履歴書について

<履歴書の種類>

一、履歴書の種類(テンプレート)サイズコンビニプリント方法履歴書を手書きにするかどうかの判断

二、履歴書について(職務経歴書との比較、規格、細かい注意点)

<履歴書の書き方>

一、手書きする場合の注意点、パソコンで作る場合の注意点

二、日付、住所、印鑑、写真、学歴、職歴(基本データ)

三、資格、趣味、特技、健康状態、志望動機

四、自己PR、通勤時間、本人希望欄、扶養家族欄

<履歴書の提出方法>

一、履歴書の折り方、郵送する場合、添え状の書き方、履歴書在中の書き方

二、持参する場合、メール送る場合

1、履歴書の種類

履歴書のテンプレートは、JIS規格である程度のフォーマットが定められているものの、明確に「この項目でなければならない」という形はありません。このページでは、項目の異なる複数の履歴書テンプレートを4種類ご用意しましたが、まずは次にご紹介するJIS規格の履歴書テンプレートか、経歴に自信がない人向けのテンプレートのいずれかを使ってみて下さい。

一、経歴に自信がある人向け・JIS規格の履歴書テンプレート

JIS規格に準拠した、最もスタンダードな履歴書です。氏名・住所・経歴・資格といった基本的な項目以外の項目は、「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」から1つだけ好きな話題を選択して記入する枠が1つのみ。まさに必要最低限の内容は、経歴に自身があり、できるだけ手早く記入を済ませたい人に向いています。「趣味・特技」といった欄に苦手意識を感じている人にもピッタリ。

二、経歴に自信がない・職歴が少ない人向けの履歴書テンプレート

JIS規格の履歴書ではアピールしきれない、という人向けに、項目を追加した派生版の履歴書が世の中には多く出回っています。この「職歴が少ない・経歴に自信が無い人向けの履歴書テンプレート」は、社会人経験の浅い人や経験者数が少ない人に適した履歴書。経歴欄の面積を狭くした代わりに、「趣味」「特技」「長所・短所」「健康状態」「志望動機」「自己PR」欄を設けています。

その他の履歴書

一、項目が「志望動機・自己PR・趣味・特技」の履歴書テンプレート

経歴には自信がないけれど、「長所・短所」を上手く書けるかわからない、もう少し書く項目を減らしたい、という人向け。

二、項目が「志望動機・自己PR・長所短所・健康状態」の履歴書テンプレート

同じく経歴に自信がない場合で、「趣味」「特技」の欄の記入を避けたい場合にオススメ。

三、項目が「志望動機」「自己PR」で「経歴欄が広め」の履歴書テンプレート

職歴が多い人向けに、経歴欄を拡大したフォーマット。JIS規格では1つしかなかった記入項目が増え、自己PRと志望動機を両方書けるようになりました。

2、履歴書のサイズについて

履歴書のサイズはB5とA4の二通りしかない

A3、A4、B4、B5、A判、B判…。

ネットやお店を見渡すと、様々なサイズの履歴書が目に飛び込んできます。ですが、実のところこれらは単なる呼び方の違い。履歴書には、大きく分けて2つの種類しかサイズがありません。

A4サイズ履歴書(210 × 297 ミリ)

日本標準規格のA4サイズ(ヨコ210×タテ297ミリ)に準拠したもの。但し、A3(257×364ミリ)を二つ折りの状態として、A4としている点が注意。そのため「A3判」「A判」という名前でも呼ばれることがある。

 B5サイズ履歴書(257×182ミリ

日本標準規格のB5サイズ(ヨコ257×タテ182ミリ)に準拠したもの。A4サイズよりも一回りほど小さい。二つ折りの状態を広げると、B4(257×364ミリ)となる。そのため「B4判」「B判」という名前でも呼ばれることがある。

A4サイズは広げるとA4のちょうど2倍のA3に。B5も同様に2倍のB4に。

日本標準規格では、A3の半分がA4、A4の半分がA5…(B判も同様)と、倍々で紙サイズが定義されています。履歴書は、他の応募書類と合わせて封筒やファイルに入れるため、折って使われるのが一般的。

必ず横長の用紙を真ん中で二つ折りにした形状で販売されているため、広げればA3やB4サイズでも、A4やB5という呼称が一般化しているのです。

企業からA4サイズを指定されたからと言って、A4のコピー用紙で履歴書を作ったりすることのないよう、注意しましょう。


■履歴書のサイズの選び方

転職も就職もバイトも…基本はA4・B5どちらも可

2種類ある履歴書ですが、特に企業側から指定がなければ、どちらのサイズを使っても構いません。それは、社会人であってもアルバイトであっても、就職活動であっても変わりません。

