不等式と領域

<ポイント>

企業によっては線形計画法を業務で使うところもあります(ノ∀`;)
・・・が、SPIには難しいものは出題されないので、ご安心を・・・(*´∀`*)

中学で習った一次式、二次式のグラフを思い出しておけば十分です。

頻出の問題パターンは次の2つです。必ず押さえましょう。

(1)不等式が「一次関数」や「二次関数」などの数式で出題される問題・・・例題1

→ 「y >」ならグラフの「上」の領域!「y <」ならグラフの「下」の領域!

(2)不等式の条件が「文章」で出題される問題・・・例題2

→ それぞれの直線と縦軸、横軸が交差する点に注目しよう!


【出題されるグラフの種類】

(1)「y = x2」系のグラフ

「y = x2」系の方程式によって表されるグラフは、下図の例のように放物線(上開き)である。
「y >」に置き換えると放物線の「上」の領域を表し、「y <」に置き換えると放物線の「下」の領域を表す。

(2)「y = – x2」系のグラフ

「y = – x2」系の方程式によって表されるグラフは、下図の例のように放物線(下開き)である。
「y >」に置き換えると放物線の「上」の領域を表し、「y <」に置き換えると放物線の「下」の領域を表す

(3)「y = x」系のグラフ

「y = x」系の方程式によって表されるグラフは、下図の例のように直線(斜め・右上)である。
「y >」に置き換えると直線の「上」の領域を表し、「y <」に置き換えると直線の「下」の領域を表す

(4)「y = – x」系のグラフ

「y = – x」系の方程式によって表されるグラフは、下図の例のように直線(斜め・左上)である。
「y >」に置き換えると直線の「上」の領域を表し、「y <」に置き換えると直線の「下」の領域を表す。

(5)「y = A」系のグラフ

「y = A」系の方程式によって表されるグラフは、下図の例のように直線(横)である。
「y >」に置き換えると直線の「上」の領域を表し、「y <」に置き換えると直線の「下」の領域を表す。

(6)「x = A」系のグラフ

「x = A」系の方程式によって表されるグラフは、下図の例のように直線(縦)である。
「x >」に置き換えると直線の「右」の領域を表し、「x <」に置き換えると直線の「左」の領域を表す。

 

 

<基本問題>

次の3つの式によって表される直線と放物線は、図のように平面を9つの領域に分ける。

  1. y = x2 – 4
  2. y = x + 1
  3. y = 1

これらの領域は、上のア、イ、ウの各式の等号をそれぞれ不等号に置き換えた、1組の連立不等式によって表される。

  1. (1)ア、イ、ウの式の等号を、全て不等号に置き換えて、⑤の領域を表すとき、左開きの不等号(>)がつくのは、ア、イ、ウのうちどれか。
  1. Aアだけ
  2. Bイだけ
  3. Cウだけ
  4. Dアとイの両方
  5. Eアとウの両方
  6. Fイとウの両方
  7. Gアとイとウのすべて
  8. Hアとイとウのいずれにもつかない
  1. (2)次の連立不等式によって表される領域は、①から⑨のうちのどれか。
  1. y < x2 – 4
  2. y > x + 1
  3. y > 1
  1. A
  2. B
  3. C
  4. D
  5. E①と⑧
  6. F②と⑨
  7. G④と⑤
  8. HAからGのいずれでもない
(1) E.アとウの両方

まず、ア、イ、ウの式がどのグラフを表すのかを考える。
ア.y = x2 – 4 → x2が式に含まれているため、放物線(上開き)のグラフ
イ.y = x + 1 → xが式に含まれているため、直線(斜め・右上)のグラフ
ウ.y = 1 → yが常に1なので、直線(横)のグラフ

グラフの「上」の領域なら「y >」、グラフの「下」の領域なら「y <」になることに注意して、各式を不等号に置き換えよう。

⑤の領域は、アの「上」 → y > x2 – 4
⑤の領域は、イの「下」 → y < x + 1
⑤の領域は、ウの「上」 → y > 1

よって、左開きの不等号(>)がつくのはアとウの両方である。

(2) E.①と⑧

ア.y < x2 – 4 → y = x2 – 4の「下」の領域
イ.y > x + 1 → y = x + 1の「上」の領域
ウ.y > 1 → y = 1の「上」の領域

よって、ア~ウの連立不等式によって表される領域は、下図の通り①と⑧である。


 

ある企業では、消耗品Pと消耗品Qを定期的に仕入れている。 Pの価格は1個当たり300円、Qの価格は1個当たり500円である。 1回に仕入れる量は、次の条件で決められている。

  1. 条件aPは10個以上であること
  2. 条件bPは30個以下であること
  3. 条件cQは30個以上であること
  4. 条件dQは80個以下であること
  5. 条件ePとQの合計が100個以下であること

これらの条件を満たす1回の仕入れ量は、図のア、イ、ウ、エ、オで囲まれた領域で表される。

 

  1. (1)点アと点イを通る直線で表される境界は、a~eのどの条件によるものか。
  1. A条件a
  2. B条件b
  3. C条件c
  4. D条件d
  5. E条件e
  1. (2)図の点のうち、最も値段が高い組合せを表すものはどれか。
  1. A点ア
  2. B点イ
  3. C点ウ
  4. D点エ
  5. E点オ
A→(1) B.条件b

それぞれの直線と縦軸、横軸が交差する点に注目する。

点アと点イを通る直線を延長すると、Pの個数を表す縦軸と交差する。 交差する点のPの個数は30個である。

よって、この直線は条件b「Pは30個以下であること」によるものである。

A→(2) C.点ウ

最も値段が高い組合せを表す点の候補としては、 PとQをできる限り多く仕入れている、イとウが挙げられる。

条件e「PとQの合計が100個以下であること」より、イ、ウにおけるPとQの組合せは以下の通りであることが分かる。
イ → P:30個、Q:70個
ウ → P:20個、Q:80個

Pの価格は1個当たり300円、Qの価格は1個当たり500円なので、Qの個数が多いウが答えとなる。