<ポイント>
[ Aが起こる確率 ] = [ Aが起こる場合の数 ] / [ 全ての場合の数 ]
・・・ということなので、場合の数がキチンと理解できていれば、超カンタンです!
- [ Aが起こる確率 ] = [ Aが起こる場合の数 ] / [ 全ての場合の数 ]・・・基本問題1
- 「AまたはBの確率」→ 2つの確率を足し合わせよう! → 和の法則・・・基本問題2
- 「AかつBの確率」→ 2つの確率を掛け合わせよう! → 積の法則・・・基本問題2
- 「少なくとも・・・」→「問題文と反対の条件の確率」を考え、「1」(全体)から引こう!・・・基本問題2
※ 確率を勉強する前に
確率は分母も分子も「場合の数」ですから、場合の数を理解しておけばカンタン!
苦手な方はこちらから場合の数
<基本問題>
1、箱の中に赤玉が2個、白玉が6個入っている。この中から同時に2個の玉を取り出すとき、白玉を2個取り出す確率はいくらか。
A→15 / 28
2個の白玉を取り出す組合せの数は6C2である。
また、起こりうる全ての組合せの数は8C2である。
したがって、白玉を2個取り出す確率は
2、箱の中に青玉が1個、黄玉が2個、赤玉が3個入っている。
(1)玉を2個同時に取り出すとき、それらが同色の玉である確率はいくらか。
(2)玉を1個取り出し、色を確認して箱の中に戻し、再び玉を1個取り出す。このとき、どちらも赤玉である確率はいくらか。
(3)玉を1個取り出し、色を確認して箱の中に戻し、再び玉を1個取り出す。このとき、少なくとも1個は青玉である確率はいくらか。
- A→(1) B.4 / 15
- 「同色の玉」には、「2個とも黄玉」と「2個とも赤玉」という2パターンが考えられる。
- 2個とも黄玉である確率は
- 式)2C2 / 6C2 = {(2×1) / (2×1)} / {(6×5) / (2×1)} = 1 / 15
- 2個とも赤玉である確率は
- 式)3C2 / 6C2 = {(3×2) / (2×1)} / {(6×5) / (2×1)} = 1 / 5
- 「2個とも黄玉」または「2個とも赤玉」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を足し合わせる。
- 式)(1 / 15) + (1 / 5) = 4 / 15
- 「AまたはBの確率」ときたら、「2つの確率を足し合わせる」と覚えておこう。→ 和の法則
- A→(2) F.1 / 4
- 1回目が赤玉である確率は「3 / 6」なので、約分すると「1 / 2」である。
また、2回目が赤玉である確率も同様に「1 / 2」である。 - 「1回目が赤玉」かつ「2回目も赤玉」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を掛け合わせる。
- 式)(1 / 2)×(1 / 2) = 1 / 4
- 「AかつBの確率」ときたら、「2つの確率を掛け合わせる」と覚えておこう。 → 積の法則
- A→(3) G.11 / 36
- 「少なくとも・・・」ときたら、「問題文と反対の条件の確率」を考え、「1」(全体)から引く。
- 問題の条件である「少なくとも1個は青玉である」の反対は「2回とも青玉ではない」
言い換えると「2回とも黄玉か赤玉」である。 - 2回とも黄玉か赤玉の確率は
- 式)(5 / 6)×(5 / 6) = 25 / 36
- したがって、少なくとも1個は青玉である確率は
- 式)1 – [ 2回とも黄玉か赤玉である確率 ]
= 1 – (25 / 36)
= 11 / 36
Q1、組み合わせ
箱の中に、3本の当たりくじと4本のはずれくじが入っている。このくじを2本同時に引く。
(1)2本ともはずれくじを引く確率はいくらか。
A→2 / 7
2本のはずれくじを引く組合せの数は、4C2である。
起こりうる全ての組合せの数は、7C2である。
したがって、2本ともはずれくじを引く確率は
Q2,組み合わせ02
箱の中に、3本の当たりくじと4本のはずれくじが入っている。このくじを2本同時に引く。
(2)当たりくじとはずれくじを1本ずつ引く確率はいくらか。
当たりくじとはずれくじを1本ずつ引く組合せの数は、(4×3)通りである。