確かに少し前まではB5サイズ履歴書が一般的で、A4サイズはほとんど売られていませんでした。ですが、近年ではA4サイズも広く普及し、どちらのサイズも一般的と言える状況になっています。したがって、履歴書のサイズそのものの違いで採用に響くほど悪印象やマナー違反と捉えられることは、ほとんどありません。

サイズで選ぶより、内容(項目)で選ぶ重要性

A4・B5の2サイズしかない履歴書ですが、その種類は実に様々。

  •  コクヨ株式会社の履歴書…18種類
  • ナカバヤシ株式会社の履歴書…5種類
  • 日本法令…23種類(印刷用用紙を除く)
  • アピカ株式会社…18種類

ほか、廣済堂、マルアイ、ショウワノート、デザインフィル、うずまき、サンノート、菅公、プラスアルファ等のメーカーからも独自の履歴書が発売されています。

数十種類の履歴書は、パッと見は同じものですが、あるものは「自己PR」欄があったり、「志望動機」欄が無かったり、「趣味・特技」欄がある・ない、「長所・短所」欄がある・ない、「免許・資格」欄が履歴書の1/3近くを占めている、「経歴」欄が大きい、など…各項目が異なっています

人によって「この履歴書は書きやすい」「この履歴書は書きにくい項目ばかり」ということがあるため、まずは自分に合う履歴書を選びましょう。サイズ選びはその次です。

できるだけ自分に合った、書きやすい項目の履歴書を選ぶ

  • 免許・資格をあまり多く持っていない人→免許・資格欄の広くないもの
  • 特技でアピールしたい人→特技欄が取られているもの

書きたいことが多い人はA4・あまりない人はB5

内容(項目)で選んだ履歴書が1サイズしか売られていない場合なら、迷うことはありませんね。ですが、もしもサイズが2通りあったとしたら? その場合も答えはシンプルです。

「文字数が多くなるため少しでも記入スペースが広い方が良い」という場合はA4を選びましょう。

逆に「あまりたくさん書ける自信がない」という場合はB5サイズを選び、少しでも余白を作らないようにすると良いでしょう。

但し、B5判もじゅうぶん情報量としては企業の要望を満たしていますから、A4を使わないと内容が簡素に思われる、ということはありません。

「それでも自分に合うサイズがわからない…」という場合は、自分が応募する採用枠(転職・就職活動・アルバイト)では、どちらのサイズがより一般的かを参考にすると良いでしょう。

積極的に採用活動を行っている上場企業の人事部門に調査を行いました。「より一般的な方のサイズを使いたい」という場合は、参考にしてみて下さい。


■状況別・適切な履歴書のサイズ

就職活動の場合…A4が6割、B5が4割

新卒採用の窓口に寄せられる就活生の履歴書は、全体のうち6割以上がA4サイズです。おそらく、大学側のフォーマットにA4が多かったり、最近の就活本や就活サイトが新しく普及しているA4サイズを推奨しているからでしょう。

企業側としても、学生アンケートや評定表、適性検査の結果など…A4の社内書類と一緒に管理することが多いため、A4サイズで頂いた方が取扱いがしやすい印象はあります。とはいえ、履歴書のサイズで選考上の有利・不利を決めることはありません。

転職(中途採用)の場合…B5がやや多め

転職者の場合、紹介会社などのエージェントでA4サイズが推奨されていますが、B5サイズの方が多い印象を受けます。これは、現在の30代以上など、5~10年前に履歴書を記入した行ったことがある人にとっては、B5サイズが一般的という印象が定着しているからでしょう。

但し、パソコンで用紙を作成してくる人は、ワード等の初期設定の都合かA4が多く見られます。職務経歴書や送付状、英文履歴書など、同封されている他の書類がA4サイズなので、A4の履歴書を使うと綺麗に見える、というメリットはあるものの、企業側もB5サイズに見慣れているため、どちらの場合も不利になることはありません。

アルバイト・パートの場合…B5が多い

アルバイトの場合も、B5判を多く見かけます。そもそもアルバイト・パート用履歴書として売られているものにB5サイズが多い上、年配のパートタイマー層にはB5サイズがなじみ深いから、ということもあるでしょう。正社員募集に比べてそれほど書類内容が重視されないアルバイト・パートでは、あえてA4サイズを選ぶこともないでしょう。

