第1章
STEP1 ペンを持つ前に、文章の目的を明確にする(文章力を誰に向けて書くか?どういう場面で書くか?を理解する)
例)デスクの上が散らかっている人が多いので、社内整理整頓キャンペーンを実施します。ご協力よろしくお願いします。 |
これでは誰も読みたくないです。これは、自分が伝えたいことをそのまま書いてしまっているのが原因です。ビジネスで文章を書くとき、一番気をつけないといけないことは「その文章力の目的が何かを考えながら書く」ということです。
企画書→提出する相手がその企画を採用して実現しようと本気で思ってくれること
プレスリリース→メディア関係者が記事にして取り上げようと本気で思ってくれること
要は自分が実現させたいことを、相手も本気でやろうと思ってくれること=相手の心を動かす。
- ①「何を伝えるか」を考え、
- ②「どのように伝えるか」を工夫する
- を意識する。
STEP2 3種類のwhat to sayを使いこなす(ファクト、メリット、ベネフィットを理解する)
文章で相手の心を動かそうとするとき、伝えるべきこと(what to say)は大きく分けると3種類あります。
①ファクト ②メリット ③ベネフィット
①ファクト
ファクトとは書き手からすると「伝えたいポイント」です。ただ例文ように「社内整理整頓キャンペーンを実施します」。というファクトだけでは誰も読みたくないです(アップルのようにファクトだけで相手の心をおおきく動かせる場合もあります)。
相手の心を揺り動かすことができるような画期的なニュースがあれば、ファクトを書くでも適用する。しかしそうでなれば、ファクトだけでは不十分。
メリットとベネフィットの違いは、「自分ごと」にあり
- ファクト=事実=伝えたいポイント
- メリット=利点・長所=ファクトから得られる「一般的に良いこと」(製品の良いこと)
- ベネフィット=利益=ファクトから得られる「受けてのハッピー」(請けてが感じるハッピーなこと)
例)オーガニックコットン100%のTシャツ)
ファクト→オーガニックコットン100%のTシャツ メリット→はだざわりがよい、洗濯しても型崩れしにくい、環境にやさしい |
これでメリットは伝えることができたがそれだけでは購入の決め手にはならないです。なぜならば自分ごとではないからです。そこで、ベネフィットを考えていく必要があるのです。
ベネフィットには「ハッピーがある」
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メリットが製品の良いところだったのに対して、ベネフィットは受け手が感じるハッピーである、ということになります。
文章で一番大切なのは相手のハッピー
最初の回覧文の例文を作りかえると
例)きれいな机で仕事の効率アップ!社内整理整頓キャンオペーンを実施中。ご協力お願いします。 |
社内がきれいになる、見ていて気持ちいい、対外的に見栄えがよい、どこに何があるのか分かる。などのメリットがわかるがこれだけではそのメリットが必ずしも、自分のハッピーにつながってないから(より自分ごとのハッピーにつながるベネフィットを探すことが求められる)です。
STEP3 ベネフィットを見つけるために相手の本音を探る
受け手の「本音」をつかむコツとは?
受け手になりきった気持ち(広告業界では「インサイト」)=受け手の本音を見つけ出すことが重要です。優秀な営業マンは印サイトを一瞬で見つけ出す。受け手のインサイトを想像することで、何らかのベネフィットを提示すると大きな効果を得られるのです。
例)営業マンのインサイト
「散らかして散らかしているわけではない、片付ける時間がないのだ。散らかっていてもどこになにがあるか分かっている、迷惑もかけていないはず。営業成績がよければ問題ないだろうが。 ↓ ベネフィット(例)
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