起こりうる全ての組合せは、7C2である。
求める確率は
- 式)(4×3) / 7C2 = (4×3) / {(7×6) / (2×1)} = 4 / 7
Q3,積の法則
信号P、Qを車で通過する。信号Pを青で通過できる確率は0.7、信号Qを青で通過できる確率は0.4である。
(1)信号Pも信号Qも青で通過できる確率はいくらか。
「信号Pが青」かつ「信号Qが青」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を掛け合わせる。
- 式)0.7×0.4 = 0.28
「AかつBの確率」ときたら、「2つの確率を掛け合わせる」と覚えておこう。 → 積の法則
Q4、和の法則
信号P、Qを車で通過する。信号Pを青で通過できる確率は0.7、信号Qを青で通過できる確率は0.4である。
(2)どちらか一方の信号だけ青で通過できる確率はいくらか。
「どちらか一方の信号だけ青」には、「信号Pだけ青」と「信号Qだけ青」という2パターンが考えられる。
青の確率は問題文に書かれているので、青でない確率を求めておこう。
信号Pが青の確率は「0.7」 → 信号Pが青でない確率は「0.3」
信号Qが青の確率は「0.4」 → 信号Qが青でない確率は「0.6」
信号Pだけ青の確率は
- 式)0.7×0.6 = 0.42
信号Qだけ青の確率は
- 式)0.3×0.4 = 0.12
「信号Pだけ青」または「信号Qだけ青」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を足し合わせる。
- 式)0.42 + 0.12 = 0.54
「AまたはBの確率」ときたら、「2つの確率を足し合わせる」と覚えておこう。→ 和の法則
なお、全てのパターンを表にすると次のようになる。
全ての確率を足し合わせると「1」(0.28 + 0.42 + 0.12 + 0.18)になるため、時間に余裕がある場合は、計算ミスがないか確認しよう。
信号Q | |||
青(0.4) | 青以外(0.6) | ||
信号P | 青(0.7) | 0.28 | 0.42 |
青以外(0.3) | 0.12 | 0.18 |
Q5,くじを戻す場合と戻さない場合
8本中、4本が当たりのくじがある。このくじを3回続けて引く。
(1)一度引いたくじはもとに戻さないものとする。このとき、3本とも当たりくじを引く確率はいくらか。
1回目に当たりくじを引く確率は「4 / 8」。
当たりくじが1本なくなっているため、2回目に当たりくじを引く確率は「3 / 7」。
当たりくじが2本なくなっているため、3回目に当たりくじを引く確率は「2 / 6」。
「1回目当たり」かつ「2回目当たり」かつ「3回目当たり」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を掛け合わせる。
- 式)(4 / 8)×(3 / 7)×(2 / 6) = 1 / 14
Q6.くじを戻す場合と戻さない場合
8本中、4本が当たりのくじがある。このくじを3回続けて引く。
(2)くじを引いたとき、はずれくじの場合は元に戻し、当たりくじの場合は元に戻さないものとする。 このとき、当たりくじ、はずれくじ、当たりくじの順で引く確率はいくらか。
1回目に当たりくじを引く確率は「4 / 8」。
当たりくじが1本なくなっているため、2回目にはずれくじを引く確率は「4 / 7」。
当たりくじが1本なくなっているため、3回目に当たりくじを引く確率は「3 / 7」。
「1回目当たり」かつ「2回目はずれ」かつ「3回目当たり」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を掛け合わせる。
- 式)(4 / 8)×(4 / 7)×(3 / 7) = 6 / 49
Q7.少なくとも<余事象>
スペードの1から13まで、合計13枚のトランプの山がある。この山からトランプを2枚続けて引く。
(1)1枚目に引いたカードを山に戻して、よく切った後に2枚目のカードを引く。このとき、少なくとも1枚は3の倍数である確率はいくらか。