但し、社員化を前提としたアルバイト募集や、倍率の高い人気のバイト求人に応募する際は、A4サイズをびっしり埋めて、熱意をアピールするというのも手です。

企業からのサイズ指定がある場合は必ず厳守

履歴書のサイズはどちらでも構わないと述べましたが、これはあくまで企業からの指定がなかった場合のこと。「A4サイズの履歴書を」「B5サイズの履歴書を」など、具体的に指定があるときは、必ずその指示に合わせましょう。

呼び方が違っても慌てないこと

  • A判・A4判・A3判…A4(A32つ折りのサイズ)でOK
  • B判・B5判・B4判…B5(B42つ折りのサイズ)でOK

■履歴書自作派がA3・B4プリントをする方法

家庭用のインクジェット・プリンタでは、ほとんどの場合、A3やB4の出力は不可能です。

かといって、A4やB5の用紙で片面ずつ出して提出するわけにもいきません。そんなときオススメなのが、コンビニのネットワーク・プリントサービス。

コンビニのレーザープリンタはB4やA3などの大型サイズにも対応しています。一昔前は家で印刷したA42枚の履歴書用紙をつなぎ合わせてコピーするしかありませんでしたが、現在はデータを持ち込んでのプリントアウトが可能に。

【使い方】

  • 自宅で履歴書フォーマットを作成(wordやPDFなど対応するファイル形式で保存)
  • 各コンビニのネットワーク・プリントサービスにログイン
  • 履歴書ファイルをストレージにアップロード
  • お店のレーザープリンタで出力

もしも自宅にネット環境がない場合も、USBメモリで接続が可能。詳しくは各コンビニのページをご覧下さい。

手書きの場合は自作用紙よりも購入品の方が無難

コンビニにしろ家庭用プリンタにしろ、コピー用紙に印刷したものは、市販の履歴書に比べて紙が薄く、面接官によっては「手書きなのに用紙がしっかりしていない」「PCで作ったなら文章もPCで打ち込めばいいのに」と違和感を抱くケースも。自作の履歴書を出す場合は、パソコン作成OKのところに限っておいた方が無難です。また、その場合も、あえて自作した紙に手書きで書く必要はありません。


■履歴書以外の応募書類のサイズ

証明写真はA4・B5どちらも3cm×4cm。但し一部例外アリ

証明写真の一般的なサイズは3cm×4cm。A4・B5ともにこのサイズの写真を貼れる場合が多いでしょう。ですがB5では、用紙自体が小さいため、2.4cm×3.6cm等のやや小さな証明写真を指定される場合もあります。念のため履歴書を選ぶ際には確認しておきましょう。

職務経歴書・英文履歴書・送付状(カバーレター)はA4

職務経歴書や英文履歴書、送付状など、転職時に同封する応募書類は、履歴書と違って市販のフォーマットがありません。原則的にA4サイズで作成するのが一般的です。自己PR書や課題レポート、企画書、作品集など…これ以外に同封する書類がある場合は、できるだけA4サイズで統一すると良いでしょう。

履歴書を入れる封筒は角形A4か角2号

履歴書がA4の場合はもちろん、B5の場合も、同封する他の書類に合わせて封筒はA4サイズ対応のものを選びましょう。履歴書以外に入れるものがなかったとしても、一般的な大きさに揃えておくのがベターです。

一般的に、A4サイズが折らずに入る封筒は、角1号(270mm×382mm)、角2号(240mm×332mm)、角形A4(228mm×312mm)の3種類。A4サイズの用紙が210mm×297mmということを考えると、角1号はやや大きすぎ。角2号かA4サイズの縦型を使用するのが望ましいです。

一部の履歴書には履歴書を三つ折りにして入れられる長封筒が入っていますが、そもそも応募書類を折り曲げるのはマナー違反。ケチらず大きめの封筒を買いましょう。

■歴史から紐解く 履歴書のサイズが2通りある理由

履歴書が現在の形になったのは昭和28年

履歴書は、明治・大正時代には既にあったとされています。ですが最初は真っ白い紙に毛筆書きで全て記しただけのもの。罫線や項目名が様式として定められたのは、昭和に入ってから、第二次世界大戦前のことと言われています。

最初は縦書きの用紙で、「氏名」や「生年月日」、「学歴・職歴」など今の履歴書にある項目のほか、「生地」「原籍」「係累」「兵役」といった欄が設けられていました。これが現在のような横書きの履歴書に変わったのは、昭和28年。JIS規格(日本工業規格)の1つ、帳票の設計基準として履歴書の様式が制定されたとき、と言われています。

なぜ履歴書がJIS規格に?

