も喜んでいたよ」

 

 

5、飛込営業の仕方

■飛込営業のコツ

  • 1、飛込先を選ばない
  •  たいていは訪問エリアを決めて、ローラー方式で1件ずつ訪問するものだが、その飛込先を選ばないこと。先入観は捨てるべき。
  • 2、達成目標を決めておく
  • 3、身なりを整えマナーを守る
  •  明るく、礼儀正しく、挨拶する
  • 4、30秒、1分で話せるセールストーク
  •  「はじめに対応してくれた人」への30秒トーク、担当者が出てきたときの1分トークをあらかじめ用意しておく。挨拶、自己紹介、要件。
  • 5オリジナルのセースルツールを作る
  •  パンフレットや購入事例者などわかりやすいものを作っておくべき。
  • 6、適度に休憩してリフレッシュする
  • →担当者が出てきたら「お忙しいところ、突然、お邪魔しまして申し訳ございません。私○○社の鈴木と申します。本日は○○のご案内にお伺いいたしました」。断られたら「よろしければ私の名刺と、商品をご案内する資料を置いてまいりますので、ご担当者様にお渡しください」

 

 

6、飛込営業のセールストーク

■受付での挨拶(法人への飛び込み)

法人の飛び込み営業では、まず取次を頼む。トークの流れは、「挨拶→社名・名前を伝える→要件を一言で伝える→取次を頼む」の順。挨拶はおはようございます、初めまして、いつもお世話になっております。会社の規模などによって取り次いでもらう相手が違ってくる。基本は担当者様だが少数であれば社長様をお願いいたします。になるかもれない。

・営業「おはようございます。私、○○コンサルティングのヤマモト達也と申します。本日はお約束はいただいてはおりませんが、就業規則に関するコンサルティングのご案内にお伺いいたしました。社長様をお願いできますか」

・営業「お世話になっております。私、B社の佐藤愛と申します。本日はコーヒーサーバーの無料設置キャンペーンのご案内に参りました。オフィスの件でお伺いしたいのですが、ご担当の方をお願いできますでしょうか」

■断られた時の対応(法人への飛び込み)

取次で断られることは多いが、そこであきらめてしまってはいけない。少しでも情報を得れるように努めよう。取次の人の名前をもらうことで「取次の人が担当者に資料を渡すことに責任を感じる」「次回、同じ人に会った時、説明を省ける」「粗品などを渡す時は同じ人に渡すことで関係を深める」ことができる。

・営業「そうですか。それでは名刺と資料だけでもお渡ししていただくことは可能でしょうか」受付「承知しました」「失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいですか」「私ですか?吉野と申します」「吉野様ですね、それではどうぞよろしくお願い致します」

・受付「そういった営業はお断りしております」「分かりました。お忙しいところ、ご対応くださいまして、ありがとうございました。またの機会に、○○のことで私どもに何かご相談いただけることがございましたら、よろしくお願い申し上げます」

 

■担当者に用件を話す(法人への飛び込み)

挨拶、自己紹介をした後で、用件を伝えるこちらの提案に興味があるかどうかを、質門を交えるなどして見極める。

・営業「お時間をいただき、ありがとうございます。私、○○コンサルティングの山本達也と申します。現在、私どもではサービス残業対策として就業規則の見直しをお勧めしております。お忙しいとは存じますが、10分ほどお時間をいただき、概要を説明させていただけないでしょうか」

→忙しいと断られることを先に回避する

・営業「先日、セールス残業の訴訟で会社側が敗訴した事例がありました。御社では就業規則の変更はもうお済みですか」お客様「いいやまだしていない」営業「皆様きになっておりながら手をつけられない、というケースがほとんどのようです。ただ、変更が遅れたために多額の賠償金を支払うといったことだけは避けたいですよね。そこで私どもでは、サービス残業に焦点を当てた就業規則の変更をご提案しております」

→ニュースを提示して興味を示す。

 

■はじめの挨拶(法人への飛び込み)

お客様がもっとも警戒しているのは「押し売り」。ドアを開けたら最後、無理やり売りつけられるのではないか、としんぱいしている。個人の飛び込みでは売ってやろうという気持ちは閉じていたほうがよい。興味を持ってもらう程度でよい。

・営業「おはようございます。○○社の山本達也と申します。お客様のキッチンをオール電化にできるかどうか、無料診断をさせていただいております。また、省エネのアドバイスもさせていただいております。5分ほどお時間をいただけませんか」

→売るという気持ちを前面にださず、お客様の役に立つことをアピール。

・営業「こんにちは。○○保険の山本達也と申します。このたびこの地域を担当させていただくことになりました。ご挨拶代わりに、現在ご加入中の保険について無駄な保険を省くための無料相談を行っております。」お客様「なんでしょうか」営業「お客様は、保険は何年前に変更されましたか?」

→売るのではなく相談程度と示す。相手がすぐに答えられる質問をする

 

■断られたときの対応(法人への飛び込み)

断られたからといって、そのまま帰るのでは訪問した意味がない。最訪問する旨を伝えたり、名刺やパンフレットを渡すなど、何らかの結果を残していくこと。

・営業「本日はせーするではなく、PRのために参りました。ご近所の皆様にも、エコカーに対するご意見を伺っています」

お客様「今ちょっと手が離せなくて」営業「失礼いたしました。それでは、またの機会によらせていただきます。そのときはどうぞよろしくお願いいたします」

→みんなに意見をもらっていると言う、再訪する旨を伝える

・営業「それでは、またの機会によろしくお願いいたします。太陽光発電に補助金が下りる期限が今年の3月末までとなっております。私の名刺とパンフレットをポストに入れさせていただきますので、何かありましたら、いつでもご連絡くださいませ。」