- 『少なくとも・・・』ときたら、「問題文と反対の条件の確率」を考え、「1」(全体)から引く。
- 問題の条件である「少なくとも1枚は3の倍数」の反対は、「2枚とも3の倍数以外」である。
- 1枚目に3の倍数(3、6、9、12)以外を引く確率は「9 / 13」。
1枚目に引いたカードを山に戻してから、2枚目のカードを引くので、2枚目に3の倍数以外を引く確率も「9 / 13」。 - よって、2枚とも3の倍数以外である確率は
- 式)(9 / 13)×(9 / 13) = 81 / 169
- したがって、少なくとも1枚は3の倍数である確率は
- 式)1 – [ 2枚とも3の倍数以外である確率 ]
= 1 – 81 / 169
= 88 / 169
Q8、少なくとも<余事象>2
スペードの1から13まで、合計13枚のトランプの山がある。この山からトランプを2枚続けて引く。
(2)1枚目に引いたカードを山に戻さず、2枚目のカードを引く。このとき、少なくとも1枚は5の倍数である確率はいくらか。
- 問題の条件である「少なくとも1枚は5の倍数」の反対は、「2枚とも5の倍数以外」である。
- 1枚目に5の倍数(5,10)以外を引く確率は「11 / 13」。
5の倍数以外が1枚減っているため、2枚目に5の倍数以外を引く確率は「10 / 12」。 - よって、2枚とも5の倍数以外である確率は
- 式)(11 / 13)×(10 / 12) = 55 / 78
- したがって、少なくとも1枚は5の倍数である確率は
- 式)1 – [ 2枚とも5の倍数以外である確率 ]
= 1 – 55 / 78
= 23 / 78
Q9,サイコロの目
大小2つのサイコロを同時に投げる。
(2)2つのサイコロの目の積が偶数になる確率はいくらか。
大小のサイコロの積のパターンをまとめると下表のようになる。
小 | |||||||
偶数 | 奇数 | ||||||
大 | 偶数 | 積は偶数 | 積は偶数 | ||||
奇数 | 積は偶数 | 積は奇数 |
2つのサイコロの目の積が偶数になるのは、黄色マス(青字)の3パターンである。
したがって、[大,小] = [偶数,偶数]、[偶数,奇数]、[奇数,偶数]の全てのパターンの確率を求めて、足し合わせればよい。
- 式)(3 / 6)×(3 / 6) + (3 / 6)×(3 / 6) + (3 / 6)×(3 / 6)
= 1 / 4 + 1 / 4 + 1 / 4
= 3 / 4
Q10、サイコロの目2
大小2つのサイコロを同時に投げる。
(2)2つのサイコロの目の和が10以上になる確率はいくらか。
大小のサイコロの和のパターンをまとめると下表のようになる。
小 | |||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ||
大 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
2つのサイコロの目の和が10以上となるのは、表中の黄色マス(青字)なので、6通りが考えられる。
一方、起こりうる全ての場合の数は(6×6)通り。
したがって、求める確率は
- 式)6 / (6×6) = 1 / 6
Q11,積の法則
箱の中に、赤玉が3個、黄玉が2個、青玉が1個入っている。
箱の中から玉を1個取り出し、色を確認した後、箱に戻す。これを3回繰り返す。
(1)1回目に赤玉、2回目に黄玉、3回目に青玉を取り出す確率はいくらか。
1回目に赤玉を取り出す確率は、3 / 6。
2回目に黄玉を取り出す確率は、2 / 6。
3回目に青玉を取り出す確率は、1 / 6。
「1回目に赤玉」かつ「2回目に黄玉」かつ「3回目に青玉」の確率を求めればよいので、それぞれの確率を掛け合わせる。
- 式)(3 / 6)×(2 / 6)×(1 / 6) = 1 / 36
Q12、場合分け
箱の中に、赤玉が3個、黄玉が2個、青玉が1個入っている。
箱の中から玉を1個取り出し、色を確認した後、箱に戻す。これを3回繰り返す。
(2)3回目に2個目の青玉を取り出す確率はいくらか。
3回目に2個目の青玉を取り出すパターンは以下の2パターンが考えられる。
よって、求める確率は、5 / 108である。