JIS=日本工業規格とは、工業標準化法に基づいて主務大臣が制定する工業標準で、日本の国家標準の一つ。元来JIS規格とは、例えばどのメーカーの自動車も運転手が混乱しないよう同じ位置にハンドルとブレーキとアクセルが付いているように、製品ごとにある程度の形状を標準化するもの。履歴書も、履歴書ごとに形が異なって応募者同士を比較できない、という事態が生じないよう、大まかな形状が標準規格化されることになったと言われています。

履歴書がB判なのは徳川将軍家の美濃紙がルーツ

さて、この昭和28年時点で、既に履歴書のサイズはB5判(B42つ折り)と制定されました。紙のサイズにはA判とB判がありますが、B判というのは、もともと江戸時代に徳川将軍家の御用紙(幕府に収めた和紙のこと)のサイズが、そのまま明治時代の公文書の定型サイズとなり、そのまま昭和28年のJIS制提時にも使われることになりました。

A判は世界共通の国際規格

さて、JIS規格は制定後、幾度となく改定が繰り返され、現状のものに落ち着くわけですが、その過程で最も議論されてきたのが、サイズの問題でした。B判は先述の通り、日本固有の形式。英文履歴書等でA4が用いられているように、A判は国際社会のスタンダードだからです。

平成2年に初めて議論が勃発し、その後、平成10年にようやくB判原則を覆すA判原則となる改正が行われました。ですが、長年定着してきた履歴書の規格がそう簡単に変わることはなく、10年後の平成20年の時も、まだまだB5サイズが一般的。A4履歴書の存在が認知されてきたのは、本当に近年になってからのことなのです。

履歴書の様式が改訂されたことはあまり知られていない

現在でも、一部の就活本や転職サイトではB5サイズが鉄則のように書かれているように、履歴書の原則サイズが改訂されたことはもちろん、そもそも履歴書がJISで定められていることさえ知らない人は多いです。企業の採用担当者も例外ではなく、「どちらのサイズでも構わない」という傾向はまだまだ数年は続くでしょう。

■まとめ

  1. 呼び方は色々あるが履歴書のサイズはA4とB5の2通りだけ
  2. どちらのサイズを選んでも構わない
  3. たくさん書ける人は大きめのA4、書くことがない人はB5
  4. サイズよりも内容(項目)で選ぶこと

3、コンビニプリント方法

セブンイレブン

ファミリーマート・サークルK・ローソン

履歴書を手書きするかどうかの判断方法【新卒・中途別】

履歴書は手書きで書くべき?パソコンで作成してはいけないの?

この議論は就職活動の時期になるとたびたび起こります。最近では2015年3月に堀江貴文さんのコメントから火がつきましたが、日本で転職活動・就職活動を行う場合、基本的には「履歴書は手書き」がスタンダードです。その理由と、新卒採用・中途採用それぞれ手書きで書く場合・パソコンでよい場合の見極め方をまとめます。

1.新卒採用の場合:履歴書は「手書きが基本」

新卒は手書きが基本・中途は要確認

履歴書は、基本的には手書きで書くべきです。
特に新卒での就職活動の場合は、持参したり郵送したりする場合が多いので、手書きの履歴書が基本です。企業側から作成方法を指定されたり、データでの提出を求められた場合はそれに従いますが、それ以外の場合は基本的には手書きと考えておきましょう。

中途での転職活動の場合は、書類をデータで送ったり、人材紹介会社を介してやり取りするなど、転職活動のスタイルが比較的多岐にわたります。むしろパソコンで作成した方がよい場合もあるので、一概に手書きばかりとは言い切れません。ただし、スタンダードなのは手書きの履歴書であるという前提は変わりません。

パソコンで作成してよい場合

新卒での就職活動では、履歴書は手書きで書きましょう。パソコンで作成するのは企業に求められた場合のみです。

【パソコンで作成する場合】
・メール添付、Web上でのエントリーなどデータでの提出を求められた場合
・パソコンで作成するよう指定があった場合

あえてパソコンで作成してもアピールにはならない

履歴書は手書きがスタンダードだからこそパソコンで作成してスキルをアピールしたい、他の履歴書と差をつけたい、という意図でパソコン作成をしようと思うかもしれません。

でも、採用担当者の本音をきくと、それはあまり効果がないようです。

採用担当者は、忙しい中多くの履歴書を見て判断しなければなりません。履歴書は経歴を確認するための書類ですから、オリジナリティあふれる履歴書が送られてきても、「見慣れたフォーマットと違ってむしろ見にくい」とマイナス評価になりかねません。
もしもあなたがすごいパソコンスキルを持っていたとしても、それは履歴書とは別のタイミングでアピールすればよいことです。
読む相手を慮って、内容や読みやすさにこそ心を砕きましょう。


2.なぜ「履歴書は手書きが基本」なの?

手書きの履歴書で見られるポイントがある

採用担当者が手書きの履歴書で見ているのは、主に以下の点です。

  • 丁寧に書くべき大切な書類で、字を丁寧に書いているか
  • 重要な書類で誤字脱字をしないか、適切に修正しているか
  • 「一般的に履歴書は手書きで書くべき」という情報を収集し、実行できているか
  • 相手にあわせて対応する社会性があるか
  • 企業に対する熱意・志望度

書類選考の段階では、採用担当者が応募者を判断する材料は履歴書しかありません。手書きでなければ上記のポイントはわかりません。採用担当者にあなたのことを知ってもらうチャンスをみすみす逃さないためにも、手書きで書いておく方がよいでしょう。

履歴書とはそもそも、応募者の学歴・職歴を書くものですから、その内容が最も重要なのは間違いありません。書き方が雑だからということだけで採用・不採用が決まることはそれほど多くはありません。それでも、複数の候補者で迷っている場合には、より好印象な書類を作成できる人の方が選ばれるはずです。
履歴書を書くときには、上記に気をつけて丁寧に書くことを心がけましょう。

「手書きは丁寧」とされる日本文化が前提

日本の文化では元来、手で書くことは相手への敬意や丁寧さを表します。たとえばメールよりも手紙のほうが丁寧な印象を抱きますよね。
履歴書であってもそれは同じです。程度の差こそあれ、手書きの履歴書の方が「丁寧」「気持ちがこもっている」と好印象をいだく採用担当者がたくさんいるのは事実です。
とはいえすべて手書きが正解とも言い切れません。もちろん企業の文化や担当者の考え方によって、個別に好みは変わります。頑なに「こうあるべき」というものではなく、相手が何を重んじるのかを読み取ることが重要です。


3.中途の場合:手書きかパソコン作成かの判断方法

中途の場合、転職活動方法や相手企業によって手書きで書くべきか、パソコンで作成するべきかを見極める必要があります。
企業の文化によってはパソコンで作成しないとマイナス評価になることもあるので、状況によって見極めましょう。

提出方法を指定されている場合

応募時に提出方法を指定されている場合は、それに従って作成しましょう。

データでの提出を求められた場合、手書きの履歴書をスキャンするのは避けましょう。最低限のパソコンスキル、リテラシーがないと判断されてしまいます。

提出方法を指定されていない場合

応募先の企業の文化によって、提出方法を見極めましょう。
以下の振り分けを参考に、個別の企業文化をよくみて判断してください。どうしても迷う場合は、手書きで作成するのが無難です。

とくに欧米の外資企業やIT・Web業界などの場合は、パソコンで作成するべきです。また、IT・Web業界以外でも効率を重視する社風の企業である場合や、応募職種でパソコンスキルを重視される場合などには、パソコン作成が望ましいこともあります。個別の企業の文化や、応募職種によって判断しましょう。

人材紹介会社(エージェント)を通して応募する場合や転職サイトに登録する場合にはWeb上で手続きすることが多いため、エントリー時にはパソコン作成の履歴書で良いでしょう。また、いったん職務経歴書だけ提出し、履歴書はいらないという場合もあります。
企業に応募する際に、応募先企業ごとに手書きの履歴書が必要かどうかを確認するとよいでしょう。

履歴書は手書きか?パソコンか?の議論はたびたび起こりますが、そのたびに履歴書の書き方に悩む必要はありません。
日本で履歴書を書く際には、基本的には手書きであるべきと考えておいてください。
書き方で悩むよりも、内容をブラッシュアップしたり、体裁を整えたりして丁寧に書く方がはるかに内定に近づくはずです。